HOME 国内、日本代表、五輪
マイルリレー悲願のメダルへ好発進!予選で日本新「アジア記録の先を目指す」/パリ五輪
マイルリレー悲願のメダルへ好発進!予選で日本新「アジア記録の先を目指す」/パリ五輪

パリ五輪男子4×400mR予選で3走を務めた佐藤風雅。後方は川端魁斗

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)9日目

パリ五輪・陸上競技の9日目モーニングセッションに行われた男子4×400mリレー予選で、日本は2分59秒48の日本新を叩き出し、タイムで拾われる1番目、全体4位で決勝進出を決めた。同種目の決勝はアネテ大会以来、5大会ぶりとなる。

個人の400mで出場した佐藤拳太郎(富士通)、佐藤風雅(ミズノ)、中島佑気ジョセフ(富士通)がいずれも敗者復活戦に回ったものの同レースを棄権した。

「絶対修正できるという思いを持ちつつも苦渋の決断でマイルにぶつけようと思いました」と中島。佐藤風は「拳太郎さんから『俺はこういう気持ちだ』と言っていただいて、自分よりタイムの良い方がそういう覚悟なのに自分はどうかと考えて決断しました」と言う。昨年のブダペスト世界選手権では3人が準決勝に進み、44秒台をダブル佐藤が叩き出してなお予選落ちに終わっていただけに、最終的にはそれぞれが判断。川端魁人(中京大クラブ)はもちろん、それを意気に感じた。

中島が抜群の走りで2位でバトンをつなぐ。川端もしっかり粘り、佐藤風は「イギリスを抜けたかったのは悔しい」というものの、3番手で佐藤拳へ。出遅れていた米国にかわされ「400m選手としての力不足」と悔しがったが、日本新フィニッシュ。2組目の結果を受けて20年ぶりの決勝が決まると、「みんなで少し泣いちゃいました」と佐藤風が明かす。

走順については「おのおのが役割を果たせば必ず通れるというベストメンバーで臨みました」と佐藤拳。2年前のオレゴン世界選手権で4位になった際にはウォルシュ・ジュリアン(元富士通)が43秒台というスプリットタイムを叩き出した。一方、今回はまさに“総合力”での日本新。選手も口々に「個々の力は上がっている」と手応えを感じている。

広告の下にコンテンツが続きます

五輪では20年前のアテネでの4位が過去最高順位。佐藤拳は「メダルが欲しい一心でここにいます。とにかくメダルを獲得できるように最善の準備をしたいです」と力を込める。佐藤風は「メダルに行けるという自信がある。アジア記録(2分59秒05/インド)の先を目指せればメダルを取れると思っています」ともう一段上げる構えだ。

いよいよスタジアムのフィナーレとなる大会10日目。日本悲願のマイルリレーのメダルへ。準備も舞台も整った。

男子4×400mR決勝は日本時間8月11日の午前4時00分に行われる。

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)9日目 パリ五輪・陸上競技の9日目モーニングセッションに行われた男子4×400mリレー予選で、日本は2分59秒48の日本新を叩き出し、タイムで拾われる1番目、全体4位で決勝進出を決めた。同種目の決勝はアネテ大会以来、5大会ぶりとなる。 個人の400mで出場した佐藤拳太郎(富士通)、佐藤風雅(ミズノ)、中島佑気ジョセフ(富士通)がいずれも敗者復活戦に回ったものの同レースを棄権した。 「絶対修正できるという思いを持ちつつも苦渋の決断でマイルにぶつけようと思いました」と中島。佐藤風は「拳太郎さんから『俺はこういう気持ちだ』と言っていただいて、自分よりタイムの良い方がそういう覚悟なのに自分はどうかと考えて決断しました」と言う。昨年のブダペスト世界選手権では3人が準決勝に進み、44秒台をダブル佐藤が叩き出してなお予選落ちに終わっていただけに、最終的にはそれぞれが判断。川端魁人(中京大クラブ)はもちろん、それを意気に感じた。 中島が抜群の走りで2位でバトンをつなぐ。川端もしっかり粘り、佐藤風は「イギリスを抜けたかったのは悔しい」というものの、3番手で佐藤拳へ。出遅れていた米国にかわされ「400m選手としての力不足」と悔しがったが、日本新フィニッシュ。2組目の結果を受けて20年ぶりの決勝が決まると、「みんなで少し泣いちゃいました」と佐藤風が明かす。 走順については「おのおのが役割を果たせば必ず通れるというベストメンバーで臨みました」と佐藤拳。2年前のオレゴン世界選手権で4位になった際にはウォルシュ・ジュリアン(元富士通)が43秒台というスプリットタイムを叩き出した。一方、今回はまさに“総合力”での日本新。選手も口々に「個々の力は上がっている」と手応えを感じている。 五輪では20年前のアテネでの4位が過去最高順位。佐藤拳は「メダルが欲しい一心でここにいます。とにかくメダルを獲得できるように最善の準備をしたいです」と力を込める。佐藤風は「メダルに行けるという自信がある。アジア記録(2分59秒05/インド)の先を目指せればメダルを取れると思っています」ともう一段上げる構えだ。 いよいよスタジアムのフィナーレとなる大会10日目。日本悲願のマイルリレーのメダルへ。準備も舞台も整った。 男子4×400mR決勝は日本時間8月11日の午前4時00分に行われる。
       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.02

クイーンズ駅伝出場のベアーズに門脇奈穂、スーサン・カモソが加入! 向井優香、須田笑瑠萌ら勇退

4月2日、ベアーズは1日付で門脇奈穂とスーサン・カモソが加入したことをチームSNSで発表した。 門脇は宮城県出身。中学1年からジュニア五輪に出場するなど早くから頭角を現す。仙台育英高では2000m障害に取り組み、東北高校 […]

NEWS ノーリツに兵庫大の福永愛佳が加入!「クイーンズ駅伝、日本選手権出場を目標」

2025.04.02

ノーリツに兵庫大の福永愛佳が加入!「クイーンズ駅伝、日本選手権出場を目標」

ノーリツは4月1日、兵庫大の福永愛佳が加入したことを、部のHPやSNSを通じて報告した。 福永は兵庫・須磨学園高出身。2020年の全国高校駅伝では3区2位と好走し、チームの6位入賞に貢献した。兵庫大に進学後も主力として活 […]

NEWS ニトリに世界クロカン代表・酒井美玖、飯島理子、鈴木凜皇、髙橋朱穂が新加入!創部10年を経て着実に戦力アップ

2025.04.02

ニトリに世界クロカン代表・酒井美玖、飯島理子、鈴木凜皇、髙橋朱穂が新加入!創部10年を経て着実に戦力アップ

ニトリ女子ランニングチームは4月1日、酒井美玖、飯島理子、髙橋朱穂、鈴木凜皇の4選手が新加入したことを発表した。 22歳の酒井は昨年末に肥後銀行を退社し、フリー期間を経ての入社。福岡・北九州市立高3年時には全国高校駅伝1 […]

NEWS レデイ薬局に福岡大・山口純平、松山大・松浦慶太が加入! 「社会人アスリートとして覚悟を持って」

2025.04.02

レデイ薬局に福岡大・山口純平、松山大・松浦慶太が加入! 「社会人アスリートとして覚悟を持って」

レデイ薬局陸上部は4月1日、チームのSNSで福岡大卒の山口純平と松山大卒の松浦慶太が新たに入部すると発表した。 広島県出身の山口は、西条農高1年時に4×400mリレーのメンバーとしてインターハイを経験。福岡大では4年連続 […]

NEWS 新日本住設グループ監督に杉山虹氏が就任 昨年プリンセス駅伝に初出場

2025.04.02

新日本住設グループ監督に杉山虹氏が就任 昨年プリンセス駅伝に初出場

兵庫県に拠点を置く新日本住設グループの女子駅伝チームの監督に杉山虹氏が就任したことがわかった。 杉山氏は30歳。順大OBで、在学時は陸上部中距離ブロックのトレーナーとして活動していた。23年春からは愛媛銀行の女子コーチに […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報