2024.06.21
髙橋英輝の挨拶全文
このたび、6月20日をもちまして富士通陸上競技部を退部・退社することといたしました。
2015年に富士通に入社し、富士通陸上競技部に所属したことで、世界で戦う先輩や同期、後輩の選手たちと共に過ごし支え合い、練習やレースで競い合えたこと、異なる種目のチームメイトとも関わり、刺激を受けることの出来る環境にいられたことは、とても幸せな経験でした。
10年目のシーズンをこのチームで迎えることができ、職場の方々やチーム関係者の皆さん、苦しい時に支えてくれた信頼できる仲間と呼べる人たちがたくさんできました。思い出がたくさん詰まったチームを離れるのはとても寂しく、躊躇する気持ちもありましたが、これから自分自身が新しい場所で成長するために、周囲の方々と相談し、次の一歩を踏み出すことを決めました。
猛暑中行われた真夜中のドーハ世界陸上や、土砂降りの中での日本選手権競歩大会など、たくさんあって語りきれませんが、どのレースも自分にとっては忘れられない思い出です。その中でも一番深く記憶に残っているのは、自分にとって陸上競技キャリアの集大成にしたいという思いで臨んだ2021年の東京2020オリンピックです。出来る準備はすべてやり尽くしたもののコンディションを整えることができず、1時間27分29秒で32位という結果でした。それでも応援してくれた人たちから「がんばっているところを見て元気が出た」という言葉をいただき、次こそは笑顔でゴールする姿を見せたいという思いで競技に向き合うことができました。どんな結果になったとしても最後まで自分のベストを尽くす大切さを、応援してくださる皆様から教えていただいたことは、競技を通して得られたかけがえのない経験の一つです。
東京2020オリンピックが終わってからは、次のパリ2024オリンピックに出場し、笑顔でゴールすることを目標に取り組んできました。しかし、今年に入り自分自身のパフォーマンスのベースが下がってきたことも実感していました。パリ2024オリンピックの選考会となった日本選手権競歩大会でゴールすることができずに挑戦を終えたとき、次の目標に向けて最初の一歩を踏み出したいという気持ちが強く心に浮かびました。
10年間ずっと気にかけてくださり、応援・サポートしてくださった職場の皆さん、国際大会で思うようなレースができず、上手くいかない時も常に私に向き合い、課題をどうクリアするかを一緒に考えてくださった今村文男コーチはじめスタッフの方々、故障で思うような歩きができない時やレース前の不安な夜に、夜遅くまでサポートしてくださったトレーナーの方々、苦しくて挫けそうになる時、隣に立って前を向き、競い合ってくれた競歩チームの仲間たち、こうした方々のおかげで、ここまで精一杯続けることができました。また、どんなときも応援いただいた中・高・大学時代の指導者の方々、地元岩手県から応援してくださる方達、いつもレースを見に来てくれ、ビデオを撮りながら応援し続けてくれた家族にも感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
今後は、地元である岩手県に戻り、教員として新しい一歩を踏み出す予定です。
シーズン途中での引退となり、これまでお世話になってきた方々に直接ご報告する機会が持てないことは心残りですが、次に皆様にお会いできた時には、これまで鍛えてきた自分なりの「歩型」で、未来に向けて歩みを進めている姿をお見せできるよう頑張りたいと思っています。そしてゆくゆくは、自分にとって大切な存在となった陸上競技・競歩に関わり、次の世代の選手たちに、これまで自分がしてもらってきたことを返していければと考えています。
10年間温かいご声援とサポートをくださりありがとうございました。
髙橋英輝の挨拶全文
このたび、6月20日をもちまして富士通陸上競技部を退部・退社することといたしました。 2015年に富士通に入社し、富士通陸上競技部に所属したことで、世界で戦う先輩や同期、後輩の選手たちと共に過ごし支え合い、練習やレースで競い合えたこと、異なる種目のチームメイトとも関わり、刺激を受けることの出来る環境にいられたことは、とても幸せな経験でした。 10年目のシーズンをこのチームで迎えることができ、職場の方々やチーム関係者の皆さん、苦しい時に支えてくれた信頼できる仲間と呼べる人たちがたくさんできました。思い出がたくさん詰まったチームを離れるのはとても寂しく、躊躇する気持ちもありましたが、これから自分自身が新しい場所で成長するために、周囲の方々と相談し、次の一歩を踏み出すことを決めました。 猛暑中行われた真夜中のドーハ世界陸上や、土砂降りの中での日本選手権競歩大会など、たくさんあって語りきれませんが、どのレースも自分にとっては忘れられない思い出です。その中でも一番深く記憶に残っているのは、自分にとって陸上競技キャリアの集大成にしたいという思いで臨んだ2021年の東京2020オリンピックです。出来る準備はすべてやり尽くしたもののコンディションを整えることができず、1時間27分29秒で32位という結果でした。それでも応援してくれた人たちから「がんばっているところを見て元気が出た」という言葉をいただき、次こそは笑顔でゴールする姿を見せたいという思いで競技に向き合うことができました。どんな結果になったとしても最後まで自分のベストを尽くす大切さを、応援してくださる皆様から教えていただいたことは、競技を通して得られたかけがえのない経験の一つです。 東京2020オリンピックが終わってからは、次のパリ2024オリンピックに出場し、笑顔でゴールすることを目標に取り組んできました。しかし、今年に入り自分自身のパフォーマンスのベースが下がってきたことも実感していました。パリ2024オリンピックの選考会となった日本選手権競歩大会でゴールすることができずに挑戦を終えたとき、次の目標に向けて最初の一歩を踏み出したいという気持ちが強く心に浮かびました。 10年間ずっと気にかけてくださり、応援・サポートしてくださった職場の皆さん、国際大会で思うようなレースができず、上手くいかない時も常に私に向き合い、課題をどうクリアするかを一緒に考えてくださった今村文男コーチはじめスタッフの方々、故障で思うような歩きができない時やレース前の不安な夜に、夜遅くまでサポートしてくださったトレーナーの方々、苦しくて挫けそうになる時、隣に立って前を向き、競い合ってくれた競歩チームの仲間たち、こうした方々のおかげで、ここまで精一杯続けることができました。また、どんなときも応援いただいた中・高・大学時代の指導者の方々、地元岩手県から応援してくださる方達、いつもレースを見に来てくれ、ビデオを撮りながら応援し続けてくれた家族にも感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。 今後は、地元である岩手県に戻り、教員として新しい一歩を踏み出す予定です。 シーズン途中での引退となり、これまでお世話になってきた方々に直接ご報告する機会が持てないことは心残りですが、次に皆様にお会いできた時には、これまで鍛えてきた自分なりの「歩型」で、未来に向けて歩みを進めている姿をお見せできるよう頑張りたいと思っています。そしてゆくゆくは、自分にとって大切な存在となった陸上競技・競歩に関わり、次の世代の選手たちに、これまで自分がしてもらってきたことを返していければと考えています。 10年間温かいご声援とサポートをくださりありがとうございました。
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