2024.11.29
FOCUS! 高校生INTERVIEW
横山涼葉 Yokoyama Suzuha
共愛学園高3群馬
高校トップ選手にフォーカス!今回は女子ハードルの横山涼葉選手(共愛学園高3群馬)です。夏の福岡インターハイでは100mハードルで高校歴代5位タイの13秒42をマークして優勝すると、秋の佐賀国民スポーツ大会では少年Aの300mハードルに出場。従来のU20日本記録を0.87秒も更新する40秒58で制しました。今季の高校女子ハードル界で輝かしい成績を残した横山選手に今季を振り返っていただきました。
夏も秋も大舞台で大幅自己ベスト
――2024年シーズンを振り返っていかがですか。
横山 インターハイの100mハードルでも、国スポの300mハードルでも優勝しましたが、その中でインターハイの優勝は今シーズンの一番の目標だったので、本当に良かったです。
――――女子100mハードルには、同学年のライバルに高校歴代10傑入りした実績のある選手もいました。
横山 今年のインターハイはレベルの高い戦いになるだろうとは予想していたので、優勝には13秒5ぐらいを出さないといけないと考えていました。2年生の自己ベストは13秒93だったので、まずは13秒台を安定して出すところから始めて、徐々に目標を上げていきました。
――昨年の自己ベストから0.51秒更新しました。今季に向けてどのようにトレーニングを組み立ててきましたか。
横山 まずは冬季練習で基礎体力をしっかりつけることでした。共愛学園では、冬季にウォーミングアップの中で150m、200m、300mをそれぞれ100m15秒ペースで走る練習がありますが、そういったメニューをきっちりこなしてきました。
――その中で練習への意識は変わりましたか。
横山 補強はどうやったら、自分にとってさらにプラスになるか、考えながら取り組みました。1年生の冬季練習は、顧問の田中恵一先生から教わっても、ただこなすだけでしたが、2年生の時はそれぞれのトレーニングの目的を捉えて練習できるようになったと思います。
――シーズンを迎えて成果は感じましたか。
横山 ハードル練習でも以前よりタイムを縮めていたので、着実に力はついていました。なかでもスピードがついたという手応えがあって、7月中旬の記録会で100mに出場して初めて11秒台(11秒96/+0.6)が出ました。そこで自信を持つことができて、インターハイに臨めたと思います。
――福岡インターハイ前までは13秒71が自己ベストでしたが、本番では準決勝で13秒46(-1.4)、決勝では13秒42(+1.4)と一気に13秒4台を連発しました。
横山 想像以上のタイムが出ました。準決勝のウォーミングアップで行ったハードル練習で、何の抵抗もなくすんなりと跳ぶことができるほど、調子が良かったです。その準決勝で13秒5を切れたことが大きかったです。決勝はスタートして最初からレーンの両隣の人が視界に入らなくて、そのままスーッと走っていきました。
――国スポでは100mハードルではなく、(少年A)300mハードルに挑戦しました。
横山 4月の記録会で300mハードルを43秒01で走りました。国スポ選手選考の規定タイムを突破していたので、インターハイ前から、国スポは300mハードルで出る方向で準備を進めてきました。
――300mハードルのトレーニングを始めたのはいつからですか。
横山 本格的には9月上旬の県高校対抗の後からです。私はまだ、逆脚ができなくて、15歩の次は17歩です。その切り替えをうまくブレーキをかけないように意識していました。
――タイムは予選で41秒43と、従来のU20日本記録、高校記録(いずれも41秒45)を更新し、決勝は40秒58と更新しました。
横山 当初は42秒台を出して決勝に進めることができればと思っていました。それが予選で1秒速く、瀧野(未来)さん(京都橘高/現・立命大)のU20日本記録を破って、決勝でもさらに更新して、自分でもすごくびっくりしました。
――ハードラーとしての特徴を教えてください。
横山 身長が170cmなので、その身長を生かしてハードリングでも腰の位置を高く保てているのが特徴かな、と思います。意識しているのはスピードを殺さずにハードルを越えていく感じです。
――来シーズン以降はどのように考えていますか。
横山 大学で競技を続ける予定ですので、4年間でまずは日本インカレ優勝を目標に考えています。種目は100mハードルだけでなく、逆脚もできるようにして400mハードルにもチャレンジしたいです。
夏も秋も大舞台で大幅自己ベスト
――2024年シーズンを振り返っていかがですか。 横山 インターハイの100mハードルでも、国スポの300mハードルでも優勝しましたが、その中でインターハイの優勝は今シーズンの一番の目標だったので、本当に良かったです。 ――――女子100mハードルには、同学年のライバルに高校歴代10傑入りした実績のある選手もいました。 横山 今年のインターハイはレベルの高い戦いになるだろうとは予想していたので、優勝には13秒5ぐらいを出さないといけないと考えていました。2年生の自己ベストは13秒93だったので、まずは13秒台を安定して出すところから始めて、徐々に目標を上げていきました。 ――昨年の自己ベストから0.51秒更新しました。今季に向けてどのようにトレーニングを組み立ててきましたか。 横山 まずは冬季練習で基礎体力をしっかりつけることでした。共愛学園では、冬季にウォーミングアップの中で150m、200m、300mをそれぞれ100m15秒ペースで走る練習がありますが、そういったメニューをきっちりこなしてきました。 ――その中で練習への意識は変わりましたか。 横山 補強はどうやったら、自分にとってさらにプラスになるか、考えながら取り組みました。1年生の冬季練習は、顧問の田中恵一先生から教わっても、ただこなすだけでしたが、2年生の時はそれぞれのトレーニングの目的を捉えて練習できるようになったと思います。 ――シーズンを迎えて成果は感じましたか。 横山 ハードル練習でも以前よりタイムを縮めていたので、着実に力はついていました。なかでもスピードがついたという手応えがあって、7月中旬の記録会で100mに出場して初めて11秒台(11秒96/+0.6)が出ました。そこで自信を持つことができて、インターハイに臨めたと思います。 ――福岡インターハイ前までは13秒71が自己ベストでしたが、本番では準決勝で13秒46(-1.4)、決勝では13秒42(+1.4)と一気に13秒4台を連発しました。 横山 想像以上のタイムが出ました。準決勝のウォーミングアップで行ったハードル練習で、何の抵抗もなくすんなりと跳ぶことができるほど、調子が良かったです。その準決勝で13秒5を切れたことが大きかったです。決勝はスタートして最初からレーンの両隣の人が視界に入らなくて、そのままスーッと走っていきました。 [adinserter block="4"] ――国スポでは100mハードルではなく、(少年A)300mハードルに挑戦しました。 横山 4月の記録会で300mハードルを43秒01で走りました。国スポ選手選考の規定タイムを突破していたので、インターハイ前から、国スポは300mハードルで出る方向で準備を進めてきました。 ――300mハードルのトレーニングを始めたのはいつからですか。 横山 本格的には9月上旬の県高校対抗の後からです。私はまだ、逆脚ができなくて、15歩の次は17歩です。その切り替えをうまくブレーキをかけないように意識していました。 ――タイムは予選で41秒43と、従来のU20日本記録、高校記録(いずれも41秒45)を更新し、決勝は40秒58と更新しました。 横山 当初は42秒台を出して決勝に進めることができればと思っていました。それが予選で1秒速く、瀧野(未来)さん(京都橘高/現・立命大)のU20日本記録を破って、決勝でもさらに更新して、自分でもすごくびっくりしました。 ――ハードラーとしての特徴を教えてください。 横山 身長が170cmなので、その身長を生かしてハードリングでも腰の位置を高く保てているのが特徴かな、と思います。意識しているのはスピードを殺さずにハードルを越えていく感じです。 ――来シーズン以降はどのように考えていますか。 横山 大学で競技を続ける予定ですので、4年間でまずは日本インカレ優勝を目標に考えています。種目は100mハードルだけでなく、逆脚もできるようにして400mハードルにもチャレンジしたいです。ハードルは小学6年生から
――陸上競技を始めたきっかけを教えてください。 横山 小学生の時に前橋陸協が毎週土曜日と日曜日にやっていた練習会に参加したのがきっかけです。3歳上の兄が陸上をやっていて、私も小さい頃から走るのが好きでした。 ――それまでほかのスポーツはやっていましたか。 横山 5歳から小学3年生まで水泳をやっていました。 ――小学生時代のメイン種目は。 横山 100mや4×100mリレーで試合に出ていました。でも、当時は遊びみたいな感覚でした。ハードルを始めたのは6年生の時。ほかの人がやっているのを見て「楽しいそうだな」と思ったのがきっかけです。前橋市の大会に優勝しましたが、県大会の前に右腕を骨折して、試合には出られませんでした。 ――中学校(前橋市立桂萱中)に進んで引き続き、陸上を続けています。 横山 走るのが好きなので、「私にはこれしかない」と思っていました。県内で強い陸上部で部員も多く、3学年合わせて100人ぐらい。たくさん走るというよりも、ドリルなど基礎練習が中心でした。最初は100mをやっていて、中1の秋頃から100mハードルでも試合に出ていました。 ――3年生の時には全中で100mハードルが7位、2走を務めた4×100mリレーでは8位に入り、2種目入賞しました。 横山 ハードルは「6人に負けた」ということが悔しくて、高校生では優勝したいなと思いました。リレーは予選で9番目と0.02秒差で通過することができたので、本当に良かったです。決勝は最下位でしたが、入賞できたことは本当にうれしかったです。 ――共愛学園へ進学した理由は。 横山 ある大会で田中先生から技術的なアドバイスをいただいて、田中先生の元で競技をやってみたいなと思ったことが一つ。もう一つは、2歳上に、中学時代から全国大会で活躍していた恩田未来先輩が通われていて、ずっとあこがれていたので、一緒に練習したかったからです。 ――高校の練習は中学とは違いましたか。 横山 たくさん走るわけではないのですが、一つひとつのメニューの負荷が大きく、質も高くて、その都度筋肉痛でした。でも、高校3年間でインターハイ優勝を目指していましたから、まずは1年生のうちにインターハイに出ることができて良かったです [caption id="attachment_154519" align="alignnone" width="800"]
横山涼葉 PROFILE
◎よこやま・すずは/2006年6月4日生まれ。群馬県前橋市出身。桂萓中―共愛学園高。小学校で陸上を始める。中学3年時の21年全中で100mハードル7位、4×100mリレー(2走)で8位と2種目入賞。21年U16大会では100mハードルで5位に入っている。高校1年のシーズンは100mハードルで国体少年Bが6位、U18大会が8位。高校3年の今季は、インターハイ100mハードル、国スポ300mハードルでいずれも頂点に立った。主な自己ベストは100m11秒96(24年)、100mハードル13秒42(24年)、300mハードル40秒58(24年)=U20日本記録、高校最高記録 [caption id="attachment_154517" align="alignnone" width="800"]
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