2024.05.19
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場)
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが行われ、男子400mハードルは豊田兼(慶大)が自己記録(48秒47)を0.11秒更新する、日本歴代5位、学生歴代3位、今季世界7位の48秒36で優勝した。
「静岡国際、関東インカレと連戦が続いて、脚に不安な部分があったので、(48秒47をマークした昨年10月の)アスレチックスチャレンジカップのレースを再現したいなというぐらいの気持ちだった」と、前半はスピード感を出しながらも抑え気味に入った。
また、「静岡国際のように前半から突っ込むレースをすると、自分の脚ではまだ後半に耐えられない。タイムを出すには前半は余力を持って入らないといけない」という冷静な判断もあった。
バックストレートに入ってから内側のワイズマン・ワレ・ムホベ(ケニア)に迫られたものの、豊田の走りや心理面にほとんど影響はなかった。「周りに揺さぶられずに自分のレースができた」と振り返ったように、外から2番目の8レーンに入ったことも、自分の走りに集中するという点で奏功したようだ。
中盤から徐々に抜け出し、最後の直線に入ってからも力強さをキープしたまま、ライバルたちを引き離した。フィニッシュ後、タイムを確認した豊田は両手を軽く叩いた後、右腕を高く掲げて喜びを示した。
「まさか自己ベストが出るとは思っていませんでした。今後の日本選手権や夏のオリンピックに向けて、タイムを上げていける、良いレースになったと思います」
フランス人の父を持ち、パリには何度も訪れたことがあるという豊田。その地で行われる世界最高峰の舞台を見据え、豊田は日本人初となる110mハードルとのハードル2種目で五輪出場を目指して突き進む。
男子400mH日本歴代10傑
47.89 為末大(法大4) 2001. 8.10 47.93 成迫健児(筑波大4) 2006. 5. 6 48.26 山崎一彦(デサントTC) 1999. 5. 8 48.34 苅部俊二(富士通) 1997.10. 5 48.36 豊田兼(慶大4) 2024. 5.19 48.41 岸本鷹幸(法大4) 2012. 6. 9 48.58 黒川和樹(法大4) 2023. 8.21 48.58 筒江海斗(スポーツテクノ和広)2024. 5.12 48.62 野澤啓佑(ミズノ) 2016. 8.15 48.64 齋藤嘉彦(群馬綜合ガードシステム) 1998.10. 4男子400mH日本歴代10傑
47.89 為末大(法大4) 2001. 8.10 47.93 成迫健児(筑波大4)2006. 5. 6 48.36 豊田兼(慶大4) 2024. 5.19 48.41 岸本鷹幸(法大4) 2012. 6. 9 48.58 黒川和樹(法大4) 2023. 8.21 48.65 千葉佳裕(順大4) 2001. 5.20 48.68 齋藤嘉彦(法大4) 1993. 6.12 48.84 山内大夢(早大4) 2021. 5. 9 48.91 小川大輝(東洋大2) 2023. 9.17 48.95 庄形和也(筑波大4) 2005. 9.19
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