HOME 国内、大学

2024.05.10

黄金ルーキー・高橋諒が十種競技でV!7235点のU20日本最高をマーク/関東IC
黄金ルーキー・高橋諒が十種競技でV!7235点のU20日本最高をマーク/関東IC

1年生で関東インカレ十種競技を制した高橋諒(慶大)

◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)2日目

関東インカレの1、2日目にかけて男子十種競技が行われ、高橋諒(慶大)が7250点1年生優勝。U20日本最高記録(7175点/土井翔太、早大)を塗り替えた。

「総合得点は意識していません」とスタートした1日目。100mを10秒94(+0.2)で滑り出すと、走幅跳はセカンドベストの7m33(+0.5)、砲丸投は11m42の自己新、走高跳も1m99の自己新と、好調ぶりを見せる。

2日目も110mハードルは14秒54(+0.9)のセカンドベスト、円盤投(32m51)、棒高跳(3m60)と立て続けに自己新。やり投も60m99でベストを塗り替えて1500mに臨んだ。

当初の19時25分から大幅に遅れ、20時45分にスタートした最終1500m。最後は「2位に抜かれそうになったので」とスパートし、4分45秒67でカバーし、両手を広げて“キング”の座に就いた。

「優勝は狙っていましたが、まさか本当にできるとは思いませんでした」とあどけない笑顔を見せる高橋。5種目自己新、2種目セカンドベストという圧巻のパフォーマンスだった。

広告の下にコンテンツが続きます

400mを制した豊田兼と同じ桐朋高(東京)出身。1部でしっかり戦うために「桐朋高の2人で点数を取ろう」と声を掛け合ったという。

高校時代は八種競技では高1からインターハイを勝つ離れ業。2年時は連覇した。記録面でも高1、2歴代2位にランクインしている。

ただ、試練は高3。史上初のインターハイ3連覇を狙ったシーズンで故障。夢がついえた。だが、「僕の持ち味はポジティブに切り替えられるところ」。すぐに秋の“記録”を見据えると、丸山優真(信太高、現・住友電工)が持つ高校記録を塗り替える6264点をマークした。

すでに十種競技を見据えて棒高跳や円盤投などにも取り組むと、高校最後に出た初十種競技で6766点、4月の東京選手権で6938点と着実に伸ばし、今回の得点につなげた。特に「棒高跳で3m60の自己ベストを跳べたら勝てる、と思いました」。身長178cmと、決して体格が特別に恵まれているわけではないが、スピード、そして“合わせる力”は並外れている。

今年の目標はU20世界選手権。そのために、6月のU20日本選手権に照準を絞り、「できるだけ高い点数を取りたいです」。丸山の持つU20規格の7790点にどこまで近づけるか。

混成界期待のスーパールーキーは、初の関東インカレで堂々の“キング”として輝きを放った。

◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)2日目 関東インカレの1、2日目にかけて男子十種競技が行われ、高橋諒(慶大)が7250点1年生優勝。U20日本最高記録(7175点/土井翔太、早大)を塗り替えた。 「総合得点は意識していません」とスタートした1日目。100mを10秒94(+0.2)で滑り出すと、走幅跳はセカンドベストの7m33(+0.5)、砲丸投は11m42の自己新、走高跳も1m99の自己新と、好調ぶりを見せる。 2日目も110mハードルは14秒54(+0.9)のセカンドベスト、円盤投(32m51)、棒高跳(3m60)と立て続けに自己新。やり投も60m99でベストを塗り替えて1500mに臨んだ。 当初の19時25分から大幅に遅れ、20時45分にスタートした最終1500m。最後は「2位に抜かれそうになったので」とスパートし、4分45秒67でカバーし、両手を広げて“キング”の座に就いた。 「優勝は狙っていましたが、まさか本当にできるとは思いませんでした」とあどけない笑顔を見せる高橋。5種目自己新、2種目セカンドベストという圧巻のパフォーマンスだった。 400mを制した豊田兼と同じ桐朋高(東京)出身。1部でしっかり戦うために「桐朋高の2人で点数を取ろう」と声を掛け合ったという。 高校時代は八種競技では高1からインターハイを勝つ離れ業。2年時は連覇した。記録面でも高1、2歴代2位にランクインしている。 ただ、試練は高3。史上初のインターハイ3連覇を狙ったシーズンで故障。夢がついえた。だが、「僕の持ち味はポジティブに切り替えられるところ」。すぐに秋の“記録”を見据えると、丸山優真(信太高、現・住友電工)が持つ高校記録を塗り替える6264点をマークした。 すでに十種競技を見据えて棒高跳や円盤投などにも取り組むと、高校最後に出た初十種競技で6766点、4月の東京選手権で6938点と着実に伸ばし、今回の得点につなげた。特に「棒高跳で3m60の自己ベストを跳べたら勝てる、と思いました」。身長178cmと、決して体格が特別に恵まれているわけではないが、スピード、そして“合わせる力”は並外れている。 今年の目標はU20世界選手権。そのために、6月のU20日本選手権に照準を絞り、「できるだけ高い点数を取りたいです」。丸山の持つU20規格の7790点にどこまで近づけるか。 混成界期待のスーパールーキーは、初の関東インカレで堂々の“キング”として輝きを放った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.02.22

「インターハイでも勝ちたい」高校2年の栗村凌がU20男子を制す 女子は真柴愛里が貫禄/日本選手権クロカン

◇第40回U20日本選手権クロスカントリー(2月22日/福岡・海の中道海浜公園) U20日本選手権クロスカントリーが行われ、男子(8km)では栗村凌(学法石川高2福島)が23分20秒で優勝を果たした。 今年も全国から有力 […]

NEWS 三浦龍司が圧巻スパートで優勝 井川龍人は2年連続2位/日本選手権クロカン

2025.02.22

三浦龍司が圧巻スパートで優勝 井川龍人は2年連続2位/日本選手権クロカン

◇第108回日本選手権クロスカントリー(2月22日/福岡・海の中道海浜公園) 来年1月の世界クロスカントリー選手権(米国・タラハシー)の代表選考を兼ねた第108回日本選手権クロスカントリーが行われ、男子(10km)はパリ […]

NEWS 【大会結果】第108回日本選手権クロスカントリー(2025年2月22日)

2025.02.22

【大会結果】第108回日本選手権クロスカントリー(2025年2月22日)

【大会結果】第108回日本選手権クロスカントリー(2025年2月22日/福岡・海の中道海浜公園) ●男子10km 1位 三浦龍司(SUBARU)   28分24秒 2位 井川龍人(旭化成)   28分25秒 3位 塩尻和 […]

NEWS 今年も福岡でクロカン日本一決定戦! 日本選手権&U20日本選手権クロカンに有力選手が多数出場

2025.02.22

今年も福岡でクロカン日本一決定戦! 日本選手権&U20日本選手権クロカンに有力選手が多数出場

第108回日本選手権クロスカントリー、第40回U20日本選手権クロスカントリーは今日2月22日、福岡・海の中道海浜公園の1周2kmのコースを舞台に行われる。 日本選手権は男子が10km、女子が8kmで争われ、男子にはパリ […]

NEWS 編集部コラム「奥が深い」

2025.02.21

編集部コラム「奥が深い」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年3月号 (2月14日発売)

2025年3月号 (2月14日発売)

別府大分毎日マラソン
落合 晃×久保 凛
太田智樹、葛西潤
追跡箱根駅伝&高校駅伝

page top