2025.02.16
2月16日、スペイン・バルセロナでバルセロナ・ハーフマラソンが行われ、男子でJ.キプリモ(ウガンダ)が56分42秒の世界新記録を樹立した。これまでの世界記録は昨年10月のバレンシアでY.ケジェルチャ(エチオピア)が出した57分30秒で、驚異的な記録更新となった。
キプリモは2000年生まれの24歳。東京五輪10000m銅メダル、パリ五輪同8位と入賞している。21年にハーフマラソンで当時の世界記録57分31秒で走っており、パリ五輪後は11月に15kmの世界最高となる40分42秒、年末には10kmロードで26分32秒とロードでの適性も見せている。
大会にはキプリモのほか、世界ハーフで3度の優勝を誇るG.カムウォロル(ケニア)、23年世界ロード選手権ハーフ銅メダリストのS.マイル(ケニア)などそうそうたる面々が参加していたが、スタート直後からキプリモの独走劇が始まる。
ペースメーカーはおらず、先導する車を追いかけるように走るキプリモは5kmを13分38秒で通過。この時点で2位以下には15秒差をつけた。5kmから10kmは13分12秒とギアを入れ替えると、15kmまでの5kmは13分17秒。通過が40分07秒と自身の世界最高記録を大幅に更新する。20kmも53分39秒でパスすると、最後までスピードは衰えずにフィニッシュした。
レース後のインタビューでキプリモは「最初の2kmで他の選手を振り落とすために全力を尽くしました。その後は1人で走りましたが、世界記録を破れるとは思っていませんでした」と興奮気味に語ると、「走っていくうちに、記録が狙えるとわかったので、何があってもペースを守ろうと自分に言い聞かせながら走りました」と話した。
史上初の57分切りを達成したキプリモ。56分42秒は1km換算で2分41秒、100mを16秒あまりで走り続けた計算となる。今年4月にはロンドンで初マラソンを迎えるが、人類の夢でもある“マラソン1時間台”がいよいよ現実味を帯びてきた。
※大会主催者が通過記録の訂正を発表したため、記事も修正しました
【動画】驚異的世界新!キプリモのフィニッシュシーン
▶️ DIRECTE | Rècord del món a la Mitja Marató de Barcelona.
— btv esports (@btvesports) February 16, 2025
🏃♂️ Jacob Kiplimo atura el cronòmetre amb un temps de 56.40
⏱️ L'ugandès rebaixa l'anterior rècord mundial amb 50 segons
📺💻 Segueix la Mitja Marató a TDT, YouTube i web
🔗 https://t.co/MiMafNe8PE pic.twitter.com/zCzifwOiKU
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.15
神戸マラソンがMGCシリーズ加盟 愛知アジア大会、ロス五輪代表の選考へつながるレースに
-
2025.04.14
-
2025.04.14
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.15
神戸マラソンがMGCシリーズ加盟 愛知アジア大会、ロス五輪代表の選考へつながるレースに
日本陸連は4月15日、「神戸マラソン2025」がMGCシリーズ2025-26に加盟したと発表した。 MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)シリーズは、前身のJMCシリーズを継承したもので、ポイントにより年間王者を決 […]
2025.04.15
100mH寺田明日香「今季限りで一線を退く」東京世界陸上目指してラストスパート「引退」は使わず
女子100mハードル元日本記録保持者の寺田明日香(ジャパンクリエイト)が都内で会見を開き、今季限りでの第一線を退く意向を表明した。 冒頭のキャリアを振り返るVTRが流れると、登壇早々から涙を浮かべた寺田。一線を退く意向を […]
2025.04.15
コモディイイダ・高橋舞衣が退職 2月の愛媛マラソンで骨折 「この決断が後に良かったと思えることを信じて」
コモディイイダはは4月15日付で、高橋舞衣が退職すると発表した。2月の愛媛マラソンで骨折し、今後は地元の愛媛で治療とリハビリに専念するという。 高橋は愛媛・今治北高では主要な全国大会への出場はなかったが、松山大では1年時 […]
2025.04.14
東海大が陸上競技場に電子ペーサーを常設! トラック内側に4色点滅のLED325個を配置
東海大陸上部と工学部は4月14日、東海大湘南キャンパス内陸上競技場にLEDライトをトラックの縁に置いてペース設定に合わせて光る「電子ペーサー」を3月から常設したと発表した。国内メーカーによる開発と、陸上競技場への常設は国 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)