◇第101回箱根駅伝予選会(10月19日/東京・陸上自衛隊立川駐屯地スタート、昭和記念公園フィニッシュ:21.0975km)
第101回箱根駅伝予選会が行われ、専大が10時間53分39で2位に入り、2年ぶり72回目の本戦出場を決めた。
昨年の予選会では、故障者や体調不良者もいて18位に沈み、今大会も10000mの自己ベスト上位10名の平均タイムで出場校中15位、同ハーフマラソンも12位と苦戦も予想された。
だが、創部100周年の節目を迎え、「今年は絶対に本戦に出たいと思っていたし、仕上がりにも自信があった」(長谷川淳監督)というチームは、その前評判を凌駕する走りを見せた。
フリー走を任されたのは1人。留学生のダンカン・マイナ(1年)は初めての予選会でも臆することなく、留学生勢で形成される先頭集団で快走を見せ、個人3位に。
続いて、暑さで後半にペースダウンする選手が増えるなか、15kmから20kmを15分22秒とペースを上げた新井友裕(3年)が21位に入り、上山詩樹(2年)も26位と力走。ともに「個人30位以内」というターゲットをクリアし、タイムを稼ぐ役割を果たした。
さらにその後方では集団走が機能し、10km地点では総合9位、さらに15kmでは5位まで順位を押し上げた。
「集団走が崩れずに行ってくれた。15kmでは『これはいけるかな』と手応えがありました」と振り返る長谷川監督。チーム個人4位(89位)の具志堅一斗(2年)から同9位(129位)の藁科健斗(3年)までの7人が30秒差以内にフィニッシュするなど、最後まで安定した走りで、堂々の総合2位に食い込んだ。
季節外れとも言える酷暑のなか、長谷川監督は「事前に選手たちには厚さ対策を立てさせましたし、スタート前にはマネージャーたちが選手たちの体温が上がらないようにサポートしてくれたことも大きかったですね」と、チーム全員で勝ち取った本戦切符であることを強調。大会に向けた調整では、「全体の仕上がりが良かったので、例年よりも強度を上げず、少し余裕を持ってコンディションを整えることを大事にした」(長谷川監督)ことも奏功し、わずか1年で再び箱根路返り咲きを果たした。
「前回で本戦を逃して、またすぐに戻らないと流れが変わってしまうので、無事通過できてホッとしています。選手たちはよく走ってくれました」と長谷川監督。トラックシーズンも記録を狙わず、箱根を目指して走り込んできた個々の努力が、確かな形となった瞬間だった。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.03.25
箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」
-
2025.03.25
-
2025.03.25
-
2025.03.25
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.19
-
2025.03.19
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
-
2025.03.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.25
箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」
関東学生陸上競技連盟は3月25日、箱根駅伝予選会のスタート時刻について、次回から変更すると発表した。 前回までは午前9時35分スタートだったが、第102回大会予選会から午前8時30分スタートと、約1時間前倒しする。 「温 […]
2025.03.25
100mH福部真子「引退しないといけないのかな…」菊池病の公表に葛藤も「あとで後悔したくない」元気な姿アピール
女子100mハードル日本記録保持者の福部真子(日本建設工業)がインタビューに応じ、昨年末に公表した「菊池病」と発覚した時の状況や、今の調子、復帰に向けた思いを聞いた。 「元気です!見てもらった通り!」。オンラインで画面越 […]
2025.03.25
大阪に約270人の高校生アスリートが集結! 「切磋琢磨していきたい」 3泊4日の全国高体連合宿スタート
2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月25日、大阪・ヤンマースタジアム長居で始まった。全国から選手約270人が参加し、20度を超える汗ばむ陽気の中で打ち解けながら練習に取り組ん […]
2025.03.25
HOKAが「CLIFTON 10」発売に先駆けてイベント 鎧坂哲哉「クッション性とフィット感が良い」
デッカーズジャパンは3月25日、パフォーマンスフットウェア&アパレルブランド「HOKA」の人気シリーズの新作シューズ「CLIFTON 10(クリフトン 10)」の発売に先駆けてメディア向けの商品説明会・トークセッションを […]
2025.03.25
富士通加入の平林樹「世界一になる」鈴木康也は「マラソンで世界へ」
富士通が3月25日、2025年度新加入選手の合同取材会見を開き、男子長距離の篠原倖太朗(駒大)、平林樹(城西大)、鈴木康也(麗澤大)、女子400mハードルの山本亜美(立命大)が登壇した。 城西大の主将を務めた平林は「こう […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報