2024.12.18
学生駅伝の思い出
──大学時代は3人とも学生駅伝で活躍しました。どんなことが思い出に残っていますか?
佐藤 やっぱり最後の箱根駅伝が一番印象に残っています。「駒大一強」と言われたなかで諦めかけていたんですけど、最後は優勝できて、個人でも4区で区間賞。有終の美を飾れたのかなと思います。

前回の箱根駅伝の4区で区間賞に輝いた佐藤。独走体制に持ち込み、青学大の2年ぶり優勝に貢献した
石原 僕は1年時に全日本4区と箱根3区で区間賞を獲得できたんですけど、2年時からは故障が続きました。それまで故障を経験していなかった分、とても苦しい時期でしたが、「これが競技人生のプラスになる」という捉え方をして乗り越えました。

東海大1年時、箱根駅伝の3区で区間賞を獲得した石原
関口 僕は箱根駅伝の出場を目標にしていたので、3年時に3区のスタートラインに立ったときはすごくうれしかったです。4年時は11月半ばに気胸になったんですけど、箱根にはぎりぎり間に合って10区を走らせていただいて区間3位。4年間、頑張ってきたことをしっかりと出せたという達成感がありましたね。

立教大3、4年時に箱根駅伝に出場した関口。学生最後の大舞台だった前回の箱根駅伝ではアンカーを務めて万感のフィニッシュをした
第101回箱根駅伝のトップ3予想
──前回の箱根駅伝から1年が経とうとしています。第101回大会のトップ3を予想していただけますか?
佐藤 青学大、駒大、國學院大ですかね。全日本と箱根で違うのは山があること。青学大は特殊区間に自信を持っているので、その差が勝敗を左右するんじゃないでしょうか。
石原 僕は國學院大、青学大、駒大ですね。國學院大は勢いがありますし、3冠を達成するんじゃないかなと予想しています。
関口 青学大、國學院大、駒大かなと思います。母校・立教は7~9位あたりに食い込んで、シード権を獲得してくれると信じています。
実業団選手としての「覚悟」と「責任」
──まずはSGホールディングスに入社した理由を教えてください。 佐藤 SGホールディングスには青学大の先輩である近藤幸太郎さんと中村唯翔さんが昨年入社しているのですが、かわいがっていただいていた先輩ですので、実業団でも一緒に練習をして、もっと強くなりたいと思ったからです。また、ニューイヤー駅伝で上位争いができるチームだと感じたからです。 石原 僕は高校時代からSGホールディングスの合宿に参加していて、馴染みあるチームで魅力もあったので選びました。ほぼ〝一択〟という感じです。 関口 4年時の夏にSGホールディングスの合宿に参加したのですが、立教大学の雰囲気と似ていて、競技力がさらに向上できると思ったからです。「続けるならここだ!」と感じました。 ──社会人になり、心境の変化などはありますか? 佐藤 ニューイヤー駅伝は箱根駅伝ほどの注目度はありませんが、実業団は走ることが大切な仕事。責任感も出てくるので、覚悟を持って競技をしています。 石原 競技に集中できる環境になったので、ケアなど自分にプラスになる時間が増えました。学生時代以上に「強くならないといけない」と感じています。 関口 大学時代は陸上だけでなく、授業もありました。現在は陸上に集中できる環境なので、ケアや筋トレなど走る以外の時間が増えましたね。「自由な環境」がSGホールディングスの魅力
──チームの雰囲気、練習環境はいかがですか? 佐藤 大学時代は決まっていたメニュー、言われたことをやる感じでしたが、現在の練習はコーチと相談しながらやらせていただいています。先輩方と一緒にジョグすることもあり、居心地がいいなと感じています。 石原 シーズン前半はトラックがメインで、後半は駅伝に集中するかたちですが、想像以上に自由な雰囲気のチームでした。 関口 僕は滋賀が拠点ですけど、和気あいあいとした雰囲気でやれています。練習内容もガチガチに固められるのではなく、自分で取捨選択してやれる雰囲気です。 [caption id="attachment_155458" align="alignnone" width="800"]
尊敬している先輩や選手は?
──尊敬している先輩、影響を受けているチームメイトはいますか? 佐藤 大学の先輩でもある近藤幸太郎さんですね。競技においても実績を残していますが、オンとオフのメリハリがあるので、そこも尊敬しています。 石原 僕は東海大の大先輩である佐藤悠基さんです。オリンピックや世界選手権にも出場されましたし、空いている時間は治療器を当てるなど、すごくケアを大事にしています。日々の生活はストイックですけど、合宿では気軽に話してかけてくれます。 [caption id="attachment_155707" align="alignnone" width="800"]
都大路の1区で〝隣同士のスタート〟
──佐藤選手と石原選手は全国高校駅伝でも大活躍されましたが、それぞれを意識したのはいつ頃ですか? 佐藤 石原は高校2年時から知っていました。その年の全国高校駅伝の優勝メンバーですから。関口を知ったのは大学3年時のMARCH対抗戦です。10000mで好タイム(28分29秒24)をマークして、「立教にこんなに速い選手がいるんだ」と思いました。 ──高校3年時(19年)の全国高校駅伝は佐藤選手(千葉・八千代松陰)と石原選手(岡山・倉敷)が1区を務めていますが、実は隣同士の位置からスタートしているんです。 佐藤 えっ、そうなんですか? それは覚えてないですね(笑)。緊張していたので隣を気にする余裕はありませんでした。 [caption id="attachment_155461" align="alignnone" width="800"]
陸上を始めたきっかけ
──それでは3人の競技歴を振り返ってみましょう。まずは陸上を始めたきっかけを教えてください。 佐藤 中学時代はサッカー部だったんですけど、特設の駅伝部と兼部するかたちで陸上を始めました。とても熱心な先生がいて、尊敬している恩師です。 石原 僕も中学から陸上を始めました。最初はバスケ部に入ったんですけど、走り込みばかりでバスケをやらせてもらえず、夏には友達がたくさんいた陸上部に転部しました。 関口 僕は小5の冬にクラブチームで陸上を始めました。校内の持久走大会で5年連続優勝して親に勧められたのがきっかけです。中学に陸上部がなかったので、そのままクラブチームで続けたかたちです。高校時代の思い出
──次は高校時代の思い出をお願いします。 佐藤 一番印象に残っているのは1年時の千葉県駅伝です。負けてしまって、悔しくて泣きました。翌年はチームが一致団結して7秒差で勝ち、全国行きを決められたのが本当にうれしかったです。3年時の都大路1区は牽制する展開になったので「もう行っちゃおう」と思ったら、想像以上に走れた感じです。区間賞は狙っていたんですけど、タイムは驚きでした。 [caption id="attachment_155462" align="alignnone" width="800"]


学生駅伝の思い出
──大学時代は3人とも学生駅伝で活躍しました。どんなことが思い出に残っていますか? 佐藤 やっぱり最後の箱根駅伝が一番印象に残っています。「駒大一強」と言われたなかで諦めかけていたんですけど、最後は優勝できて、個人でも4区で区間賞。有終の美を飾れたのかなと思います。 [caption id="attachment_155465" align="alignnone" width="800"]


第101回箱根駅伝のトップ3予想
──前回の箱根駅伝から1年が経とうとしています。第101回大会のトップ3を予想していただけますか? 佐藤 青学大、駒大、國學院大ですかね。全日本と箱根で違うのは山があること。青学大は特殊区間に自信を持っているので、その差が勝敗を左右するんじゃないでしょうか。 石原 僕は國學院大、青学大、駒大ですね。國學院大は勢いがありますし、3冠を達成するんじゃないかなと予想しています。 関口 青学大、國學院大、駒大かなと思います。母校・立教は7~9位あたりに食い込んで、シード権を獲得してくれると信じています。RECOMMENDED おすすめの記事
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