2024.05.19
◇セイコーゴールデングランプリ(5月19日/東京・国立競技場)
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが行われ、女子1500mは田中希実(New Balance)が4分07秒39で4位に入った。
ペースメーカーのすぐ後ろにつけ、最初の400mを64秒で通過。「レース展開としては思い描いたとおり」だったが、次の400mで70秒を要してプランが崩れた。「すごく落ちたところで、前に出るかどうか迷った」とペースメーカーの横につくようなかたちに。
そして、ラスト700mで前に出て、残り1周に入る手前からスパート。力強く腕を振って先頭をひた走った。だが、残り100mでサラ・ブリングス、ジョージア・グリフィス(ともに豪州)、プリティ・チェプキルイ(ケニア)にかわされてフィニッシュラインを迎えた。
「ラストは思った以上に足が止まったし、後ろを確認したり、並ばれた時にさらに絞り出すような力が今の私にはなかった」とうつむき加減の田中。タイムも、4月の金栗記念、兵庫リレーカーニバルに続く4分07秒台にとどまるなど、「自分の武器が確立できていない」ことへの迷いがレース結果に出た形となった。
タイムは兵庫で出した4分07秒49を上回るシーズンベスト。トレーニングは「東京五輪よりもいい練習は詰めているので、4分を切る力はあるのではないか」と感じつつも、その時に持てていた「自分を信じる力」が今は持ち切れていない。その壁を突き抜けるべく、父の健智コーチとともに試行錯誤をしながら「かなりハマってきた」段階ではある。残るピースは今回は入り込めなかった「ゾーンに入る」状態になれるか。
今後はダイヤモンドリーグ(DL)を転戦する予定で、5月25日のユージン大会(米国)は5000m、6月2日のストックホルム(スウェーデン)は1500mを予定している。「今のままでは全部、勝負に絡んでいけるかどうかわからない」と危機感を募らせる田中。だが、世界トップランナーたちにチャレンジすることで、見える部分もあるだろう。
「タイムを出したり、勝ったりという経験」を積み重ねていった先に、光が見えてくる。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.16
上海ハーフに前回8位の太田蒼生、國學院大・上原琉翔、青学大の黒田然らエントリー
-
2025.04.15
-
2025.04.14
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.12
-
2025.04.13
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.03.23
-
2025.04.01
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.16
上海ハーフに前回8位の太田蒼生、國學院大・上原琉翔、青学大の黒田然らエントリー
4月20日に行われる上海ハーフマラソン(4月20日)のエントリーが発表されており、プロランナーとなった青学大卒の太田蒼生(GMOインターネットグループ)が登録した。太田は青学大時代、4年連続で箱根駅伝に出走。3年時は3区 […]
2025.04.16
ダイヤモンドリーグ第1戦厦門に110mH泉谷駿介と村竹ラシッドが登録!サニブラウン、三浦龍司、豊田兼もエントリー
世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)第1戦となる厦門大会(中国/4月26日)のエントリーリストが発表された。 男子110mハードルには、ブダペスト世界選手権5位の泉谷駿介(住友電工)と、パリ五輪5位の村竹ラシッド(JA […]
2025.04.16
人間スポーツ科学科を持つ公立高校が「O2Room®」を導入、スポーツコンディショニングの授業に活用
全国区で活躍する部活動もサポート 2016年に創立100周年を迎えた大阪の伝統校でもある府立桜宮高等学校。1980年にこれまでの普通科に加え大阪府内では初めてとなる体育科を新設し、さらに1999年にはスポーツ健康科学科を […]
2025.04.16
「Tokyo:Speed:Race」に太田智樹、近藤亮太、前田穂南、小林香菜らがエントリー! 海外トップ選手も参加 5月3日に神宮外苑で開催
アシックスは4月16日、さまざまなレベルのランナーが自己ベスト更新に挑戦できるレースイベント「Tokyo:Speed:Race」(5月3日)に出場するエリート選手のメンバーを発表した。 同大会はロードレースでは初となるペ […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)