HOME 駅伝

2024.06.24

関大が2大会連続の本大会へ ケガで主将不在も京産大に1秒59差で競り勝ち「3組までの結果が大きかった」/全日本大学駅伝関西地区選考会
関大が2大会連続の本大会へ ケガで主将不在も京産大に1秒59差で競り勝ち「3組までの結果が大きかった」/全日本大学駅伝関西地区選考会

全日本大学駅伝関西学連選考会で2大会連続の本戦出場を決めた関大

◇全日本大学駅伝関西学連出場大学選考競技会(6月23日/大阪・ヤンマーフィールド長居)

第56回全日本大学駅伝の関西学連出場大学選考競技会が6月23日、大阪・ヤンマーフィールド長居で行われ、関大が4時間9分06秒88の1位で2大会連続14回目の本大会出場を決めた。また、今大会では10月の出雲全日本大学選抜駅伝の選考も兼ねており、関大が9回目の出場資格を手にした。

関大は昨年の出雲駅伝と全日本大学駅伝で最長区間のアンカーを任された主将の坂東壮琉(4年)が仙腸関節炎で欠場。それでも「最善の準備ができた10人を送り出すことができました」(坂東)と好調の選手を揃えてレースに臨んだ。

1組では嶋田匠海(3年)が31分40秒53で3着、高村瑛太(1年)が32分13秒43で6着とまずまずのスタートを切る。

1位通過を大きく手繰り寄せたのが2組だ。この組には井手蒼人、大槻涼人、平野圭人の2年生トリオが出走。「集団の中盤辺りにつけて、ラスト2~3kmで出るプランでした」と井手が言うように集団の中でレースを進めると、8000m手前で3人が前に出る。

最初は大槻が独走態勢に入ったが、「同期なので、勝ちたい思いがありました」と残り600mで井手が逆転。井手が31分03秒22で1着を勝ち取ると、大槻、平野も続き、関大がトップ3を独占した。

広告の下にコンテンツが続きます

関大は3組でも坂本亘生(4年)が31分43秒00で4着、岡村和真(2年)が31分46秒34で6着と堅実な走りを披露。貯金を保ったまま最終の4組につないだ。

「自分の走りができたら絶対に勝てるとわかっていたので、そういった意味では3組までの結果が大きかったと思います」と4組を走った谷村恒晟(3年)。大雨が降るコンディションとなった4組で30分18秒04で3着と快走する。

残りの2人は秋山翔太朗(3年)が30分42秒78で11着、芝秀介(3年)が31分08秒08で17着とやや苦戦したが、追い上げた京産大と1秒59差でトップ通過となった。

「『自分が走れたら勝てた』とは言いたくなかったので、チームが強さを証明してくれて、キャプテンとして誇らしい限りです」と安堵した坂東。主将不在を感じさせない層の厚さを見せつけた。

昨年は出雲10位、全日本18位だった関大。坂東は昨年の出雲で自身のゴールシーンがテレビで映されなかったのが悔しかったそうで、「今年こそは出雲で関東の選手と戦いながら、しっかりゴールシーンも映してもらいたい。全日本も距離が長くなりますけど、夏にしっかり練習して戦っていきたいと思います」と意気込む。全国の舞台で関東勢とどこまで戦うことができるだろうか。

2位の京産大は全国最多となる4大会ぶり49回目の本戦出場。2年連続でトップ通過だった大経大が3位、立命大が4位で本戦への出場権を手にした。

文/馬場 遼

◇全日本大学駅伝関西学連出場大学選考競技会(6月23日/大阪・ヤンマーフィールド長居) 第56回全日本大学駅伝の関西学連出場大学選考競技会が6月23日、大阪・ヤンマーフィールド長居で行われ、関大が4時間9分06秒88の1位で2大会連続14回目の本大会出場を決めた。また、今大会では10月の出雲全日本大学選抜駅伝の選考も兼ねており、関大が9回目の出場資格を手にした。 関大は昨年の出雲駅伝と全日本大学駅伝で最長区間のアンカーを任された主将の坂東壮琉(4年)が仙腸関節炎で欠場。それでも「最善の準備ができた10人を送り出すことができました」(坂東)と好調の選手を揃えてレースに臨んだ。 1組では嶋田匠海(3年)が31分40秒53で3着、高村瑛太(1年)が32分13秒43で6着とまずまずのスタートを切る。 1位通過を大きく手繰り寄せたのが2組だ。この組には井手蒼人、大槻涼人、平野圭人の2年生トリオが出走。「集団の中盤辺りにつけて、ラスト2~3kmで出るプランでした」と井手が言うように集団の中でレースを進めると、8000m手前で3人が前に出る。 最初は大槻が独走態勢に入ったが、「同期なので、勝ちたい思いがありました」と残り600mで井手が逆転。井手が31分03秒22で1着を勝ち取ると、大槻、平野も続き、関大がトップ3を独占した。 関大は3組でも坂本亘生(4年)が31分43秒00で4着、岡村和真(2年)が31分46秒34で6着と堅実な走りを披露。貯金を保ったまま最終の4組につないだ。 「自分の走りができたら絶対に勝てるとわかっていたので、そういった意味では3組までの結果が大きかったと思います」と4組を走った谷村恒晟(3年)。大雨が降るコンディションとなった4組で30分18秒04で3着と快走する。 残りの2人は秋山翔太朗(3年)が30分42秒78で11着、芝秀介(3年)が31分08秒08で17着とやや苦戦したが、追い上げた京産大と1秒59差でトップ通過となった。 「『自分が走れたら勝てた』とは言いたくなかったので、チームが強さを証明してくれて、キャプテンとして誇らしい限りです」と安堵した坂東。主将不在を感じさせない層の厚さを見せつけた。 昨年は出雲10位、全日本18位だった関大。坂東は昨年の出雲で自身のゴールシーンがテレビで映されなかったのが悔しかったそうで、「今年こそは出雲で関東の選手と戦いながら、しっかりゴールシーンも映してもらいたい。全日本も距離が長くなりますけど、夏にしっかり練習して戦っていきたいと思います」と意気込む。全国の舞台で関東勢とどこまで戦うことができるだろうか。 2位の京産大は全国最多となる4大会ぶり49回目の本戦出場。2年連続でトップ通過だった大経大が3位、立命大が4位で本戦への出場権を手にした。 文/馬場 遼

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.26

東京世界陸上へ準備は最終段階へ!25年度事業計画を発表「準備・計画から実施のフェーズへ」

東京2025世界陸上財団は3月26日に理事会を開き、2025年度事業計画書を発表した。 9月13日の大会開幕まで半年を切り、「ここまで準備を順調に進めてきた」と武市敬事務総長。計画には「本番に向けての運営トレーニングでの […]

NEWS 世界陸連が300mHを公式種目として承認 ロシア、ベラルーシへの国際大会出場規制は継続

2025.03.26

世界陸連が300mHを公式種目として承認 ロシア、ベラルーシへの国際大会出場規制は継続

世界陸連(WA)は3月24日、25日と中国・南京で理事会を開き、300mハードルを公式種目として承認し、競技規則に記載することを発表した。 日本ではすでに国スポなどで実施されている300mハードルだが、今後は世界陸連の記 […]

NEWS 世界陸連 女子選手に事前資格審査を導入「生物学的に女性選手のみとすることが公平性を保つために不可欠」

2025.03.26

世界陸連 女子選手に事前資格審査を導入「生物学的に女性選手のみとすることが公平性を保つために不可欠」

世界陸連(WA)は3月24日、25日と中国・南京で理事会を開き、トランスジェンダーなどの選手に関する作業部会から出された提言を承認し、女子種目に出場する選手に対して事前資格審査制を導入するとした。 女子カテゴリーでの種目 […]

NEWS 世界リレー 26年はボツワナ、28年はバハマでの開催が決定!  26年世界競歩チーム選手権はブラジルで

2025.03.26

世界リレー 26年はボツワナ、28年はバハマでの開催が決定! 26年世界競歩チーム選手権はブラジルで

世界陸連(WA)は3月24、25日に評議会を開催し、今後の世界大会の開催日時やルールの改定について発表した。 新たに開催場所が決まったのは26年世界リレーと28年世界リレー、26年世界競歩チーム選手権の3大会。26年の世 […]

NEWS 箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」

2025.03.25

箱根駅伝予選会のスタート時刻を変更「温暖化の影響による選手の安全確保」

関東学生陸上競技連盟は3月25日、箱根駅伝予選会のスタート時刻について、次回から変更すると発表した。 前回までは午前9時35分スタートだったが、第102回大会予選会から午前8時30分スタートと、約1時間前倒しする。 「温 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top