HOME 国内、日本代表、海外、五輪
棒高跳のデュプランティス6m25の世界新&68年ぶり2連覇 女子円盤投オールマンもV2 タレントぞろいの5000mチェベトが制覇/パリ五輪Day5
棒高跳のデュプランティス6m25の世界新&68年ぶり2連覇  女子円盤投オールマンもV2 タレントぞろいの5000mチェベトが制覇/パリ五輪Day5

24年パリ五輪で優勝したデュプランティス

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)5日目

パリ五輪・陸上競技の5日目は4種目で決勝が行われた。

この日はなんと言ってもイブニングセッションで行われた男子棒高跳。最高のショーが待っていた。絶対王者のアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)だ。5m70、5m85、5m95、6m00を1回でクリア。5m95を1回で成功させたサム・ケンドリックス(米国)が6m00を失敗して、まずは68年ぶりとなるこの種目での五輪連覇を決めた。

3位は5m90までノーミスで跳んだエマヌイル・カラリス(ギリシャ)。1958年以来となるギリシャ勢のメダルとなった。

ここからが“デュプランティス劇場”の幕開け。この日行われていたほかの種目がすべて終わり、7万人を超える大観衆の目はデュプランティス1人に注がれた。まずは五輪新となる6m10を1回で成功。そして自身が保持する世界記録を1cm上回る6m25にバーを上げる。その3回目。大観衆が見守るなかでパリの夜空を華麗に舞って、大興奮のクライマックスとなった。

タレントがそろった女子5000m決勝は凄まじいラスト勝負が待っていた。レース中盤からエチオピア勢がペースを上げて3000mを9分00秒1で通過。残り4周で1500m世界記録保持者のフェイス・キピエゴン(ケニア)が先頭に立った。

残り2周で5000m世界記録保持者のグダフ・ツェガイ(エチオピア)が前に出るも、残り約500mでキピエゴンが再び、トップを奪う。ラスト1周はキピエゴンと10000m世界記録保持者のベアトリス・チェベト(ケニア)が激しく競り合い、東京五輪金メダルのシファン・ハッサン(オランダ)が3番手に浮上した。

そして残り約50mでチェベトが逆転。ラスト1000mを2分33秒台で走破して、14分28秒56で金メダルに輝いた。以下、14分29秒60でキピエゴン、14分30秒61でハッサン、ナショナルレコードの14分31秒64でナディア・バットクレッティ(イタリア)の順でフィニッシュした。

その後、残り2周の手前でキピエゴンに妨害行為があったとして失格。ハッサン以下の順位繰り上がりが発表された。しかし、ケニアが抗議して失格が取り消され、着順通りの結果となった、

トラックの最終種目は女子800m決勝。前回の東京大会以降、世界大会で3連続の銀メダルを獲得しているキーリー・ホジキンソン(英国)がトップに立って400mを58秒4で通過する。残り200mからブダペスト世界選手権覇者のメアリー・モラー(ケニア)と競り合うが、最後の直線で突き放して、ホジキンソンが悲願の金メダルに輝いた。優勝タイムは1分56秒72。

2位は1分57秒15の自己新をマークしたツィゲ・ドゥグマ(エチオピア)で、3位はモラーで1分57秒42だった。

女子円盤投決勝では、無風状態に選手は苦戦。その中でバラリー・オールマン(米国)が圧倒的な強さを見せた。2回目に68m74をマークすると、4回目に69m50を放つ。五輪での32年ぶり〝大台突破〟はならなかったが、史上2人目の五輪連覇を達成した。

2位はオレゴン世界選手権覇者の馮彬(中国)で、3位はロンドンとリオの五輪を連覇したサンドラ・エルカセヴィッチ(クロアチア)でともに記録は67m51だった。

日本勢では男子3000m障害予選で三浦龍司(SUBARU)が2組に登場。ハイペースになったが、8分12秒41の4着で通過。男子200m予選では100m金メダルのノア・ライルズ(米国)と同じ6組に入った鵜澤飛羽(筑波大)が20秒33(+0.1)の3着で準決勝進出を決めた。

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)5日目 パリ五輪・陸上競技の5日目は4種目で決勝が行われた。 この日はなんと言ってもイブニングセッションで行われた男子棒高跳。最高のショーが待っていた。絶対王者のアルマンド・デュプランティス(スウェーデン)だ。5m70、5m85、5m95、6m00を1回でクリア。5m95を1回で成功させたサム・ケンドリックス(米国)が6m00を失敗して、まずは68年ぶりとなるこの種目での五輪連覇を決めた。 3位は5m90までノーミスで跳んだエマヌイル・カラリス(ギリシャ)。1958年以来となるギリシャ勢のメダルとなった。 ここからが“デュプランティス劇場”の幕開け。この日行われていたほかの種目がすべて終わり、7万人を超える大観衆の目はデュプランティス1人に注がれた。まずは五輪新となる6m10を1回で成功。そして自身が保持する世界記録を1cm上回る6m25にバーを上げる。その3回目。大観衆が見守るなかでパリの夜空を華麗に舞って、大興奮のクライマックスとなった。 タレントがそろった女子5000m決勝は凄まじいラスト勝負が待っていた。レース中盤からエチオピア勢がペースを上げて3000mを9分00秒1で通過。残り4周で1500m世界記録保持者のフェイス・キピエゴン(ケニア)が先頭に立った。 残り2周で5000m世界記録保持者のグダフ・ツェガイ(エチオピア)が前に出るも、残り約500mでキピエゴンが再び、トップを奪う。ラスト1周はキピエゴンと10000m世界記録保持者のベアトリス・チェベト(ケニア)が激しく競り合い、東京五輪金メダルのシファン・ハッサン(オランダ)が3番手に浮上した。 そして残り約50mでチェベトが逆転。ラスト1000mを2分33秒台で走破して、14分28秒56で金メダルに輝いた。以下、14分29秒60でキピエゴン、14分30秒61でハッサン、ナショナルレコードの14分31秒64でナディア・バットクレッティ(イタリア)の順でフィニッシュした。 その後、残り2周の手前でキピエゴンに妨害行為があったとして失格。ハッサン以下の順位繰り上がりが発表された。しかし、ケニアが抗議して失格が取り消され、着順通りの結果となった、 トラックの最終種目は女子800m決勝。前回の東京大会以降、世界大会で3連続の銀メダルを獲得しているキーリー・ホジキンソン(英国)がトップに立って400mを58秒4で通過する。残り200mからブダペスト世界選手権覇者のメアリー・モラー(ケニア)と競り合うが、最後の直線で突き放して、ホジキンソンが悲願の金メダルに輝いた。優勝タイムは1分56秒72。 2位は1分57秒15の自己新をマークしたツィゲ・ドゥグマ(エチオピア)で、3位はモラーで1分57秒42だった。 女子円盤投決勝では、無風状態に選手は苦戦。その中でバラリー・オールマン(米国)が圧倒的な強さを見せた。2回目に68m74をマークすると、4回目に69m50を放つ。五輪での32年ぶり〝大台突破〟はならなかったが、史上2人目の五輪連覇を達成した。 2位はオレゴン世界選手権覇者の馮彬(中国)で、3位はロンドンとリオの五輪を連覇したサンドラ・エルカセヴィッチ(クロアチア)でともに記録は67m51だった。 日本勢では男子3000m障害予選で三浦龍司(SUBARU)が2組に登場。ハイペースになったが、8分12秒41の4着で通過。男子200m予選では100m金メダルのノア・ライルズ(米国)と同じ6組に入った鵜澤飛羽(筑波大)が20秒33(+0.1)の3着で準決勝進出を決めた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.09.16

世界女王・北口榛花に特製『やり投ハイチュウ』贈呈!「やりより重たい」

女子やり投でパリ五輪金メダルに輝いた北口榛花(JAL)が9月16日に帰国し、都内で会見を開いた。その席でサプライズが待っていた。 7月16日にサポート契約を結んだ森永製菓から、やり投を模したケースにハイチュウなど、お菓子 […]

NEWS やり投世界一・北口榛花「悩み、もがき続けた1年」五輪金メダルとDLトロフィーとともに凱旋帰国

2024.09.16

やり投世界一・北口榛花「悩み、もがき続けた1年」五輪金メダルとDLトロフィーとともに凱旋帰国

女子やり投の北口榛花(JAL)が9月16日に帰国し、都内で会見を開いた。 光り輝くパリ五輪金メダルとダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルを手に帰国した北口。冒頭で「オリンピックとダイヤモンドリーグ・ファイナルと重要な試合 […]

NEWS 女子やり投アジア選手権入賞の久世生宝が今季限りで引退 「感謝の気持ちでいっぱい」

2024.09.16

女子やり投アジア選手権入賞の久世生宝が今季限りで引退 「感謝の気持ちでいっぱい」

女子やり投の久世生宝(コンドーテック)が9月15日、10月の佐賀国民スポーツ大会を最後に現役引退することを明らかにした。 久世は岡山県出身の29歳。幼少期から陸上に親しみ、中学では短距離が専門。倉敷中央高校進学後、体力強 […]

NEWS 女子やり投・右代織江が引退 08年インターハイ、19年茨城国体優勝

2024.09.16

女子やり投・右代織江が引退 08年インターハイ、19年茨城国体優勝

9月15日、女子やり投の右代織江(アースコンシャス)が自身のSNSを更新。今季限りで現役を引退すことを発表した。 右代は北海道出身の34歳。十種競技日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)を兄に持ち、中学から陸上を始めた […]

NEWS 11年世界選手権男子400m銅メダルのケヴィン・ボルレーが引退 “ボルレー兄弟”で4×400mRでも活躍

2024.09.16

11年世界選手権男子400m銅メダルのケヴィン・ボルレーが引退 “ボルレー兄弟”で4×400mRでも活躍

男子400mのケヴィン・ボルレー(ベルギー)が、9月14日のDLファイナルとなったメモリアルヴァンダムで引退レースを行った。 1988年に双子としてジョナサンとともに生まれたケヴィン。ジュニア期から400mを中心に活躍し […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年10月号 (9月13日発売)

2024年10月号 (9月13日発売)

●Paris 2024 Review
●別冊付録/学生駅伝ガイド 2024 秋
●福井全中Review
●東京世界選手権まであと1年
●落合晃の挑戦

page top