◇パリ五輪・陸上競技(8月1日~11日/フランス・パリ)2日目
パリ五輪・陸上競技2日目のイブニングセッションが行われ、男子10000mに出場した葛西潤(旭化成)は27分53秒18 の20位でフィニッシュした。
序盤からエチオピア勢がハイペースを作り、集団が縦長になる。葛西はその後方からレースを進め、1000mは2分46秒、2000mは5分25秒で通過した。
だが、26分40秒ペースの先頭集団から、3000mを8分06秒で通過してから徐々に苦しくなった。
その後はペースを守ろうと粘り、27分台でフィニッシュ。「楽しく走れればいい。自分の出せる力を出せれば満足と思っていたけど、蓋を開けてみれば歯が立たなかった」と振り返った。
5月の日本選手権を日本歴代4位の27分17秒46で制し、直後には、海外レースに強行出場。その結果、パリ五輪に必要な2レースをそろえ、ワールドランキングにおいて出場圏内に浮上した。出場権獲得は他国の状況次第だったが、「出るつもりで準備していました」と、しっかりと状態を整えて臨んだ初の五輪の舞台だった。
ただ、「東京五輪やリオ五輪、世界陸上の結果を見ていて、こんなに速くなるとは思っていなかった」と葛西。ジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)が五輪初の26分台となる26分43秒14で念願の五輪金メダルを手にし、9位までが26分50秒切り、13位までが27分切りという高速バトルに手も足も出ず、「これが世界の力で、今の自分との差」と痛感させられた。
それでも、「それを受け止めたい」と前を向く。創価大時代はケガが多く、大学駅伝での活躍はあったものの年間をとおして継続してトレーニングを積めたわけではなかった。
今は違う。「この半年ぐらいで急ピッチで仕上げてきた」流れの中で五輪にたどりついた。だからこそ、「今回、戦えなかったのは反省点だけど、もう1回しっかり準備して臨みたいと心の底から思いました」。
まだ社会人2年目の23歳。名門チームでさらに力をつけ、「もっと五輪自体を楽しめる力をつけて、もう1度戻ってきたい」と力強く語った。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.04.15
-
2025.04.14
-
2025.04.14
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.16
人間スポーツ科学科を持つ公立高校が「O2Room®」を導入、スポーツコンディショニングの授業に活用
全国区で活躍する部活動もサポート 2016年に創立100周年を迎えた大阪の伝統校でもある府立桜宮高等学校。1980年にこれまでの普通科に加え大阪府内では初めてとなる体育科を新設し、さらに1999年にはスポーツ健康科学科を […]
2025.04.16
「Tokyo:Speed:Race」に太田智樹、近藤亮太、前田穂南、小林香菜らがエントリー! 海外トップ選手も参加 5月3日に神宮外苑で開催
アシックスは4月16日、さまざまなレベルのランナーが自己ベスト更新に挑戦できるレースイベント「Tokyo:Speed:Race」(5月3日)に出場するエリート選手のメンバーを発表した。 同大会はロードレースでは初となるペ […]
2025.04.15
神戸マラソンがMGCシリーズ加盟 愛知アジア大会、ロス五輪代表の選考へつながるレースに
日本陸連は4月15日、「神戸マラソン2025」がMGCシリーズ2025-26に加盟したと発表した。 MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)シリーズは、前身のJMCシリーズを継承したもので、ポイントにより年間王者を決 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)