2024.11.03
日本陸連は11月3日、ドーピング違反の疑いにより、世界陸連(WA)の独立監査機関アスリート・インテグリティ・ユニット(AIU)から暫定的に資格停止処分を受けているパリ五輪代表の男子競歩・池田向希(旭化成)についての経緯と今後の対応について発表した。
日本陸連は池田に処分が下るまでの経緯を所属債の旭化成からのりリリース資料を基に改めて説明。なお、今年6月に池田に証明書類提出の指摘が入ったが、7月4日から16日までに、「パリ五輪開催前までに弁明書に対するAIUの結論が出ない場合は、同大会に出場することを、池田選手からAIUへ申し入れし、同大会出場を認める旨の回答をAIUから得る」と明かす。派遣について、日本オリンピック委員会(JOC)へも報告している。処分が下された11月1日に日本陸連も把握したという。
池田は「身に覚えがない」とし、旭化成も「潔白が証明されるよう、今後も鋭意対応してまいります」と2日に発表。今後について、「本連盟は、今後池田選手がAIUへの暫定的資格停止処分の取り消しを求める申し立てにおいて認められた権利を行使するための手続きを、競技団体として支援してまいります」と表明し、「スポーツ界におけるドーピングを撲滅するための活動を全面的に支持するとともに、クリーンで公正なスポーツを守るために関連機関と連携のうえ、アンチ・ドーピング活動を引き続き積極的に実施してまいります」とした。
AIUは、池田に対し2023年6月から8月にかけての血液検査値から血液ドーピングの疑いがあること、弁明がある場合には所定の期日までに提出すべきこと等の通知を受け、その後、弁明の書類を提出したものの、11月1日にアンチ・ドーピング規則違反として立件する旨と、最終決定までは暫定的な資格停止処分を下されている。
26歳の池田は20km競歩で世界トップウォーカーの1人。19年ドーハ世界選手権で6位入賞し、21年東京五輪では日本人最上位の銀メダルを獲得した。翌年のオレゴン世界選手権でも銀メダルを手にしている。今年2月の日本選手権では世界歴代3位、日本歴代2位となる1時間16分51秒で優勝。今夏のパリ五輪では7位入賞を果たしていた。
日本陸連の池田向希についての経緯と今後の対応全文
今般、池田向希選手(以下「池田選手」)に対し、ワールドアスレティックスの独立監視機関である Athletics Integrity Unit(以下「AIU」)より、11 月 1 日にアンチ・ドーピング規則違反に基づく暫定的資格停止処分が通達されました。 これまでの経緯をはじめ、今後の対応に関する詳細につきましては、池田選手が所属する旭化成からのリリース資料をご参照いただきますようお願いします。 なお、パリオリンピック出場に関する日本陸上競技連盟(以下「本連盟」)の経緯及び、今後の対応について下記の通りご報告いたします。 1.経緯 2024 年 6 月 28 日 AIU が実施した 池田選手に対する 2023 年 6 月から 8 月にかけての血液検査値から血液ドーピングの疑いがあること、ドーピング違反の疑いに対する釈明を行う場合には、所定の期日までに弁明書および証明書類を提出すべきこと等の内容が、AIU から池田選手に通知され、同時に本連盟に報告される。 同年 7 月 4 日から 7 月 16 日 パリオリンピック男子 20 ㎞競歩開催前までに弁明書に対する AIU の結論が出ない場合は、同大会に出場することを、池田選手から AIU へ申し入れし、同大会出場を認める旨の回答を AIU から得る。 AIU の事前回答を受け、本連盟は池田選手の大会派遣を決定し、オリンピックの派遣母体である日本オリンピック委員会に報告する。 同年 7 月 24 日 池田選手が AIU に対して弁明書を提出した報告を旭化成から受ける。 同年 11 月 1 日 AIU より、池田選手に対して正式にアンチ・ドーピング規則違反として立件する旨および本件が最終的に解決されるまでの間の暫定的資格停止処分が下ったことが通知され、同時に本連盟に報告される。 2.本件に対する本連盟の対応 本連盟は、今後池田選手が AIU への暫定的資格停止処分の取り消しを求める申し立てにおいて認められた権利を行使するための手続きを、競技団体として支援してまいります。 なお、本連盟は、スポーツ界におけるドーピングを撲滅するための活動を全面的に支持するとともに、クリーンで公正なスポーツを守るために関連機関と連携のうえ、アンチ・ドーピング活動を引き続き積極的に実施してまいります。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
2024.11.17
不破聖衣来が香港で10kmレースに出場 9位でフィニッシュ
-
2024.11.16
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.16
2024.11.01
吉田圭太が住友電工を退部 「充実した陸上人生を歩んでいきたい」競技は継続
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
-
2024.10.27
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]
2024.11.20
M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」
神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]
2024.11.20
第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑
・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会