2024.09.23
◇第72回全日本実業団対抗選手権(9月21日~23日/山口・維新百年記念公園陸上競技場)3日目
全日本実業団対抗選手権の3日目に行われた男子400mハードルにリオ五輪代表の野澤啓佑(山梨学院大教)が出場。55秒02で組7着だった。
昨年度から「ミズノ」を離れ、山梨学院大学のカレッジスポーツセンターで特任講師に就任し、チームミズノ所属で競技を続けていた野澤が、今季限りで指導の道へ専念する。
地元・山梨でレースを残すものの、大舞台としてはラストレース。「いつも通りの気持ちで走りましたが、タイムはイメージとは違いました」。それでも、「いろんなことがあったなという思い出が浮かび、お世話になった方々の顔を見て感謝しかないです」と感慨に浸る。
山梨県出身。甲西中で本格的に陸上をはじめ、110mハードルに取り組んだ。強豪・巨摩高2年から長い付き合いになる400mハードルに挑戦。全国大会の上位に顔を出すまでに成長し、早大へ進学してから飛躍を遂げた。
12年ロンドン五輪、13年モスクワ世界選手権と、参加標準記録を突破しながら代表を逃す悔しい経験を経て、14年にミズノへ。15、16年と充実の一途で、ついにリオ五輪代表に選ばれ予選で日本歴代6位(当時)となる48秒62をマークし、準決勝に進んでいる。
その後もケガなどと付き合いながら、日本トップハードラーとして活躍。昨年度から指導者としての道を進み、「学生と一緒に走っていました」。ただ、「どこかで区切りをつけないといけない」と考えるなか、今季は「レベルも高くなって、『次の世代だな』と。節目だと感じました」と覚悟。「やりたい気持ちはありましたが、やっぱり今日の結果だと厳しい」とスッキリした表情を見せた。
レース後は、飯塚翔太、早大でも同級生だったディーン元気、そして先に現役を退いた松下祐樹さんといったミズノの同期らからメッセージを受け、涙を浮かべて感謝を伝えた。チームからは記念の黄金のスパイクが手渡された。
「まだまだ人生も長いですが、半分も生きていない。その中でも、本当にいろんな方々に恵まれました。かけがえのない人たちです」
今後は山梨学院大の教員に。本格的に指導の道へ進み、これまでのキャリアで培った経験を後進に伝えていく。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.15
神戸マラソンがMGCシリーズ加盟 愛知アジア大会、ロス五輪代表の選考へつながるレースに
-
2025.04.14
-
2025.04.14
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.15
神戸マラソンがMGCシリーズ加盟 愛知アジア大会、ロス五輪代表の選考へつながるレースに
日本陸連は4月15日、「神戸マラソン2025」がMGCシリーズ2025-26に加盟したと発表した。 MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)シリーズは、前身のJMCシリーズを継承したもので、ポイントにより年間王者を決 […]
2025.04.15
100mH寺田明日香「今季限りで一線を退く」東京世界陸上目指してラストスパート「引退」は使わず
女子100mハードル元日本記録保持者の寺田明日香(ジャパンクリエイト)が都内で会見を開き、今季限りでの第一線を退く意向を表明した。 冒頭のキャリアを振り返るVTRが流れると、登壇早々から涙を浮かべた寺田。一線を退く意向を […]
2025.04.15
コモディイイダ・高橋舞衣が退職 2月の愛媛マラソンで骨折 「この決断が後に良かったと思えることを信じて」
コモディイイダはは4月15日付で、高橋舞衣が退職すると発表した。2月の愛媛マラソンで骨折し、今後は地元の愛媛で治療とリハビリに専念するという。 高橋は愛媛・今治北高では主要な全国大会への出場はなかったが、松山大では1年時 […]
2025.04.14
東海大が陸上競技場に電子ペーサーを常設! トラック内側に4色点滅のLED325個を配置
東海大陸上部と工学部は4月14日、東海大湘南キャンパス内陸上競技場にLEDライトをトラックの縁に置いてペース設定に合わせて光る「電子ペーサー」を3月から常設したと発表した。国内メーカーによる開発と、陸上競技場への常設は国 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)