◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)4日目
関東インカレの最終日が行われ、男子2部ハーフマラソンはカマウ・パトリック(上武大)が1時間2分58秒で優勝し、太田蒼生(青学大)が6秒差で日本人トップの2位に入った。
「ラストで離されてしまいました。余裕を持たせるスパートしか掛けられなかった。悔しいというか、課題がある」。太田は開口一番、悔しさをにじませた。
留学生が5km、7km、10km付近で細かく揺さぶりをかけたことで、早い段階から先頭集団が絞られたレース。太田は「13、14kmで仕掛けるつもりだった」プランを変更し、残り5kmでペースを上げると、先頭争いはパトリックと高山豪起(國學院大)の3人に絞られる。
その後、高山が一時先頭に出たが、19km過ぎにサングラスを頭にかけた太田がペースアップ。しかし、パトリックが粘りを見せる。「そこで離したかったです。ついてきたので、トラックで仕掛けてくると思っていました」。
しかし、パトリックが20km過ぎで強烈なスパート。虚を突かれた太田は「準備していないところだったので、反応できませんでした」と淡々と振り返った。
今年1月の箱根駅伝では3区で史上2人目となる1時間切りを果たし、チームの2年ぶりの総合優勝に貢献。しかし、その後は左腰のケガに苦しみ、予定していた別府大分毎日マラソンなどを回避した。約1ヵ月半前から練習を再開し、「どちらかというと練習」のイメージで出場した4月の上海ハーフマラソン(中国)では1時間2分30秒で8位に入っていた。
「復帰からは順調にやってこられていると思います。(箱根と比べると)8割くらいです」と、着実に状態が高まってきている手応えもある様子だ。チーム全体はトラックで記録を狙っていく方針だというが、「走り込み期間を作って、夏を迎えたいと思います」ときっぱり。 今年は学生三大駅伝全ての出場を目指す“駅伝男”は、じっくりと秋に向けて仕上げていく。
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2025年3月号 (2月14日発売)
別府大分毎日マラソン
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太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝