2024.10.10
◇佐賀国民スポーツ大会(10月11~15日/佐賀・SAGAサンライズパーク/SAGAスタジアム)
第78回国民スポーツ大会(佐賀)の陸上競技が10月11日に開幕する。中学生からシニア日本代表まで故郷の誇りを背負って激突。成年の部(シニア)には日本代表経験者も含めトップ選手が出場する。長年「国民体育大会(国体)」として親しまれてきたが、今回から「国民スポーツ大会(国スポ)」へと名称変更。新たな歴史が刻まれる。
男子100mのリストトップは10秒13の和田遼(京都・ミキハウス)。今季はダイヤモンドリーグにも出場するなど経験を積んだ。パリ五輪4×100mリレー補欠の山本匠真(広島・広島大)、東京五輪同代表のデーデー・ブルーノ(長野・セイコー)も注目だ。
男子300mには400mで44秒77の日本記録を持つ佐藤拳太郎(埼玉・富士通)が登場。32秒21の日本記録更新の可能性もある。
男子110mハードルは阿部竜希(千葉・順大)に注目。今季は13秒32まで記録を伸ばし、9月の日本インカレも優勝した。東京世界選手権の参加標準記録(13秒27)を視界に捉えている。ブダペスト世界選手権代表の横地大雅(佐賀・Team SSP)は“地元優勝”を狙う。復調してきた野本周成(愛媛・愛媛競技力本部)も注目だ。
男子400mハードルはパリ五輪代表の筒江海斗(熊本・スポーツテクノ和広)がどこまで復調している。上り調子なのが井之上駿太(京都・法大)で、日本インカレでは48秒46をマークして東京世界選手権の参加標準記録(48秒50)を突破している。
8mオーバーのベストを持つ選手がそろう男子走幅跳。今季は8m13を跳んだ山浦渓斗(長野・勝浦ゴルフ倶楽部)らが有力だが、東京五輪代表の津波響樹(沖縄・大塚製薬)や“国体男”小田大樹(群馬・ヤマダホールディングス)、佐賀を拠点にしたオレゴン世界選手権代表の山川夏輝(佐賀・Team SSP)も覇権を争う。
8月に男子砲丸投で日本男子初の19m超えを果たした奥村仁志(福井・センコー)は、中学時代から相性の良い国体で再び大台なるか。男子やり投は﨑山雄太(愛媛・愛媛競技力本部)、小椋健司(栃木・エイジェックスポーツ)ら代表経験者が出場する。
少年(A・B)と組む男子4×100mリレーには静岡に飯塚翔太(ミズノ)、群馬に井上直紀(早大)、福井に宇野勝翔(オリコ)といったスプリンターが登場しそうだ。
女子100mは日本選手権2年連続スプリント2冠の君嶋愛梨沙(山口・土木管理総合)、鶴田玲美(鹿児島・南九州ファミリーマート)が登録。日本選手権で故障した山形愛羽(熊本・福岡大)や兒玉芽生(大分・ミズノ)はどこまで復調しているか。女子300mの青野朱李(山形・NDソフト)のタイムにも期待が懸かる。
女子800mは塩見綾乃(京都・岩谷産業)、渡辺愛(大阪・園田学園女大)、西田有里(滋賀・立命大)、池崎愛里(広島・ダイソー)、後藤夢(兵庫・ユニクロ)らハイレベルになるか。女子5000mにはパリ五輪代表の山本有真(愛知・積水化学)、同10000m代表の五島莉乃(石川・資生堂)が出場する。
女子400mハードルは日本選手権4連覇の山本亜美(滋賀・立命大)や大学ルーキーの瀧野未来(京都・立命大)に注目。また、ブダペスト世界選手権代表の宇都宮絵莉(兵庫・長谷川体育施設)はこれが引退レースとなる。
女子走幅跳は全日本実業団対抗で6m49を跳んでいる竹内真弥(大阪・ミズノ)がどんなジャンプを見せるか。女子ハンマー投は学生記録保持者の村上来花(青森・九州共立大)と小舘充華(滋賀・染めQ)の一騎打ちか。
大注目は女子やり投。パリ五輪ファイナリストの上田百寧(福岡・ゼンリン)、オレゴン世界選手権ファイナリストの武本紗栄(佐賀・Team SSP)、パリ五輪代表の斉藤真理菜(茨城・スズキ)によるビッグアーチ合戦となるか。
少年(A・B)と組む女子4×100mリレーでは、神奈川に石川優(青学大)、静岡にフロレス・アリエ(日体大)、本田怜(茨城・順大院)らが名を連ねる。2年前から実施されている成年少年男女混合4×400mリレーも盛り上がる。
大会の様子は国スポチャンネルでライブ配信される。
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