HOME 国内、日本代表、海外、五輪
ライルズ100m9秒79の自己新、0.005秒差で金メダル 走高跳は世界記録保持者・マフチフV ハンマー投はカツバーク/パリ五輪Day4
ライルズ100m9秒79の自己新、0.005秒差で金メダル 走高跳は世界記録保持者・マフチフV ハンマー投はカツバーク/パリ五輪Day4

24年パリ五輪男子100m金メダルのライルズ

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)4日目

大会4日目は3種目で決勝が行われた。

男子100mは準決勝と決勝を実施。準決勝は決勝進出ラインが9秒93という〝史上最高レベル〟だった。3組に出場したサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)は日本歴代2位の自己ベストを0.01秒更新する9秒96(+0.5)をマークしたが4着。プラスでの通過もならぶ、日本勢92年ぶり決勝という快挙はならなかった。
 
決勝はさらに凄まじい戦いが待っていた。ブダペスト世界選手権でスプリント3冠を達成したノア・ライルズ(米国)と今季世界最高の9秒77をマークしているキシェーン・トンプソン(ジャマイカ)が競り合うようにして、ゴールへ駆け込む。タイムはともに9秒79(+1.0)。写真判定で1000分の1秒まで計測した結果、ライルズが9秒784で、9秒789のトンプソンに0.005秒差で先着。ライルズは自己ベストで、この種目では米国勢20年ぶりの金メダルを獲得した。

3位に入ったのは9秒81のフレッド・カーリー(米国)。7位までが9秒8台という超ハイレベルで、4位のアカニ・シンビネ(南アフリカ)が9秒82、6位のレツィレ・テボゴ(ボツワナ)が9秒86と、いずれもナショナルレコードを樹立した。

女子走高跳決勝はブダペスト世界選手権の女王で、7月に2m10と37年ぶりに世界記録を更新したヤロスラワ・マフチフ(ウクライナ)が登場した。1m91、1m95、1m98、2m00を1回で跳び、ライバルたちにプレッシャーをかける。ニコラ・オリスラガース(豪州)が2m00を3回目にクリアするも、2m02は失敗。無効試技差でマフチフの優勝が決まった。

3位は1m95を跳んだイリーナ・ヘラシュチェンコ(ウクライナ)とエレノール・パターソン(豪州)。マフチフは2m04にバーを上げるもクリアならず。それでもこの種目ではウクライナ初の金メダルに輝き、笑顔を見せた。

広告の下にコンテンツが続きます

男子ハンマー投決勝はブダペスト世界選手権を制したイーサン・カツバーグ(カナダ)が1回目に自己ベスト(84m38)に迫る84m12をマークすると、3回目にも82m28を投げ込んだ。他の4投はファウルに終わったが、圧倒的な強さで金メダルを獲得。昨年7月からの連勝記録を「13」に伸ばした。2位はベンス・ハラース(ハンガリー)で79m97、3位はミハイロ・コーハン(ウクライナ)で79m39だった。

この日のイブニングセッションは男子400m予選があり、マイケル・ノーマン(米国)がシーズンベストの44秒10で全体トップ。日本勢は1組の佐藤拳太郎(富士通)が45秒60の5着、3組の中島佑気ジョセフ(富士通)は45秒37の6着、6組の佐藤風雅(ミズノ)は46秒13の6着に終わり、3人とも着順で準決勝に進めず、敗者復活ラウンドに回った。

女子800m準決勝は世界大会で3連続の銀メダルを獲得しているキーリー・ホジキンソン(英国)が快走。1分56秒86で全体トップ通過を果たした。

男子1500m準決勝は五輪連覇を狙うヤコブ・インブリグトセン(ノルウェー)とブダペスト世界選手権覇者のジョシュ・カー(英国)が1組で共演。ともに余裕の走りで、1着と2着を占めた。ヤレド・ヌグセ(米国)が全体トップの3分31秒72をマークするなど、米国勢がトリオで決勝進出を決めている。

◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)4日目 大会4日目は3種目で決勝が行われた。 男子100mは準決勝と決勝を実施。準決勝は決勝進出ラインが9秒93という〝史上最高レベル〟だった。3組に出場したサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)は日本歴代2位の自己ベストを0.01秒更新する9秒96(+0.5)をマークしたが4着。プラスでの通過もならぶ、日本勢92年ぶり決勝という快挙はならなかった。   決勝はさらに凄まじい戦いが待っていた。ブダペスト世界選手権でスプリント3冠を達成したノア・ライルズ(米国)と今季世界最高の9秒77をマークしているキシェーン・トンプソン(ジャマイカ)が競り合うようにして、ゴールへ駆け込む。タイムはともに9秒79(+1.0)。写真判定で1000分の1秒まで計測した結果、ライルズが9秒784で、9秒789のトンプソンに0.005秒差で先着。ライルズは自己ベストで、この種目では米国勢20年ぶりの金メダルを獲得した。 3位に入ったのは9秒81のフレッド・カーリー(米国)。7位までが9秒8台という超ハイレベルで、4位のアカニ・シンビネ(南アフリカ)が9秒82、6位のレツィレ・テボゴ(ボツワナ)が9秒86と、いずれもナショナルレコードを樹立した。 女子走高跳決勝はブダペスト世界選手権の女王で、7月に2m10と37年ぶりに世界記録を更新したヤロスラワ・マフチフ(ウクライナ)が登場した。1m91、1m95、1m98、2m00を1回で跳び、ライバルたちにプレッシャーをかける。ニコラ・オリスラガース(豪州)が2m00を3回目にクリアするも、2m02は失敗。無効試技差でマフチフの優勝が決まった。 3位は1m95を跳んだイリーナ・ヘラシュチェンコ(ウクライナ)とエレノール・パターソン(豪州)。マフチフは2m04にバーを上げるもクリアならず。それでもこの種目ではウクライナ初の金メダルに輝き、笑顔を見せた。 男子ハンマー投決勝はブダペスト世界選手権を制したイーサン・カツバーグ(カナダ)が1回目に自己ベスト(84m38)に迫る84m12をマークすると、3回目にも82m28を投げ込んだ。他の4投はファウルに終わったが、圧倒的な強さで金メダルを獲得。昨年7月からの連勝記録を「13」に伸ばした。2位はベンス・ハラース(ハンガリー)で79m97、3位はミハイロ・コーハン(ウクライナ)で79m39だった。 この日のイブニングセッションは男子400m予選があり、マイケル・ノーマン(米国)がシーズンベストの44秒10で全体トップ。日本勢は1組の佐藤拳太郎(富士通)が45秒60の5着、3組の中島佑気ジョセフ(富士通)は45秒37の6着、6組の佐藤風雅(ミズノ)は46秒13の6着に終わり、3人とも着順で準決勝に進めず、敗者復活ラウンドに回った。 女子800m準決勝は世界大会で3連続の銀メダルを獲得しているキーリー・ホジキンソン(英国)が快走。1分56秒86で全体トップ通過を果たした。 男子1500m準決勝は五輪連覇を狙うヤコブ・インブリグトセン(ノルウェー)とブダペスト世界選手権覇者のジョシュ・カー(英国)が1組で共演。ともに余裕の走りで、1着と2着を占めた。ヤレド・ヌグセ(米国)が全体トップの3分31秒72をマークするなど、米国勢がトリオで決勝進出を決めている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.26

東京世界陸上へ準備は最終段階へ!25年度事業計画を発表「準備・計画から実施のフェーズへ」

東京2025世界陸上財団は3月26日に理事会を開き、2025年度事業計画書を発表した。 9月13日の大会開幕まで半年を切り、「ここまで準備を順調に進めてきた」と武市敬事務総長。計画には「本番に向けての運営トレーニングでの […]

NEWS 世界陸連が300mHを公式種目として承認 ロシア、ベラルーシへの国際大会出場規制は継続

2025.03.26

世界陸連が300mHを公式種目として承認 ロシア、ベラルーシへの国際大会出場規制は継続

世界陸連(WA)は3月24日、25日と中国・南京で理事会を開き、300mハードルを公式種目として承認し、競技規則に記載することを発表した。 日本ではすでに国スポなどで実施されている300mハードルだが、今後は世界陸連の記 […]

NEWS 世界陸連 女子選手に事前資格審査を導入「生物学的に女性選手のみとすることが公平性を保つために不可欠」

2025.03.26

世界陸連 女子選手に事前資格審査を導入「生物学的に女性選手のみとすることが公平性を保つために不可欠」

世界陸連(WA)は3月24日、25日と中国・南京で理事会を開き、トランスジェンダーなどの選手に関する作業部会から出された提言を承認し、女子種目に出場する選手に対して事前資格審査制を導入するとした。 女子カテゴリーでの種目 […]

NEWS 世界リレー 26年はボツワナ、28年はバハマでの開催が決定!  26年世界競歩チーム選手権はブラジルで

2025.03.26

世界リレー 26年はボツワナ、28年はバハマでの開催が決定! 26年世界競歩チーム選手権はブラジルで

世界陸連(WA)は3月24、25日に評議会を開催し、今後の世界大会の開催日時やルールの改定について発表した。 新たに開催場所が決まったのは26年世界リレーと28年世界リレー、26年世界競歩チーム選手権の3大会。26年の世 […]

NEWS 箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」

2025.03.25

箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」

関東学生陸上競技連盟は3月25日、箱根駅伝予選会のスタート時刻について、次回から変更すると発表した。 前回までは午前9時35分スタートだったが、第102回大会予選会から午前8時30分スタートと、約1時間前倒しする。 「温 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top