HOME 高校、中学

2024.10.20

U16男子100mは実力者・清水空跳が他を寄せ付けず 「100m10秒1台、200m20秒5~6台を目指す」/U18・16大会
U16男子100mは実力者・清水空跳が他を寄せ付けず 「100m10秒1台、200m20秒5~6台を目指す」/U18・16大会

24年U16男子100mを制した清水空跳(星稜高1石川)

◇第18回U18・第55回U16陸上大会(10月18~20日/三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場) 2日目

U18・U16陸上大会の2日目が行われ、U16男子100mは1年生ながら夏の全国インターハイで2位に食い込み、大会直前の佐賀国民スポーツ大会(国スポ)でも少年Bの部を制している清水空跳(星稜高1石川)が10秒52(-1.0)で快勝。中学記録保持者で全中王者の小寺慎之助(習志野四中3千葉)らを寄せつけず今季2つ目の全国タイトルを手にした。

力みのない流れるようなしなやかなフォームで伊勢路を駆け抜けていった。国スポの疲れなどもあるなか、予選から大会記録を一気に0.14秒更新する10秒51(-0.8)をマークするなど力の差を見せつけた清水。決勝は、好スタートを切るも「3歩目で耐えきれずにつまずいてうまく加速できなかった」と、狙っていた自己ベスト(10秒26)には届かなったものの、「タイムは納得していませんが、向かい風の中でも後半しっかり立て直せたのはよかったです」と安堵の表情をのぞかせる。

7月に高1最高となる10秒26をマークし一躍注目を集め、その勢いでインターハイでも銀メダルに輝いた逸材。「高校に入り、まだまだ体力はありませんが、全身をうまく連動させて走れるようになり、コンディションに左右されることなく安定してタイムを出せるようになった。右脚を痛めるなど故障もありましたが、体調を整え秋に連続して全国タイトルを獲れたことは大きい」と笑顔で激動のシーズンを振り返る。

最高のかたちでルーキーイヤーを締めくくった若きスプリンターは、今季の快進撃にも満足することなく、「200mもしっかり走りたいので、冬季に本数を重ねても走り切れる体力を付けて100mは10秒1台、200mは20秒5~6台を目指していきたい」と、その目はすでに来季を見据えていた。

10秒46の中学記録を持つ小寺が0.24秒差の2位。清水に遅れは取ったものの、国スポ8位からの巻き返しに「嬉しいです」と笑顔を見せた。

広告の下にコンテンツが続きます

「国スポでは体調も万全でなくボロボロで、反省ばかりでした」というが、「反省点を見直して、しっかりと修正することができました」と自信を持つ伸びのある後半の走りも披露。清水以外の高校生にも先着することができた。

「まだ壁は厚かったです」と清水との力の差を認めつつ、「中学の試合では先頭を走ることばかりだったので、来年、高校で目標となる清水さんと一緒に走れて良かったです」と中学最後の100mで経験を重ねた小寺。「高校では3年目でしっかりと勝ちきれるような選手になりたいです」と新たなステージでの躍進を誓った。

文/花木 雫

◇第18回U18・第55回U16陸上大会(10月18~20日/三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場) 2日目 U18・U16陸上大会の2日目が行われ、U16男子100mは1年生ながら夏の全国インターハイで2位に食い込み、大会直前の佐賀国民スポーツ大会(国スポ)でも少年Bの部を制している清水空跳(星稜高1石川)が10秒52(-1.0)で快勝。中学記録保持者で全中王者の小寺慎之助(習志野四中3千葉)らを寄せつけず今季2つ目の全国タイトルを手にした。 力みのない流れるようなしなやかなフォームで伊勢路を駆け抜けていった。国スポの疲れなどもあるなか、予選から大会記録を一気に0.14秒更新する10秒51(-0.8)をマークするなど力の差を見せつけた清水。決勝は、好スタートを切るも「3歩目で耐えきれずにつまずいてうまく加速できなかった」と、狙っていた自己ベスト(10秒26)には届かなったものの、「タイムは納得していませんが、向かい風の中でも後半しっかり立て直せたのはよかったです」と安堵の表情をのぞかせる。 7月に高1最高となる10秒26をマークし一躍注目を集め、その勢いでインターハイでも銀メダルに輝いた逸材。「高校に入り、まだまだ体力はありませんが、全身をうまく連動させて走れるようになり、コンディションに左右されることなく安定してタイムを出せるようになった。右脚を痛めるなど故障もありましたが、体調を整え秋に連続して全国タイトルを獲れたことは大きい」と笑顔で激動のシーズンを振り返る。 最高のかたちでルーキーイヤーを締めくくった若きスプリンターは、今季の快進撃にも満足することなく、「200mもしっかり走りたいので、冬季に本数を重ねても走り切れる体力を付けて100mは10秒1台、200mは20秒5~6台を目指していきたい」と、その目はすでに来季を見据えていた。 10秒46の中学記録を持つ小寺が0.24秒差の2位。清水に遅れは取ったものの、国スポ8位からの巻き返しに「嬉しいです」と笑顔を見せた。 「国スポでは体調も万全でなくボロボロで、反省ばかりでした」というが、「反省点を見直して、しっかりと修正することができました」と自信を持つ伸びのある後半の走りも披露。清水以外の高校生にも先着することができた。 「まだ壁は厚かったです」と清水との力の差を認めつつ、「中学の試合では先頭を走ることばかりだったので、来年、高校で目標となる清水さんと一緒に走れて良かったです」と中学最後の100mで経験を重ねた小寺。「高校では3年目でしっかりと勝ちきれるような選手になりたいです」と新たなステージでの躍進を誓った。 文/花木 雫

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.27

ミキハウスに東京五輪4×100mR出場の青山華依が入社 パリ五輪4×400mR代表の吉津拓歩が移籍

ミキハウスは3月27日、4月1日付で入社するミキハウススポーツクラブ所属の選手を発表した。陸上では女子短距離の甲南大を卒業する青山華依が加入し、男子短距離の吉津拓歩がジーケーラインから移籍する。 青山は2002年生まれ。 […]

NEWS 小林香菜「楽しかったと思えるようなレースを」23年MGCでの“想像”を実現させ、東京世界陸上へ

2025.03.27

小林香菜「楽しかったと思えるようなレースを」23年MGCでの“想像”を実現させ、東京世界陸上へ

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

NEWS 2度目のマラソンが東京世界陸上!新星・近藤亮太「暑さに勝機を見出して1つでも上の順位を」

2025.03.27

2度目のマラソンが東京世界陸上!新星・近藤亮太「暑さに勝機を見出して1つでも上の順位を」

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

NEWS 北口榛花 みっちり2時間投てき練習「完成度を高めたい」

2025.03.27

北口榛花 みっちり2時間投てき練習「完成度を高めたい」

女子やり投の北口榛花(JAL)が鹿児島県の奄美大島で合宿中に練習を公開した。 パリ五輪金メダリストの公開練習に訪れたのは20社以上。その注目度の高さがうかがえる。この日は午前中にハードルを使ったトレーニングで接地や出力の […]

NEWS 世界初挑戦の吉田祐也「大迫さんの順位を超えたい」東京世界陸上へ独自研究の暑熱対策に自信

2025.03.27

世界初挑戦の吉田祐也「大迫さんの順位を超えたい」東京世界陸上へ独自研究の暑熱対策に自信

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top