2024.07.31
◇福岡インターハイ(7月28日~8月1日/福岡・博多の森陸上競技場)4日目
福岡インターハイの4日目が行われ、男子800mで落合晃(滋賀学園3滋賀)が1分44秒80の日本新記録をマークして2連覇を飾った。2位のフェリックス・ムティアニ(山梨学院2山梨)も1分45秒10の快記録だった。
渾身のガッツポーズを繰り出した。「日本選手権ですごく悔しい思いをしました。日本選手権で出せなかった44秒台をインターハイで出せたことはうれしいです」。雨中の日本選手権決勝では悔しさから地面をたたきつけた。その姿とは対照的な笑顔が印象的だった。
衝撃の日本記録はこれまでのような独走で作られたものではなかった。スタートからいつものように落合が行ったが、さらに前に菊池晴太(盛岡四2岩手)がいた。菊池は「優勝できるタイムではないので、自分らしく走りたいと思いました」と積極的に飛ばし、400mを52秒のハイペースに持ち込んだ。
そこからは1500m覇者のムティアニとのデッドヒートだ。つばぜり合いを繰り広げ、残り200mでムティアニがスパート。しかし、直線に入って落合が最後の最後で逆転に成功する。「2連覇が懸かっていたので絶対に負けられないという気持ちでした」と落合。敗れたムティアニも「今日ほどタフな相手に出合ったことはない。彼はとても強いです」と称えた。
普段は独走するスタイルだが、序盤は引っ張られ、さらには終盤で競り合うという展開だった。「なかなかこういうレースを経験できていませんでした。こういうレースでも勝ち切れたことはまた一つ成長できたと思います」。久しぶりの競り合いを楽しむ余裕も見せた。
パリ五輪出場を真剣に目指していた6月の日本選手権では標準記録(1分44秒70)に届かなかった。「気持ち的にもなかなか入らない部分がありました」と吐露。しかし、インターハイやU20世界選手権が控えており、「次にやらないといけないことがある」と立て直してきた。
来年は東京で世界選手権が開かれる。「将来的には800mをやるかはまだ分かりません」と前置きをした上で、「東京は絶対に800mで出たいとは思っています」。パリの舞台には届かなかったが、その悔しさを晴らす舞台が東京になる。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.16
上海ハーフに前回8位の太田蒼生、國學院大・上原琉翔、青学大の黒田然らエントリー
-
2025.04.15
-
2025.04.14
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.16
上海ハーフに前回8位の太田蒼生、國學院大・上原琉翔、青学大の黒田然らエントリー
4月20日に行われる上海ハーフマラソン(4月20日)のエントリーが発表されており、プロランナーとなった青学大卒の太田蒼生(GMOインターネットグループ)が登録した。太田は青学大時代、4年連続で箱根駅伝に出走。3年時は3区 […]
2025.04.16
ダイヤモンドリーグ第1戦厦門に110mH泉谷駿介と村竹ラシッドが登録!サニブラウン、三浦龍司、豊田兼もエントリー
世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)第1戦となる厦門大会(中国/4月26日)のエントリーリストが発表された。 男子110mハードルには、ブダペスト世界選手権5位の泉谷駿介(住友電工)と、パリ五輪5位の村竹ラシッド(JA […]
2025.04.16
人間スポーツ科学科を持つ公立高校が「O2Room®」を導入、スポーツコンディショニングの授業に活用
全国区で活躍する部活動もサポート 2016年に創立100周年を迎えた大阪の伝統校でもある府立桜宮高等学校。1980年にこれまでの普通科に加え大阪府内では初めてとなる体育科を新設し、さらに1999年にはスポーツ健康科学科を […]
2025.04.16
「Tokyo:Speed:Race」に太田智樹、近藤亮太、前田穂南、小林香菜らがエントリー! 海外トップ選手も参加 5月3日に神宮外苑で開催
アシックスは4月16日、さまざまなレベルのランナーが自己ベスト更新に挑戦できるレースイベント「Tokyo:Speed:Race」(5月3日)に出場するエリート選手のメンバーを発表した。 同大会はロードレースでは初となるペ […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)