2024.06.15
◇インターハイ東海地区大会(6月14~16日/岐阜・岐阜メモリアルセンター長良川競技場)1日目
福岡インターハイを懸けた東海地区大会の1日目が行われ、男子走幅跳の奥澤真(浜松西3静岡)が2回目にセカンドベストの7m53(+2.0)を跳んで優勝を飾った。10位までが7mオーバーというハイレベルな争いになったが、昨年のU18大会6位の実力を発揮した。
4月に7m59を跳んでいる奥澤は、「1本目で全国行きを決められる記録を出して、2本目以降で攻めていく」というプランを描いていた。その言葉通り、1本目で7m31(+1.9)とトップに立つと、2本目でさらに記録を伸ばした。
昨年は東海大会を2位で通過し、インターハイも決勝に残ったが、入賞まで2cm差の9位に終わり、「悔しい思いをした」と振り返る。ただ、それがその後の成長につながる原動力になった。
「冬季に走り込みをして走力がアップしましたし、新たにウエイトトレーニングを始めて筋肉がつき、身体つきが変わったと感じています。助走スピードが上がったので、今年から距離を短くして、ピッチを速くすることを意識するようにしたらうまくいっています」
もともと「助走のスピードを殺さずに踏み切れる」という点に自信を持っていた奥澤。走力が磨かれたことで、一段階レベルアップできた手応えを感じている。
静岡県大会でも優勝争いを演じ、5回目の7m51(+3.3)で2位に食い込んだ成川倭士(東海大翔洋3静岡)の存在も大きかった。
「小学校からのライバルで、ずっと勝ったり負けたり。高校では負けることが多かったですが、今年は県大会、東海と勝てたので、このまま全国でも(成川に)勝って優勝したいです」
3本目から5本目をパスしたのは、「2週間後にU20日本選手権があって、なるべく疲労を残さないようにしたかった」から。奥澤にとって東海大会は通過点にすぎない。勝っても喜びを爆発させるようなことはなく、気持ちは次の戦いへと向いていた。
女子走幅跳も好記録の応酬となり、水野文由里(中京大中京3愛知)が自己新の6m12(+1.5)で優勝。橋本詩音(静岡雙葉3静岡)が1cm差の6m11(+1.1)で続き、宮﨑藍果(鈴鹿3三重)も6m00(+1.2)と大台に乗せて3位に食い込んだ位。
向かい風が吹いた男子110mハードルは、橋爪蓮翔(皇學館3三重)が14秒28(-2.5)で2位以下を引き離してV。400mは大石亮太(浜松開誠館3静岡)が47秒20をマークして快勝している。
女子砲丸投では昨年の国体A優勝の世古櫻紗(松阪商3三重)が13m87で貫禄勝ち。400m今峰紗希(済美2岐阜)、1500m児玉彩花(光ヶ丘女2愛知)、100mハードル三好澄果(豊川2愛知)とトラック種目はいずれも2年生が優勝を飾っている。また、棒高跳では草野咲蕾、曽我和花(ともに中京大中京3愛知)がそれぞれ3m40、3m30で1位、2位を占めた。
全国インターハイは7月28日から8月1日に福岡・博多の森陸上競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。
文/小野哲史
インターハイ東海大会優勝者一覧をチェック!
●男子 400m 大石亮太(浜松開誠館3静岡) 47秒20 1500m 田中智稀(名経大高蔵3愛知) 3分54秒45 110mH 橋爪蓮翔(皇學館3三重) 14秒28(-2.5) 走幅跳 奥澤真(浜松西3静岡) 7m53(+2.0) ハンマー投 白木康介(修文学院3愛知) 59m60 [adinserter block="4"] ●女子 400m 今峰紗希(済美2岐阜) 55秒54 1500m 児玉彩花(光ヶ丘女2愛知) 4分31秒82 100mH 三好澄果(豊川2愛知) 13秒92(-1.5) 棒高跳 草野咲蕾(中京大中京3愛知) 3m40 走幅跳 水野文由里(中京大中京3愛知) 6m12(+1.5) 砲丸投 世古櫻紗(松阪商3三重) 13m87 ハンマー投 鈴木菜摘(浜松湖北3静岡) 49m89
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.03.26
-
2025.03.26
-
2025.03.26
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
-
2025.03.21
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.26
日本選手権の大会要項と競技実施日が発表! 男子100mは初日に予選、準決勝 2日目に決勝 女子やり投は1日目に実施
日本陸連は3月26日、第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)の大会要項ならびに競技実施日を発表した。 今年の日本選手権は9月に行われる東京世界選手権の選考会を兼ねて実施される。昨年まではU20日本選手権 […]
2025.03.26
日本選手権まであと100日 キービジュアル第1弾公開! 9月の東京世界陸上代表選考会
日本陸連は3月26日、第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)まであと100日を迎えて、キービジュアルの第1弾を公開した。 日本選手権の国立競技場の開催は、2005年以来20年ぶりで、今秋の東京世界選手権 […]
2025.03.26
やり投・北口榛花が奄美大島で合宿「初戦までに形を見つけたい」世界選手権連覇へ「プレッシャーはない」
女子やり投の北口榛花(JAL)が合宿先の鹿児島県・奄美大島で会見を開いた。 昨年のパリ五輪で女子トラック&フィールド種目初の金メダルを獲得した北口。2月中旬から約1ヵ月はスペインのテネリフェ島で合宿を積んで一時帰国し、3 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報