2024.06.12
福岡インターハイ(7月28日~8月1日)を懸けた地区大会が6月に各地で行われる。
インターハイ近畿地区大会(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山)は6月13日から16日までの4日間、大阪市のヤンマースタジアム長居・ヤンマーフィールド長居で行われる。
5~6月に行われた府県大会など、直近の戦績をふまえ、注目種目や選手、見どころなどを紹介していく。
勝負の行方とともに、特に記録的な期待が懸かるのが、昨夏の北海道インターハイ覇者が出場する男女の800mだ。男子の中心となるのは落合晃(滋賀学園3)。5月の静岡国際で1分46秒54の高校新記録を樹立し、シニア勢を抑えて優勝するなど、全国連覇に向けてスケールアップを遂げた。
インターハイ路線は1500mを回避し、800mのみ。早くからパリ五輪挑戦を名言しており、大会の2週間後に開催される日本選手権に向けて、弾みをつけられるか。京都府大会で高2歴代6位・U18日本歴代8位の1分49秒94で優勝した渡辺敦紀(洛南)、京都府大会2位で1500mを高校歴代6位の3分44秒38で制した川口峻太朗(洛南3)ら全国級の選手も多く、ハイレベルのレースが展開されそうだ。
女子は昨年のインターハイで1年生優勝を飾った久保凛(東大阪大敬愛2)が、さらに成長。今季は日本グランプリシリーズ(金栗記念、静岡国際、木南記念)3連勝を果たし、静岡国際で高校歴代3位の2分03秒57をマークした。久保も日本選手権優勝を目指しており、練習では600mで1分29秒台を出しているという。近畿では府大会を大会新で制した1500mとの2冠に挑む。
男子トラックでは、100mに強豪が集う。大阪府大会を制した昨年のU18大会王者のアブラハム光オシナチ(東大阪大柏原3)、大阪府大会準決勝で今季高校リストトップの10秒29を出した西岡尚輝(東海大仰星3)、西岡のチームメイトで大阪3位の青山侑樹(3年)、京都府大会を追い風参考ながら10秒34(+2.1)で制した村松悦基(洛南3)、兵庫県大会スプリント2冠の年綱晃広(滝川二3)ら10秒2~5のベストを持つ面々がズラリとそろい、かつてない大激戦の予感が漂う。
さらに、彼らが各校の主軸となる4×100mリレーも、すでに今季39秒台を叩き出している洛南(京都)を中心に、熾烈な争いが繰り広げれれそうだ。
男子のフィールでは、ハンマー投で67m37を筆頭に今季65m以上を連発しているアツオビン・アンドリュウ(花園3)に高校記録(68m99)更新に注目。アツオビンは京都府大会で砲丸投、円盤投を合わせて2年連続で3冠を達成しており、近畿でも初の3冠獲得に挑む。八種競技では、京都府大会を高校歴代6位の5956点で制した石本澄空(鳥羽3)が史上6人目の6000点オーバーに挑戦する。
女子のトラック種目では、北海道インターハイでリレー2冠の京都橘(京都)を軸とした4×100m、4×400mの両リレーがハイレベル。100mハードルも兵庫県大会を13秒70(+0.5)の大会新で制した井上凪紗(滝川二2)、大阪府大会優勝の岸本礼菜(咲くやこの花3)ら13秒台ハードラーがそろう。
1500m、3000mは須磨学園(兵庫)、立命館宇治(京都)、薫英女学院(大阪)、東大阪大敬愛(大阪)ら駅伝強豪校を中心にどちらも熱戦となるだろう。
フィールドでは、棒高跳で6月に高校歴代9位タイの4m00をクリアした松井愛果(大塚)、京都府大会三段跳で12m68をマークした山中真琴(京都文教3)がさらなる好ジャンプなるか。七種競技では、北海道インハーハイ2位の福島波暖(東大阪大敬愛3)に、兵庫県大会で高2歴代3位の5214点をマークした本多七(園田学園2)が挑む構図だ。
各種目に今季高校リスト上位の選手が名を連ね、毎年、全国クラスの熱戦が繰り広げられてきた。今年も、梅雨空を吹き飛ばすような好記録、好勝負がいくつも生まれるだろう。
文/花木 雫
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2025.01.17
編集部コラム「年末年始の風物詩」
-
2025.01.17
-
2025.01.17
-
2025.01.17
-
2025.01.16
2025.01.12
【テキスト速報】第43回都道府県対抗女子駅伝
-
2025.01.14
-
2025.01.12
-
2025.01.15
2024.12.22
早大に鈴木琉胤、佐々木哲の都大路区間賞2人が来春入学!女子100mH谷中、松田ら推薦合格
-
2024.12.22
-
2024.12.30
-
2025.01.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.01.17
西脇多可新人高校駅伝の出場校決定!男子は佐久長聖、大牟田、九州学院、洛南 女子は長野東、薫英女学院など有力校が登録
1月17日、西脇多可新人高校駅伝の実行委員会が、2月16日に行われる第17回大会の出場チームを発表した。 西脇多可新人高校駅伝は、兵庫県西脇市から多可町を結ぶ「北はりま田園ハーフマラソンコース(21.0795km)」で行 […]
2025.01.17
編集部コラム「年末年始の風物詩」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2025.01.17
中・高校生充実の長野“4連覇”なるか 実力者ぞろいの熊本や千葉、岡山、京都、福岡も注目/都道府県男子駅伝
◇天皇盃第30回全国都道府県対抗男子駅伝(1月19日/広島・平和記念公園前発着:7区間48.0km) 中学生から高校生、社会人・大学生のランナーがふるさとのチームでタスキをつなぐ全国都道府県男子駅伝が1月19日に行われる […]
2025.01.17
栁田大輝、坂井隆一郎らが日本選手権室内出場キャンセル 日本室内大阪はスタートリスト発表
日本陸連は2月1日から2日に行われる、日本選手権室内のエントリー状況と、併催の日本室内大阪のスタートリストを発表した。 日本選手権室内では12月にエントリーが発表されていた選手のうち、男子60mに出場予定だったパリ五輪代 […]
2025.01.17
東京世界陸上のチケット一般販売が1月31日からスタート!すでに23万枚が販売、新たな席種も追加
東京2025世界陸上財団は、今年9月に開催される東京世界選手権の観戦チケットの一般販売を1月31日(金)の18時から開始すると発表した。 昨夏に先行販売が始まり、年末年始にも特別販売を実施。すでに23万枚を販売し売れ行き […]
Latest Issue 最新号
2025年2月号 (1月14日発売)
駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝