2020.11.12
連載29区
「駅伝の面白さが凝縮された全日本大学駅伝!」
明大スポーツさんの取材を受けました!
みなさん、こんばんは!
今月1日に、全日本大学駅伝対校選手権大会(全日本大学駅伝)が開催されました。待ちに待った駅伝シーズンの開幕ですね。今年は新型コロナウイルスの影響で現地観戦ができないため、多くの方がテレビやラジオ、SNSを通して大会状況を追っていました。
なかでもTwitterではハッシュタグを活用した応援メッセージが多く見られ、SNSは例年よりも盛り上がっていたように感じました。全日本大学駅伝大会事務局さんのアカウント(@daigaku_ekiden)は、「#全日本大学駅伝2020おうちで応援」というハッシュタグをつけて、現地の様子を発信してくださっていました。
近年は応援ハッシュタグを作っている大学が増えています。例を挙げますと、東海大学の「#GoTOKAI」。こちらは今では有名なハッシュタグですよね。ちなみに、オレゴン大学の〝Go Ducks〟というキャッチフレーズが由来となっているそうです。
日本体育大学は、「#んっす」。こちらは大学名の英語表記「Nippon Sport Science University」の頭文字を取った“NSSU”をひらがな読みにして生まれたそうです。
また、明治大学は山本佑樹駅伝監督にちなんで、「#ユウキイズム」というタグがあります。ちなみにですが、先日、明大スポーツ新聞部さんの取材がありました。明治大学の注目選手や箱根駅伝への展望についてお話しさせていただきました。12月17 日に発行予定です。ぜひそちらもチェックしてくださるとうれしいです!
話を戻しまして……こうしてハッシュタグを通じて自分と同じチームを応援している方と簡単につながることができるのはすごく楽しいですよね。今回出場した大学の応援ハッシュタグをまとめたものを私のTwitter(@nanako_nsmr)に載せたのでそちらもご覧いただけるとうれしいです。
白熱のアンカー勝負
今年は駒澤大学が6年ぶり13回目の優勝を果たしました。チームは大学三大駅伝(出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝)において、2014年の全日本大学駅伝以来となる優勝。強い駒澤大学が帰ってきたことに、多くの陸上ファンが歓喜に沸いたことでしょう。
前半は少し遅れたものの、5区を走った酒井亮太選手(2年)が区間2位の快走を見せて順位を上げると、その後、6区・山野力選手(2年)、7区・小林歩選手(4年)も好走。アンカーの田澤廉選手(2年)にタスキをつなぎました。
優勝の立役者である酒井選手は、初の三大駅伝出走ながら、前半の流れを変えチームに勢いをつけた走りでした。昨年卒業した駒澤大学OBの中村大成選手(富士通)も自身のTwitterで“個人的MVPは酒井亮太”と絶賛をされていました。
アンカー勝負では田澤選手と東海大学・名取燎太選手(4年)とのデットヒートが繰り広げられました。トラックやロードで抜群のタイムを持つ田澤選手。前回大会でアンカー区間を務め、チームを優勝へと導き、大会MVPにも選ばれた名取選手。どちらが勝ってもおかしくない状況でありました。
名取選手のすぐ後ろに田澤選手がピタリとつき、しばらくは並走が続きます。レースが動いたのはラスト1.2km。田澤選手がスパートをかけ、名取選手を突き放して、チームを勝利へと導きました。田澤選手のラストの爆発力は学生陸上界随一。昨シーズンの駅伝でも好成績を残した経験が自信にもなっているように感じました。
田澤選手と名取選手のデッドヒートに興奮!
優勝後の選手の方が喜んでいる光景は何より輝いて見えます。そして個人的には、大八木弘明監督が笑顔でいる様子がとてもうれしく思いました。「平成の常勝軍団」を作り上げた名監督は、勝利だけではなく、近年では箱根駅伝シード落ちを経験したりするなど、苦しんだ年もありました。6年ぶりにつかみ取った大学駅伝のタイトルに、隠すことなく喜ばれていらっしゃいました。
名取選手の走りに感動したのは私だけではないはずです。名取選手は1、2年生の時にケガで苦しみ、なかなか思うように走れない日々が続いていました。そんな名取選手が最終学年となった今年、4年生らしい頼もしい走りで後ろを振り返ることなく、果敢なレースを展開しました。
順位変動が激しく、さまざまなドラマが繰り広げられた展開に「史上最強に面白かった」というコメントをSNSで見かけました。
三強と言われていた、青山学院大学、東海大学、駒澤大学が前半に後れを取るという予想外の展開。しかし後半に見せた底力での逆転劇。大学駅伝デビュー戦ながらも区間賞を獲得した、順天堂大学・三浦龍司選手、東海大学・石原翔太郎選手、青山学院大学・佐藤一世選手などといったスーパールーキーたちの活躍。関東勢に勝るごぼう抜きを披露した皇學館大学・川瀬翔矢選手や、昨年大会で悔しい思いを経験しながらも、今年はチームを先頭に押し上げた青山学院大学・神林勇太選手といった4年生の活躍。明治大学、早稲田大学、順天堂大学といった古豪チームの健闘ぶり。そして最後の最後までもつれたアンカー対決……と、“駅伝の面白さ”が凝縮された大会だったと思います。
ここからは箱根駅伝に向けて、選手のみなさんはトラックレースに励んでいくことでしょう。1月、みなさんが作り上げる素敵な大会を観られることを楽しみにしています。テレビの前から応援しています!
最後に私事になってしまいますが、現在、新たなお仕事として落語にチャレンジしています!
次は11月21日に武蔵野芸能劇場にて、上演します。詳細はこちらをご覧ください。足を運んでくださるとうれしいです!
なぜか落語に挑戦しています!!
※Twitterのハッシュタグ「♯西村菜那子の陸上日記」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中!
前回の記事はこちら
![]() NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ) 1997年8月11日生/O型/長野県出身 特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記 趣味:陸上観戦、サッカー観戦 2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。 西村菜那子モバイルサイト ●Information NGT48 5thシングル『シャーベットピンク』発売中!©︎Flora ![]() 最新情報はNGT48公式HPまで 舞台『酔狂落語』落語に挑戦!11月3日~29日(次回出演は21日)詳細は公式HPまで/舞台『風が強く吹いている』6月10日~17日公演予定※新型コロナウイルスの影響で延期となりました。詳細は公式HPまで |
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連載29区 「駅伝の面白さが凝縮された全日本大学駅伝!」
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白熱のアンカー勝負
今年は駒澤大学が6年ぶり13回目の優勝を果たしました。チームは大学三大駅伝(出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝)において、2014年の全日本大学駅伝以来となる優勝。強い駒澤大学が帰ってきたことに、多くの陸上ファンが歓喜に沸いたことでしょう。 前半は少し遅れたものの、5区を走った酒井亮太選手(2年)が区間2位の快走を見せて順位を上げると、その後、6区・山野力選手(2年)、7区・小林歩選手(4年)も好走。アンカーの田澤廉選手(2年)にタスキをつなぎました。 優勝の立役者である酒井選手は、初の三大駅伝出走ながら、前半の流れを変えチームに勢いをつけた走りでした。昨年卒業した駒澤大学OBの中村大成選手(富士通)も自身のTwitterで“個人的MVPは酒井亮太”と絶賛をされていました。 アンカー勝負では田澤選手と東海大学・名取燎太選手(4年)とのデットヒートが繰り広げられました。トラックやロードで抜群のタイムを持つ田澤選手。前回大会でアンカー区間を務め、チームを優勝へと導き、大会MVPにも選ばれた名取選手。どちらが勝ってもおかしくない状況でありました。 名取選手のすぐ後ろに田澤選手がピタリとつき、しばらくは並走が続きます。レースが動いたのはラスト1.2km。田澤選手がスパートをかけ、名取選手を突き放して、チームを勝利へと導きました。田澤選手のラストの爆発力は学生陸上界随一。昨シーズンの駅伝でも好成績を残した経験が自信にもなっているように感じました。
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