HOME 高校・中学

2024.08.15

福井全中男子展望/100m小寺慎之助は再びの中学新にチャレンジ! 各種目で好記録の予感
福井全中男子展望/100m小寺慎之助は再びの中学新にチャレンジ! 各種目で好記録の予感

福井全中で優勝を目指す100mの小寺慎之助と砲丸投の原裕人

第51回全日本中学校選手権が8月17日~20日の4日間、福井県営陸上競技場(9.98スタジアム)で開催される。例年、レベルアップが著しい中学陸上界。今季もすでに中学新記録が誕生しており、福井でもビッグレコード誕生への期待も膨らんでいる。

女子展望はこちら

注目の100m小寺慎之助 110mハードルもハイレベル

昨年、10秒54の中学記録が誕生したばかりの男子100mだが、すでにそれを上回る記録が生まれた。8月8日の関東中学において小寺慎之助(習志野四3千葉)が10秒46(+0.1)で優勝。小寺は7月にも10秒54の日本中学タイ記録を出して注目されていたが、全中を前に大仕事をやってのけた。今年2月の日本室内大阪60mには出場しているものの、全中への出場は初めて。中学ナンバーワンを目指して邁進する。

もちろん小寺だけでなく、今年も頂点を目指す有力スプリンターが顔を揃える。

大津康太(川崎有馬3神奈川)は6月に中学歴代10位の10秒65。県通信の決勝で右ハムストリングを痙攣した影響もあり、同大会は2位となったが、その後は全中を目指して調子を整えているという。また、近畿大会では井原琉翔(箕面五3大阪)が4.8mの強い追い風の中、10秒39と高校生顔負けのタイムをマーク。公認でも10秒67のベストを持ち、小寺を追いかける。また、東海大会を制した三高璃久(豊橋東陵3愛知)や東北大会チャンピオンの畠山一気(階上3宮城)はともに10秒7台のベストを持ち、上位を目指す。

全中ではトラック種目予選はすべてタイムレースとなっており、タイム上位8人が決勝、9位から16位までがトライアルレースに進出。予選が21組となった100mは、最初から気の抜けない戦いとなりそうだ。

200mは21秒8のベストを持つメリット・カイル・ケイラン(菅田3神奈川)、大段璃空(西神3兵庫)、増田陽太(緑3東京)が記録面で三つ巴の争い。400mは近畿大会優勝者で49秒57と今季中学最高タイムを持つ知識航作(山陽3兵庫)に注目。

800mでは布施川大梧(あずま3群馬)が好調。関東大会で1分53秒77と中学歴代8位の好記録で優勝を飾った。昨年の全中で2年生ながら3位に入った小谷政志(本太3埼玉)や、関東2位の木南佑哉(中原3千葉)もメダル候補となる。

天候次第ではあるものの、1500mは3分台バトルに期待。緒方志道(川崎橘3神奈川)と舛谷夢生(さくら走練3岡山)がレースの主導権を握りそうだ。3000mは稲垣翔馴(KERT3神奈川)が今季唯一の8分30秒切りを達成。地区大会で優勝した筒井陽(飯田高陵3長野)、伊藤瞭太(三春3福島)、柘植源太(細江3静岡)といった面々も優勝候補に名前が挙がる。

110mハードルでは赤井遙斗(横浜緑が丘3神奈川)が13秒76でリストトップに立つものの、関東大会では4位。変わって13秒80で後藤大樹(四街道北3千葉)が優勝を飾っている。石川湊真(武豊3愛知)とともに13秒台決着となりそうだ。4×100mリレーは大社(兵庫)と藤沢六会(神奈川)がともに42秒台で地区大会を制覇して波に乗っている。

フィールドも有力選手が多数

走高跳は藤井洸太朗(社3兵庫)、松原志勇(江陽3京都)、金城樹(八阪3大阪)の近畿勢3人が争う。今季2mオーバーを達成した藤井、松原に対し、近畿大会では金城が1m97で優勝を飾った。棒高跳では2年生で4m52と今季リストトップの飯塚俊介(片柳2埼玉)に注目が集まるほか、4m51の長谷川諒(猪高3愛知)、4m45の濱地秀都(小俣3三重)にも力がある。

今季7mジャンパーが2人いる走幅跳は、その大友結翔(郡山3宮城)、古野滉貴(久米3愛媛)が記録面でリード。自己新の6m93で関東大会優勝の阪本翔(玉幡3山梨)にも全国制覇を狙う。砲丸投では昨年の全中4位の原裕斗(八王子二3東京)が抜けた存在。17mショットがみられるだろうか。四種競技は持ち記録上位の氏家颯(築館3宮城)、木内新(佐那河内3徳島)、廣瀬王希(塩山3山梨)、赤穗一晟(鎌田3長野)らが競り合いそうだ。

会場となる9.98スタジアムは、その名称が示すとおり、2017年に桐生祥秀(現・日本生命)が男子100mで日本人初の9秒台をマークした競技場。これまで好記録が多く誕生しているだけに、中学生の奮闘から目が離せない4日間となりそうだ。

競技の様子は大会の公式YouTubeチャンネルで連日配信される予定となっている。

全中陸上LIVEチャンネル【公式】

第51回全日本中学校選手権が8月17日~20日の4日間、福井県営陸上競技場(9.98スタジアム)で開催される。例年、レベルアップが著しい中学陸上界。今季もすでに中学新記録が誕生しており、福井でもビッグレコード誕生への期待も膨らんでいる。 女子展望はこちら

注目の100m小寺慎之助 110mハードルもハイレベル

昨年、10秒54の中学記録が誕生したばかりの男子100mだが、すでにそれを上回る記録が生まれた。8月8日の関東中学において小寺慎之助(習志野四3千葉)が10秒46(+0.1)で優勝。小寺は7月にも10秒54の日本中学タイ記録を出して注目されていたが、全中を前に大仕事をやってのけた。今年2月の日本室内大阪60mには出場しているものの、全中への出場は初めて。中学ナンバーワンを目指して邁進する。 もちろん小寺だけでなく、今年も頂点を目指す有力スプリンターが顔を揃える。 大津康太(川崎有馬3神奈川)は6月に中学歴代10位の10秒65。県通信の決勝で右ハムストリングを痙攣した影響もあり、同大会は2位となったが、その後は全中を目指して調子を整えているという。また、近畿大会では井原琉翔(箕面五3大阪)が4.8mの強い追い風の中、10秒39と高校生顔負けのタイムをマーク。公認でも10秒67のベストを持ち、小寺を追いかける。また、東海大会を制した三高璃久(豊橋東陵3愛知)や東北大会チャンピオンの畠山一気(階上3宮城)はともに10秒7台のベストを持ち、上位を目指す。 全中ではトラック種目予選はすべてタイムレースとなっており、タイム上位8人が決勝、9位から16位までがトライアルレースに進出。予選が21組となった100mは、最初から気の抜けない戦いとなりそうだ。 200mは21秒8のベストを持つメリット・カイル・ケイラン(菅田3神奈川)、大段璃空(西神3兵庫)、増田陽太(緑3東京)が記録面で三つ巴の争い。400mは近畿大会優勝者で49秒57と今季中学最高タイムを持つ知識航作(山陽3兵庫)に注目。 800mでは布施川大梧(あずま3群馬)が好調。関東大会で1分53秒77と中学歴代8位の好記録で優勝を飾った。昨年の全中で2年生ながら3位に入った小谷政志(本太3埼玉)や、関東2位の木南佑哉(中原3千葉)もメダル候補となる。 天候次第ではあるものの、1500mは3分台バトルに期待。緒方志道(川崎橘3神奈川)と舛谷夢生(さくら走練3岡山)がレースの主導権を握りそうだ。3000mは稲垣翔馴(KERT3神奈川)が今季唯一の8分30秒切りを達成。地区大会で優勝した筒井陽(飯田高陵3長野)、伊藤瞭太(三春3福島)、柘植源太(細江3静岡)といった面々も優勝候補に名前が挙がる。 110mハードルでは赤井遙斗(横浜緑が丘3神奈川)が13秒76でリストトップに立つものの、関東大会では4位。変わって13秒80で後藤大樹(四街道北3千葉)が優勝を飾っている。石川湊真(武豊3愛知)とともに13秒台決着となりそうだ。4×100mリレーは大社(兵庫)と藤沢六会(神奈川)がともに42秒台で地区大会を制覇して波に乗っている。

フィールドも有力選手が多数

走高跳は藤井洸太朗(社3兵庫)、松原志勇(江陽3京都)、金城樹(八阪3大阪)の近畿勢3人が争う。今季2mオーバーを達成した藤井、松原に対し、近畿大会では金城が1m97で優勝を飾った。棒高跳では2年生で4m52と今季リストトップの飯塚俊介(片柳2埼玉)に注目が集まるほか、4m51の長谷川諒(猪高3愛知)、4m45の濱地秀都(小俣3三重)にも力がある。 今季7mジャンパーが2人いる走幅跳は、その大友結翔(郡山3宮城)、古野滉貴(久米3愛媛)が記録面でリード。自己新の6m93で関東大会優勝の阪本翔(玉幡3山梨)にも全国制覇を狙う。砲丸投では昨年の全中4位の原裕斗(八王子二3東京)が抜けた存在。17mショットがみられるだろうか。四種競技は持ち記録上位の氏家颯(築館3宮城)、木内新(佐那河内3徳島)、廣瀬王希(塩山3山梨)、赤穗一晟(鎌田3長野)らが競り合いそうだ。 会場となる9.98スタジアムは、その名称が示すとおり、2017年に桐生祥秀(現・日本生命)が男子100mで日本人初の9秒台をマークした競技場。これまで好記録が多く誕生しているだけに、中学生の奮闘から目が離せない4日間となりそうだ。 競技の様子は大会の公式YouTubeチャンネルで連日配信される予定となっている。 全中陸上LIVEチャンネル【公式】

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.09.11

東日本女子駅伝が今年の第39回大会をもって終了 多くの長距離ランナーを輩出

東日本女子駅伝の主催者は9月11日、今年の第39回大会を最後に大会を終了することを発表した。 同大会は1983年から都道府県対抗女子駅伝が始まったことを受け、1984年11月に第1回東北・北海道女子駅伝がスタート。翌年か […]

NEWS サンベルクス退社の大津顕杜が中央発條に加入 「納得のいく陸上人生を歩みたい」

2024.09.11

サンベルクス退社の大津顕杜が中央発條に加入 「納得のいく陸上人生を歩みたい」

中央発條は9月10日、大津顕杜が新たに加入したことを発表した。 大津は1991年生まれの32歳。熊本・千原台高から東洋大に進み、14年の箱根駅伝では大会MVPに贈られる金栗四三賞にも選出された。 大学卒業後はトヨタ自動車 […]

NEWS 福岡国際マラソン申込者の氏名や住所など個人情報漏洩 主催の実行委員会が「深くお詫び」と謝罪

2024.09.11

福岡国際マラソン申込者の氏名や住所など個人情報漏洩 主催の実行委員会が「深くお詫び」と謝罪

福岡国際マラソン実行委員会(日本陸連、福岡陸協、福岡県で構成)は9月11日、福岡国際マラソン2024(12月1日開催)への申込者の個人情報が漏洩したと発表した。同実行委員会は「本大会にお申し込みいただいた皆様及び関係の皆 […]

NEWS ダイヤモンドリーグ・ファイナルに日本人5人が出場! 北口榛花、田中希実、泉谷駿介、サニブラウン、ディーン元気が世界のトップと対決

2024.09.11

ダイヤモンドリーグ・ファイナルに日本人5人が出場! 北口榛花、田中希実、泉谷駿介、サニブラウン、ディーン元気が世界のトップと対決

9月13日、14日にベルギー・ブリュッセルで開かれるダイヤモンドリーグ(DL)・ファイナルのエントリーリストが発表された。 DLファイナルは年間14試合行われるDLのリーグ戦の成績をポイント化し、そのポイント上位者だけが […]

NEWS 9/13に隅田川の12の橋がライトアップ!東京世界陸上1年前に合わせて大会メインカラーの紫に

2024.09.10

9/13に隅田川の12の橋がライトアップ!東京世界陸上1年前に合わせて大会メインカラーの紫に

東京都は9月10日、東京世界陸上開催が9月13日に1年前を迎えることに合わせて、隅田川に架かる橋を紫色にライトアップすることを発表した。 築地大橋、佃大橋、蔵前橋など12の橋梁で、日没の15分後から23時までの間で行われ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年9月号 (8月9日発売)

2024年9月号 (8月9日発売)

速報 パリ五輪
大盛況 福岡IH
久保凛 日本新特集!

page top