◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)
パリ五輪の日本代表選手団が8月13日に帰国し、陸上チームは都内で記者会見を行った。2分58秒33のアジア新記録で5大会ぶりの入賞となる6位に入った男子4×400mリレーの中島佑気ジョセフ(富士通)、川端魁人(中京大クラブ)、佐藤風雅(ミズノ)、佐藤拳太郎(富士通)が出席した。
メダルという目標には届かなかったが、予選で2分59秒48の日本新記録をマーク。全体4番目の記録で2004年アテネ大会以来となる決勝進出を果たした。決勝もアジア勢初となる2分58秒台をマーク。中島、佐藤風、佐藤拳と個人の400mは予選敗退に終わる中で、敗者復活戦を回避してまで懸けたリレーで、全力を尽くした。
それでも、佐藤拳は「メダルを本気で狙ったチームだからこそ、悔しい気持ちのほうが大きいです」と語り、メンバー全員がうなずく。
個人を含めて、それぞれに決して万全の流れでパリに臨めたわけではない。シーズン序盤は中島、川端、佐藤拳がそれぞれケガを抱え、佐藤風は体調不良。そこから回復させ、万全に仕上げる流れで、それぞれに苦戦した。全員がマイルリレーに向けて調子を整えてきた。
それでも、世界は速かった。佐藤風は「メダルを取るために設定したタイムが2分58秒50。それはクリアしたけど、世界は2秒以上先を行っていた」。そして、佐藤拳は「400m選手として、世界と差がある」と振り返る。
それでも、オレゴン世界選手権4位からメダルを本気で目指してきたチームは、ブダペスト世界選手権予選敗退を経て、さらに強くなった。世界との差を縮めるために、次は個々の成長を期す。
中島は「自分の気持ちやこれまで獲得してきた技術などを整理して、もう一度心身ともに作り上げていきたい」と言えば、川端は「リレーのラップではベストが出た。フラットレースに絶対つながると思うので、どう落とし込んでいくかを課題にしていきたい」と力強く語る。
佐藤風は「マイルの予選ですごくいいイメージがつかめた。その走りを残りのシーズンに生かしていければ、来年またレベルアップできる」と手応えを口にする。
そして佐藤拳は「こういう走りをしたいというものが決勝で固まった。それを個人にどう生かすかを、これから考えていきたい」。400m選手としての成長が、リレーの目指すところへの一歩となる。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.12.03
やり投・北口榛花が今年も「変わり羽子板」に登場!「明るくなってほしい」と願い込め
-
2024.12.02
-
2024.12.01
2024.11.10
全国高校駅伝の都道府県代表出そろう!男子前回Vの佐久長聖、2位・倉敷ら駒進める
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
2024.11.06
駅伝シーズンに向け、ナイキの「EKIDEN PACK」コレクションが登場!
-
2024.11.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.12.03
100mHパリ五輪代表の福部真子が「菊池病」を公表 高熱などと闘う 練習再開「失ったもんは取り返す」
女子100mハードル日本記録保持者でパリ五輪代表の福部真子(日本建設工業)が自身のSNSを更新し、組織球性壊死性リンパ節炎、通称「菊池病」と診断されたことを明かした。 菊池病の主な症状は発熱と頸部(首)のリンパ節腫脹とい […]
2024.12.03
やり投・北口榛花が今年も「変わり羽子板」に登場!「明るくなってほしい」と願い込め
雛人形などを扱う人形専門店の「久月」が明るい話題を提供した人を描く「変わり羽子板」を12月3日にお披露目し、女子やり投の北口榛花(JAL)が昨年に続いてモデルとして採用された。 メジャーリーグの大谷翔平(ドジャース)や、 […]
2024.12.03
来年の東京デフリンピックへ向け熱戦!日本デフ選手権 国体出場歴もある佐々木琢磨が100m、200mで貫禄のV
聴覚障害のアスリートが競う第2回世界デフ国別・地域別対抗選手権(DAT)兼第21回日本デフ選手権が11月30日~12月1日に東京・駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場で行われた(ハンマー投のみ29日に大井で実施)。 […]
2024.12.02
1万mで塩尻和也が27分36秒37で1着タイ 山谷昌也27分50秒77 伊藤達彦、長嶋幸宝、鈴木健吾らも27分台/日体大長距離競技会
第318回日体大長距離競技会兼第13回NITTAIDAI Challenge Games(NCG)が12月1日に行われ、NCG男子10000mは日本記録保持者の塩尻和也(富士通)、フィレモン・キプラガット(愛三工業)の2 […]
2024.12.02
東洋大男子長距離部門がセブン銀行と契約「日々挑戦する心で革新」箱根駅伝からロゴ入りユニ着用
株式会社セブン銀行は12月2日、東洋大学陸上競技部男子長距離部門の公式トレーニングウェア・公式ユニフォームへのロゴ掲出に関する契約を締結したと発表した。 東洋大は箱根駅伝で優勝4度を誇り、19年連続シード権獲得中。スクー […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会