◇南京世界室内選手権(3月21~23日/中国・南京)3日目
世界室内選手権の最終日が行われ、男子走幅跳の泉谷駿介(住友電工)が日本歴代6位の8m21で4位入賞の快挙を成し遂げた。
男子110mハードル日本記録(13秒04)保持者で、23年ブダペスト世界選手権5位の実績を持つ泉谷。高校時代は八種競技でインターハイを制し、昨年の全日本実業団選手権では走幅跳で8m14(当時日本歴代10位)を跳ぶなど非凡な才能を見せてきたが、世界の舞台でその実力を証明した。
1回目こそ7m59にとどまったが、2回目に8m21のビッグジャンプで4位に浮上。その後は3回目をパス、4回目に7m72を跳び、5回目以降は棄権となったが、順位をしっかりとキープ。東京、パリ五輪金メダリストのミルティアディス・テントグルー(ギリシャ)ら世界の強豪を抑え、この種目では85年パリ大会8位入賞の臼井淳一以来、40年ぶりの日本人入賞を飾った。
優勝はパリ五輪3位のマッティア・フルラーニ(イタリア)で8m30。パリ銀メダルのウェイン・ピノックが8m29で2位となり、リアム・アドコック(豪州)が8m28で銅メダルを獲得している。
泉谷は大会前の会見で「自分の可能性を最大限発揮するために、純粋に挑戦したい気持ちが大きかった」と110mハードルと走幅跳の2種目挑戦への意気込みを語っており、東京世界選手権では「2種目メダルを目標にしています」と公言。今大会に向けても「2種目に耐えられるような身体作りをするため、ケガをしないギリギリのラインで練習量も増やしました」と話していた。
「8m27の世界選手権の参加標準記録を突破して3番以内に入りたい」という大会前に掲げた目標には、記録、順位ともわずかに届かなかったが、9月の世界選手権に向けて価値ある大会となった。
男子走幅跳日本歴代10傑
8.40 1.5 城山正太郎(ゼンリン) 2019. 8.17 8.36 0.6 橋岡優輝(富士通) 2021. 6.27 8.26 1.0 吉田弘道(神崎郡陸協) 2023. 5.21 8.25 1.6 森長正樹(日大3) 1992. 5. 5 8.23 0.6 津波響樹(東洋大4) 2019. 8.17 8.21i 泉谷駿介(住友電工) 2025. 3.23 8.20 1.8 寺野伸一(サンクラブ) 2004. 6. 6 8.18 1.3 菅井洋平(ミズノ) 2015. 4.18 8.17 0.9 山川夏輝(佐賀県スポ協) 2022. 6.19 8.15 2.0 田川茂(ミズノ) 1999. 6.12
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