◇第101回箱根駅伝予選会(10月19日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km)
第101回箱根駅伝予選会が行われ、東海大は11時間3分39秒の14位にとどまり、第89回大会以来12年ぶりに本戦を逃した。
この結末を誰が予想していただろうか。東海大は6月の全日本大学駅伝関東地区選考会は余裕のトップ通過。夏合宿も順調に消化していただけに、まさかの本戦出場を逃した梶谷優斗駅伝主将(4年)は「申し訳ない気持ちでいっぱいです」と肩を落とした。
西出仁明ヘッドコーチは「10月に入ってからチーム全体の調子が上がらなかった」と明かした。今月7日のチームエントリーの段階で主力の兵藤ジュダ(3年)、竹割真(同)、永本脩(2年)がメンバー外に。加えて当日に鈴木天智(3年)、五十嵐喬信(4年)が欠場した。
鈴木は1週間前の最後のポイント練習ラスト400mで捻挫という不運。全日本選考会メンバー8人中5人が欠場という事態がチーム状況を如実に表していた。
レース戦略としては、花岡寿哉(3年)、檜垣蒼(1年)、南坂柚汰(2年)、越陽汰(4年)の4人を第1グループ。残り8人を梶谷、水野龍志(4年)、野島健太(同)をリーダーとする第2グループとして集団走を計画した。
エース花岡に関してはフリーで走らせる構想ももちろんあったが、「檜垣がハーフへの不安要素がないわけではないので誰か一緒にいた方がいい」(西出コーチ)という判断。結果として檜垣は花岡に次ぐチーム内2位と結果を出した。
誤算だったのは越が5km過ぎで早々と脱落し、これに第2グループのロホマン・シュモン(3年)が反応したこと。「集団走から5km以降1人だけ飛び出す形となり、オーバーペースになっていた」(西出コーチ)。気温が上がるなか、20kmまではチーム7番手と持ちこたえていたが、最後は残り約10メートルで転倒し、無念の途中棄権となった。
両角速駅伝監督はロホマンについて昨季「不器用だが地道に努力する選手」と評し、上尾ハーフで学内2位となる1時間2分40秒という成果を称えていた。本戦で10区に抜擢されたロホマンは総合11位でゴール後「花岡や(兵藤)ジュダだけでなく同学年として自分もチームを引っ張る存在になりたい」と語っていた。攻めた走りを見せたロホマンに、指揮官は病院まで付き添った。
東海大の本戦への道は閉ざされた。しかし2週間後には全日本大学駅伝が控える。「全日本では必ずリベンジという意味で8位入賞を目指す」(梶谷主将)。過酷な“立川決戦”で味わった屈辱を伊勢路で晴らすことができるか。
文/荒井寛太
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2025.01.17
編集部コラム「年末年始の風物詩」
-
2025.01.17
-
2025.01.17
-
2025.01.17
-
2025.01.16
2025.01.12
【テキスト速報】第43回都道府県対抗女子駅伝
-
2025.01.14
-
2025.01.12
-
2025.01.15
2024.12.22
早大に鈴木琉胤、佐々木哲の都大路区間賞2人が来春入学!女子100mH谷中、松田ら推薦合格
-
2024.12.22
-
2024.12.30
-
2025.01.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.01.17
西脇多可新人高校駅伝の出場校決定!男子は佐久長聖、大牟田、九州学院、洛南 女子は長野東、薫英女学院など有力校が登録
1月17日、西脇多可新人高校駅伝の実行委員会が、2月16日に行われる第17回大会の出場チームを発表した。 西脇多可新人高校駅伝は、兵庫県西脇市から多可町を結ぶ「北はりま田園ハーフマラソンコース(21.0795km)」で行 […]
2025.01.17
編集部コラム「年末年始の風物詩」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2025.01.17
中・高校生充実の長野“4連覇”なるか 実力者ぞろいの熊本や千葉、岡山、京都、福岡も注目/都道府県男子駅伝
◇天皇盃第30回全国都道府県対抗男子駅伝(1月19日/広島・平和記念公園前発着:7区間48.0km) 中学生から高校生、社会人・大学生のランナーがふるさとのチームでタスキをつなぐ全国都道府県男子駅伝が1月19日に行われる […]
2025.01.17
栁田大輝、坂井隆一郎らが日本選手権室内出場キャンセル 日本室内大阪はスタートリスト発表
日本陸連は2月1日から2日に行われる、日本選手権室内のエントリー状況と、併催の日本室内大阪のスタートリストを発表した。 日本選手権室内では12月にエントリーが発表されていた選手のうち、男子60mに出場予定だったパリ五輪代 […]
2025.01.17
東京世界陸上のチケット一般販売が1月31日からスタート!すでに23万枚が販売、新たな席種も追加
東京2025世界陸上財団は、今年9月に開催される東京世界選手権の観戦チケットの一般販売を1月31日(金)の18時から開始すると発表した。 昨夏に先行販売が始まり、年末年始にも特別販売を実施。すでに23万枚を販売し売れ行き […]
Latest Issue 最新号
2025年2月号 (1月14日発売)
駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝