2024.07.27
フィールド
走幅跳は6m20超が3人のハイレベル!
ハンマー投・工藤が地元V狙う
走高跳は髙橋美月(埼玉栄3埼玉)が2連覇に挑戦する。今季は序盤こそ記録が低調だったが、助走を短くしたことで流れが良くなり、北関東大会でマークした1m76で今季もランキングトップにつける。女王を追うのは、昨年2位の手島花奈(明星学園3東京)。昨年のU18大会では優勝を飾るなど勝負強さが光る。北関東大会で髙橋と競り合い、1m73を跳んだ青木萌佳(春日部共栄3埼玉)も楽しみな存在。U20日本選手権3位の佐野奏歩(埼玉栄3埼玉)や、昨年5位の江角菜子(大社3島根)も力がある。
棒高跳はU20日本選手権覇者で、春先から4m00をクリアしている松井愛果(大塚3大阪)が優勝候補筆頭に挙がる。マックスポールを使いこなせるようになっていれば、さらなる記録の更新も見えてくる。さらに大塚勢は上山貴美恵(2年)と福本くるり(3年)が3m70をマークしており、トリプル入賞の可能性を秘める。3m81を持つ長谷川永茉(太田女3群馬)、空中動作が得意な渡邊紗莱(大宮東2埼玉)ら北関東勢を中心に、松井を追うことになりそう。しかし、上位層の実力は拮抗しており、大混戦となりそうだ。
6m20超が3人と高水準の走幅跳。実績で上回るのは近藤いおん(城西3東京)だ。今季は東京都大会で6m22(+0.9)をマークするなど序盤から高い記録で安定している。3年連続で出場した日本選手権では6m16(+1.0)で4位に食い込んでいる。橋本詩音(静岡雙葉3静岡)は雨中のU20日本選手権の最終跳躍で6m29(+0.5)をマーク。昨年は東海大会で敗退しているだけに、最後の夏に懸ける思いは強い。6m23(+0.8)を持つ高宮ひかり(大塚3大阪)は昨年のU18大会覇者。力強い踏み切りを武器としている。
3強に次ぐ存在も6m超が5人とハイレベルだ。東海大会で橋本を抑えた水野文由里(中京大中京3愛知)は6m12(+1.5)をマーク。6m08(+1.1)の原琉心(中村学園女3福岡)は地元の利がある。三段跳でも上位候補に挙がる土屋美潤(成田3千葉)、北関東大会2連覇の成澤柚日(共愛学園2群馬)も今季は好調を維持している。
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日本選手権女子走幅跳4位の近藤いおん
三段跳は12m68山中真琴(京都文教3京都)と走幅跳でも上位候補の橋本が軸となる。山中は昨年のU18大会を制し、今年6月のU20日本選手権2位と世代トップの実績を誇る。12m68(+1.5)でランキングトップに立つ。苦手だったステップが大きくなった橋本は、昨年から40cm近く記録を更新する12m61(+0.4)をマーク。一躍、優勝候補となった。昨年5位で安定感の高い土屋、4月に12m53(+2.0)を出している地元の柴田藍名(福岡大若葉3福岡)も優勝を見据える。
混戦が予想される砲丸投では、坂ちはる(大体大浪商3大阪)が連覇に挑戦する。昨秋に左膝の大ケガを負ったが、6月の日本選手権では8位入賞と復調傾向。本番に向けてどこまで状態を上げられているか。ライバルたちも強力。昨年2位の世古櫻紗(松阪商3三重)は突き出しが強くなり、14m45で堂々のランキングトップ。昨年5位の迫田明華(西条農3広島)、同7位の野本菜々(花園3京都)も力を秘めている。
全体のレベルが高い円盤投は、7月に47m93を投じた世古が優勝争いの中心となりそうだ。昨年は優勝に32cm届かなかったが、砲丸投とともに2冠を視界に捉えている。45m76でランキング2位の矢野結衣(添上3奈良)は、上位候補だった昨年は記録なしに終わっており、雪辱に燃えているはず。地元Vを目指す東かれん(八女学院2福岡)、大竹莉美子(東京3東京)も実力者で、入賞ラインも高くなりそうだ。
ハンマー投は7月に高校歴代6位の56m36をスローし、地元優勝へ大きな弾みをつけた工藤実幸乃(筑豊3福岡)が大本命だ。3月に高2歴代6位の52m53をマークし、U20日本選手権では2位。大幅に記録を更新して、堂々のランキングトップとして臨む。4月に53m88を投げた鈴木菜摘(浜松湖北3静岡)はアベレージが向上。澤向美樹(幕別清陵3北海道)は昨年5位、U18大会3位の実績を誇る。
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女子ハンマー投で地元優勝を狙う工藤実幸乃
50m台が不在のやり投は混戦となりそうだ。49m36でランキングトップの黒川愛星(添上2奈良)、49m13で同2位の田中亜実(中村学園女2福岡)はいずれも地区大会では振るわなかった。北九州大会で48m59の自己新で優勝を飾った福永実由(朝倉3福岡)、U18大会覇者で南関東大会では48m33をマークした吉田さくら(相模原弥栄3神奈川)は勢いがある。U20日本選手権で7位(48m35)に入った日置怜那(岐阜高専3岐阜)も上位候補に挙がる。
七種競技は400mハードルを兼ねる福島、100mハードルが得意の仮屋が実績でリードし、伸び盛りの本多七(園田学園2兵庫)を加えた3強か。昨年2位の福島は走力アップや跳躍種目でも記録を伸ばしている。昨年3位の仮屋は東京都大会の1種目めの100mハードルで高校歴代4位の13秒40をマーク。全体で5212点を残している。U18日本最高の5295点を出した本多はやり投と、全体のバランスの良さを武器とする。ともに5000点超のガードナ・レイチェル麻由(法政二2神奈川)と、金子美月(市船橋3千葉)も上位争いに絡んできそうだ。
トラック 800m・久保ら東大阪大敬愛勢が上位独占狙う 100mHは高校歴代保持者が集まる大激戦!
最速女王を懸けた100mは、6月の日本選手権とU20日本選手権を経て勢力図が変化した。優勝争いの中心に浮上してきたのが、小針陽葉(富士市立3静岡)だ。昨年も優勝候補に挙げられながら直前に負ったケガの影響で準決勝敗退。その後も不振が続いたが、U20日本選手権で復活を印象づける優勝(11秒74/+0.1)を果たした。 U20日本選手権で小針と同タイムながら着差ありの2位だった山崎心愛(旭川志峯2北海道)も今季11秒72と好調。日本選手権で5位に食い込んだロス瑚花アディア(城西3東京)、ロスと並ぶ今季ランキングトップ(11秒67)の千葉安珠(常盤木学園3宮城)はどこまで調子を上げられているか。7月に11秒74(+1.9)をマークした佐野釉梨(静岡市立3静岡)、近畿大会2冠の仲埜心葉(市西宮3兵庫)も力があり、僅差の混戦が予想される。 [caption id="attachment_105345" align="alignnone" width="800"]
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フィールド 走幅跳は6m20超が3人のハイレベル! ハンマー投・工藤が地元V狙う
走高跳は髙橋美月(埼玉栄3埼玉)が2連覇に挑戦する。今季は序盤こそ記録が低調だったが、助走を短くしたことで流れが良くなり、北関東大会でマークした1m76で今季もランキングトップにつける。女王を追うのは、昨年2位の手島花奈(明星学園3東京)。昨年のU18大会では優勝を飾るなど勝負強さが光る。北関東大会で髙橋と競り合い、1m73を跳んだ青木萌佳(春日部共栄3埼玉)も楽しみな存在。U20日本選手権3位の佐野奏歩(埼玉栄3埼玉)や、昨年5位の江角菜子(大社3島根)も力がある。 棒高跳はU20日本選手権覇者で、春先から4m00をクリアしている松井愛果(大塚3大阪)が優勝候補筆頭に挙がる。マックスポールを使いこなせるようになっていれば、さらなる記録の更新も見えてくる。さらに大塚勢は上山貴美恵(2年)と福本くるり(3年)が3m70をマークしており、トリプル入賞の可能性を秘める。3m81を持つ長谷川永茉(太田女3群馬)、空中動作が得意な渡邊紗莱(大宮東2埼玉)ら北関東勢を中心に、松井を追うことになりそう。しかし、上位層の実力は拮抗しており、大混戦となりそうだ。 6m20超が3人と高水準の走幅跳。実績で上回るのは近藤いおん(城西3東京)だ。今季は東京都大会で6m22(+0.9)をマークするなど序盤から高い記録で安定している。3年連続で出場した日本選手権では6m16(+1.0)で4位に食い込んでいる。橋本詩音(静岡雙葉3静岡)は雨中のU20日本選手権の最終跳躍で6m29(+0.5)をマーク。昨年は東海大会で敗退しているだけに、最後の夏に懸ける思いは強い。6m23(+0.8)を持つ高宮ひかり(大塚3大阪)は昨年のU18大会覇者。力強い踏み切りを武器としている。 3強に次ぐ存在も6m超が5人とハイレベルだ。東海大会で橋本を抑えた水野文由里(中京大中京3愛知)は6m12(+1.5)をマーク。6m08(+1.1)の原琉心(中村学園女3福岡)は地元の利がある。三段跳でも上位候補に挙がる土屋美潤(成田3千葉)、北関東大会2連覇の成澤柚日(共愛学園2群馬)も今季は好調を維持している。 [caption id="attachment_105345" align="alignnone" width="800"]
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