HOME 高校

2024.05.27

U18覇者アブラハム光オシナチが100mV、2位西岡尚輝は準決10秒29の府高校新 久保凛は大会新2冠 松井愛果3m91/IH大阪府大会
U18覇者アブラハム光オシナチが100mV、2位西岡尚輝は準決10秒29の府高校新 久保凛は大会新2冠 松井愛果3m91/IH大阪府大会

大阪府大会男子100m決勝。左から2位の西岡、1位のアブラハム、4位の尾﨑瑛多(泉陽)

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。

大阪府大会は5月24日~26日の3日間、大阪市のヤンマーフィールド長居で開催された。

最終日の男子100mでは準決勝で西岡尚輝(東海大仰星3)が10秒29(+0.5)の大阪府高校新をマーク。1989年に井上悟(清風)が出した10秒3(手動)、2005年に金丸祐三(大阪)が出した10秒32を上回る快記録だった。

決勝では西岡のさらなる記録更新に注目が集まったが、昨年のU18大会覇者であるアブラハム光オシナチ(東大阪大柏原3)が10秒44(-0.5)で優勝。西岡は10秒47で2位だった。

「(西岡が)前半から飛び出るのはわかっていたので、力まず、徐々に上げる走りで勝ち切ることができました」とアブラハム。序盤は西岡にリードされたが、後半で追い上げた。フィニッシュ寸前までデッドヒートが繰り広げられ、わずかな差でアブラハムが勝利。「ライバルでもあり大親友」とともに認める2人の激闘に今後も注目だ。

前日の4×100mリレーでもこの2人がレースを盛り上げていた。東大阪大柏原が2走のアブラハムでリードを奪うと、3走の青山侑樹(3年)、4走の西岡で猛追。最後は東海大仰星が逆転して40秒36で優勝を飾り、東大阪大柏原が40秒88の2位で続いた。

広告の下にコンテンツが続きます

この他の男子種目では、三段跳で西村快斗(四條畷学園3)が公認ベストを92cmも更新する15m19(+1.8)で優勝。昨年のU18大会を制した水内琉偉(日根野3)ら実力者そろいの争いを制した。

走幅跳では福島直樹(箕面自由学園3)が7m42(+1.4)の好記録で優勝。U18大会覇者である松田竜弥(清風3)の7m29(+0.9)を上回った。走高跳は中村佳吾(関西大北陽2)が2m01で制している。

女子種目では、棒高跳で松井愛果(大塚3)が3m91で自身が持つ大阪府高校新を1cm更新してV。「4mを目標にしていたので、満足していませんが、ベストが出たのは良かったです」と振り返った。

中長距離では久保凛(東大阪大敬愛2)が800mで2分05秒93、1500mで4分19秒45といずれも大会記録を更新して2冠を達成。1500m2位の塚本夕藍(薫英女学院3)も4分20秒80で従来の大会記録(4分24秒79)を上回った。

七種競技では福島波暖(東大阪大敬愛3)が5202点で、同校の先輩であるシュレスタまやが2015年に出した大会記録(5141点)を9年ぶりに更新。5000m競歩の奥野紗(浪速3)も23分49秒30で大会新記録をマークした。

短距離では岩森夏希(近大附3)が100m(11秒95/+0.8)、200m(24秒65/+4.6)、4×100mリレー(2走/46秒93)の3冠を達成。砲丸投は昨年のインターハイ覇者である坂ちはる(大体大浪商3)が12m66で制した。

学校対抗の男子は、東海大大阪仰星が87.5点で初の総合制覇。女子は大塚が126点で2年ぶりの総合優勝を果たした。

近畿大会は6月13日から4日間、大阪・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居で行われる。

文/馬場 遼

福岡インターハイ(7月28日~8月1日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。 大阪府大会は5月24日~26日の3日間、大阪市のヤンマーフィールド長居で開催された。 最終日の男子100mでは準決勝で西岡尚輝(東海大仰星3)が10秒29(+0.5)の大阪府高校新をマーク。1989年に井上悟(清風)が出した10秒3(手動)、2005年に金丸祐三(大阪)が出した10秒32を上回る快記録だった。 決勝では西岡のさらなる記録更新に注目が集まったが、昨年のU18大会覇者であるアブラハム光オシナチ(東大阪大柏原3)が10秒44(-0.5)で優勝。西岡は10秒47で2位だった。 「(西岡が)前半から飛び出るのはわかっていたので、力まず、徐々に上げる走りで勝ち切ることができました」とアブラハム。序盤は西岡にリードされたが、後半で追い上げた。フィニッシュ寸前までデッドヒートが繰り広げられ、わずかな差でアブラハムが勝利。「ライバルでもあり大親友」とともに認める2人の激闘に今後も注目だ。 前日の4×100mリレーでもこの2人がレースを盛り上げていた。東大阪大柏原が2走のアブラハムでリードを奪うと、3走の青山侑樹(3年)、4走の西岡で猛追。最後は東海大仰星が逆転して40秒36で優勝を飾り、東大阪大柏原が40秒88の2位で続いた。 この他の男子種目では、三段跳で西村快斗(四條畷学園3)が公認ベストを92cmも更新する15m19(+1.8)で優勝。昨年のU18大会を制した水内琉偉(日根野3)ら実力者そろいの争いを制した。 走幅跳では福島直樹(箕面自由学園3)が7m42(+1.4)の好記録で優勝。U18大会覇者である松田竜弥(清風3)の7m29(+0.9)を上回った。走高跳は中村佳吾(関西大北陽2)が2m01で制している。 女子種目では、棒高跳で松井愛果(大塚3)が3m91で自身が持つ大阪府高校新を1cm更新してV。「4mを目標にしていたので、満足していませんが、ベストが出たのは良かったです」と振り返った。 中長距離では久保凛(東大阪大敬愛2)が800mで2分05秒93、1500mで4分19秒45といずれも大会記録を更新して2冠を達成。1500m2位の塚本夕藍(薫英女学院3)も4分20秒80で従来の大会記録(4分24秒79)を上回った。 七種競技では福島波暖(東大阪大敬愛3)が5202点で、同校の先輩であるシュレスタまやが2015年に出した大会記録(5141点)を9年ぶりに更新。5000m競歩の奥野紗(浪速3)も23分49秒30で大会新記録をマークした。 短距離では岩森夏希(近大附3)が100m(11秒95/+0.8)、200m(24秒65/+4.6)、4×100mリレー(2走/46秒93)の3冠を達成。砲丸投は昨年のインターハイ覇者である坂ちはる(大体大浪商3)が12m66で制した。 学校対抗の男子は、東海大大阪仰星が87.5点で初の総合制覇。女子は大塚が126点で2年ぶりの総合優勝を果たした。 近畿大会は6月13日から4日間、大阪・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居で行われる。 文/馬場 遼

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.26

日本陸連が暑熱環境下の大会について対応検討 今年は日本選手権、インターハイなど「WBGT31度」目安に「踏み込んだ対策を」

日本陸連は3月26日に行われた理事会で、暑熱環境下における大会運営に対しての考えを示した。 日本陸連の田﨑博道専務理事は、最近の気候変動の大きさに触れたうえで、特に夏の競技会について「暑熱環境下で競技をすることの危険性は […]

NEWS 東京世界陸上へ吉田祐也、佐藤早也伽ら「日本のマラソン界で一番元気のある選手」選考レースの結果重視で選出

2025.03.26

東京世界陸上へ吉田祐也、佐藤早也伽ら「日本のマラソン界で一番元気のある選手」選考レースの結果重視で選出

日本陸連は3月26日に理事会が開催され、東京世界選手権マラソン代表5名を発表した。 男子は選考レースの成績から吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太(三菱重工)が選出。女子は安藤友香(しまむら)、小林香菜(大 […]

NEWS 日本選手権の大会要項と競技実施日が発表! 男子100mは初日に予選、準決勝 2日目に決勝 女子やり投は1日目に実施

2025.03.26

日本選手権の大会要項と競技実施日が発表! 男子100mは初日に予選、準決勝 2日目に決勝 女子やり投は1日目に実施

日本陸連は3月26日、第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)の大会要項ならびに競技実施日を発表した。 今年の日本選手権は9月に行われる東京世界選手権の選考会を兼ねて実施される。昨年まではU20日本選手権 […]

NEWS 東京世界陸上マラソン代表が発表!男子は吉田祐也、近藤亮太、女子は安藤友香、佐藤早也伽、小林香菜の5名 小山直城は資格取得後に

2025.03.26

東京世界陸上マラソン代表が発表!男子は吉田祐也、近藤亮太、女子は安藤友香、佐藤早也伽、小林香菜の5名 小山直城は資格取得後に

日本陸連は3月26日に理事会を開催し、東京世界選手権マラソン代表を発表した。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)、近藤亮太(三菱重工)の2名。女子は安藤友香(しまむら)、佐藤早也伽(積水化学)、小林香菜(大塚 […]

NEWS 日本選手権まであと100日 キービジュアル第1弾公開! 9月の東京世界陸上代表選考会

2025.03.26

日本選手権まであと100日 キービジュアル第1弾公開! 9月の東京世界陸上代表選考会

日本陸連は3月26日、第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)まであと100日を迎えて、キービジュアルの第1弾を公開した。 日本選手権の国立競技場の開催は、2005年以来20年ぶりで、今秋の東京世界選手権 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top