2024.06.16
◇インターハイ南関東地区大会(6月14日~17日/東京・駒沢オリンピック公園競技場)2日目
夏の福岡インターハイ出場を懸けた南関東地区大会の2日目が行われ、女子100mをロス瑚花アディア(城西3東京)が制し、男子100mは山﨑天心(同)と所大空(同)が1、2位と、城西勢が男女制覇を遂げた。
女子100mはロスの強さが際立った。予選は11秒93(-2.1)、準決勝が11秒67(-0.7)の大会新。決勝は前年覇者の杉本心結(市船橋3)に0.25秒差をつけ、11秒77(-2.6)を繰り出した。「大会記録(11秒79)が一つ頭の中にあって、準決勝のリラックスした状態でこれを破れたことが、決勝にうまくつながりました」とロス。
自己ベストは昨年秋の11秒66。今季は東京都支部予選11秒71(+1.2)など好スタートを切ったが、5月の東京都大会以降は風の条件に恵まれないレースが続く。目標の11秒3~4台は向かい風に阻まれ、「まだ出さなくていいということなのかな」と苦笑する。
レース内容を見ると、今季はスタートが良く、一次加速の局面で早くも抜け出し、得意の後半でさらに突き放している。予選ではスタートで少し身体が起きてしまう従来の課題が出たが、山村貴彦先生のアドバイスをもとに準決勝以降は修正。ロスは「低い姿勢で出られることで向かい風に負けない走りになっています」とうなずく。
ロスを2走に配した4×100mリレーは45秒77で圧勝。東京都支部予選の46秒42、都大会の46秒60から、一気にタイムを引き上げた。「まだまだバトンは詰まっていて反省は多いですが、強い信頼関係で45秒台を出せました」と、こちらも全国の舞台へ視界良好だ。
男子100mはU18陸上3位など実績ある山﨑と、今季の伸びがすばらしい所による城西高ワン・ツーだ。混戦を抜け出し、向かい風1.0mの中で10秒55と10秒59をマークした。
10秒46を持つ山﨑は、昨季から一段とパワーアップして中盤からの伸びに磨きをかけている。所は都大会6位から主役の一角に躍り出た。1、2年時に伸び悩みながらも、地道な取り組みを続けた成果が最終学年で実り始めている。
全国では2014年・15年に東京高勢が100m男女アベック優勝しており、それに続く快挙達成を志す。
このほか、男子5000mでは鈴木琉胤(八千代松陰3千葉)が13分52秒28で快勝し、男子4×100mRは市船橋(千葉)40秒12で優勝。菊田響生(法政二3神奈川)が400mハードルを50秒56で制して400mとの2冠を飾った。女子400mハードルは加藤充悟(成田3千葉)が59秒78で優勝し、女子円盤投は大竹莉美子(東京3東京)が38m35でトップだった。
全国インターハイは7月28日から8月1日に福岡・博多の森陸上競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。
文/奥村 崇
インターハイ南関東大会優勝者一覧をチェック!
●男子 100m 山﨑天心(城西3東京) 10秒55(-1.0) 400m 菊田響生(法政二3神奈川) 46秒61=大会新 1500m フェリックス・ムティア二(山梨学院2山梨) 3分41秒93=大会新 5000m 鈴木琉胤(八千代松陰3千葉) 13分52秒28=大会新 400mH 菊田響生(法政二3神奈川) 50秒56 4×100mR 市船橋(千葉) 40秒12 棒高跳 鈴木悠聖(成田3千葉) 5m03 走幅跳 淡路亮介(荏田3神奈川) 7m59(+4.1) 砲丸投 菅野颯輝(東京3東京) 16m37 ハンマー投 鈴木駿星(長生3千葉玉) 63m12 八種競技 宮下輝一(市船橋2千葉) 5768点 [adinserter block="4"] ●女子 100m ロス瑚花アディア(城西3東京)11秒77(-2.6)=大会新(準決勝11秒67/-0.7) 400m ヌワエメ・グレース(城西3東京)) 56秒71 1500m 田村遥香(法政二3神奈川) 4分24秒81 400mH 加藤充悟(成田3千葉) 59秒78 5000mW 早川愛花(錦城3東京) 24分43秒75 4×100mR 城西(東京) 45秒77 棒高跳 加藤優空(明星学園3東京)3m70 走高跳 手島花奈(明星学園3東京) 1m70 円盤投 大竹莉美子(東京3東京) 38m35 やり投 吉田さくら(相模原弥栄3神奈川) 48m33
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2025.01.17
編集部コラム「年末年始の風物詩」
-
2025.01.17
-
2025.01.17
-
2025.01.17
-
2025.01.16
2025.01.12
【テキスト速報】第43回都道府県対抗女子駅伝
-
2025.01.14
-
2025.01.12
-
2025.01.15
2024.12.22
早大に鈴木琉胤、佐々木哲の都大路区間賞2人が来春入学!女子100mH谷中、松田ら推薦合格
-
2024.12.22
-
2024.12.30
-
2025.01.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.01.17
西脇多可新人高校駅伝の出場校決定!男子は佐久長聖、大牟田、九州学院、洛南 女子は長野東、薫英女学院など有力校が登録
1月17日、西脇多可新人高校駅伝の実行委員会が、2月16日に行われる第17回大会の出場チームを発表した。 西脇多可新人高校駅伝は、兵庫県西脇市から多可町を結ぶ「北はりま田園ハーフマラソンコース(21.0795km)」で行 […]
2025.01.17
編集部コラム「年末年始の風物詩」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2025.01.17
中・高校生充実の長野“4連覇”なるか 実力者ぞろいの熊本や千葉、岡山、京都、福岡も注目/都道府県男子駅伝
◇天皇盃第30回全国都道府県対抗男子駅伝(1月19日/広島・平和記念公園前発着:7区間48.0km) 中学生から高校生、社会人・大学生のランナーがふるさとのチームでタスキをつなぐ全国都道府県男子駅伝が1月19日に行われる […]
2025.01.17
栁田大輝、坂井隆一郎らが日本選手権室内出場キャンセル 日本室内大阪はスタートリスト発表
日本陸連は2月1日から2日に行われる、日本選手権室内のエントリー状況と、併催の日本室内大阪のスタートリストを発表した。 日本選手権室内では12月にエントリーが発表されていた選手のうち、男子60mに出場予定だったパリ五輪代 […]
2025.01.17
東京世界陸上のチケット一般販売が1月31日からスタート!すでに23万枚が販売、新たな席種も追加
東京2025世界陸上財団は、今年9月に開催される東京世界選手権の観戦チケットの一般販売を1月31日(金)の18時から開始すると発表した。 昨夏に先行販売が始まり、年末年始にも特別販売を実施。すでに23万枚を販売し売れ行き […]
Latest Issue 最新号
2025年2月号 (1月14日発売)
駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝