HOME 国内、日本代表

2024.05.06

男子4×400mRは2大会連続メダルにあと0.04秒 超攻撃的オーダー実らずも上位争い展開に収穫/世界リレー
男子4×400mRは2大会連続メダルにあと0.04秒 超攻撃的オーダー実らずも上位争い展開に収穫/世界リレー

男子400mの佐藤風雅

◇2024世界リレー(5月4日、5日/バハマ・ナッソー)

パリ五輪の出場権を懸けた世界リレーの2日目が5月5日(日本時間6日)に行われ、男子4×400mは3分01秒20で4位に入った。優勝はバハマで2分59秒11、2位は3分00秒75で南アフリカ、3位は3分01秒16でベルギーだった。

予選を3分00秒98の1着通過してパリ五輪出場権を獲得した日本。2位だった前回に続くメダルを目指し、1走から44秒77の日本記録保持者・佐藤拳太郎(富士通)、日本歴代3位の44秒88を持つ佐藤風雅(ミズノ)、昨年の日本選手権王者・中島佑気ジョセフ(富士通)と昨年のブダペスト世界陸上400mセミファイナリストトリオを配し、アンカーにオレゴン世界陸上4位メンバー(2走)の川端魁人(中京大クラブ)という超攻撃型オーダーで臨んだ。

予選で同じ組だった米国が失格となり、絶対的な優勝候補は不在。予選を終えて、「パリ五輪の金メダルを目指しているので、ここで足を止めている暇はない」ときっぱり語っていた佐藤拳が、約3時間前の男女混合4×400mラウンド2出場(1走/3分16秒03で4着)の疲れも見せず、トップ争いで帰ってきた。

近年のこの種目は、前半から先行したチームが圧倒的に有利な展開に持ち込める。その狙い通りかと思われたが、佐藤風雅へのバトンパスが一発で渡らない。このロスが響き、後手に回る展開となった。

ボツワナが独走するなか、佐藤風は縦長の2位集団最後方の7番手で200mを通過。そのため、3走へのバトンパス位置も7番目となり、ホームストレートで追い上げを図ってもバトンパスで外側に膨らむことになり、3走の中島も再び2位集団最後方の6番手に追いやられた。

広告の下にコンテンツが続きます

中島も終盤に追い上げたが1人をかわすにとどまり、川端へ5番手でバトンパス。バハマ、南アフリカ、ベルギーの背中を追いながら残り100mへ。ここで川端が見事な追い上げを見せ、終盤に失速したベルギーを捕らえたかに見えた。だが、惜しくも0.04秒差で及ばず。2大会連続メダルは果たせなかった。

それでも、米国不在とはいえ、難しい展開の中でメダル争いまで持ち込んだことは収穫と言える。オレゴン世界陸上4位を経て、メダルを目指した昨年のブダペスト世界陸上は予選敗退と悔しさを味わった。五輪では、まずは04年アテネ大会(4位)以来のファイナル、そして初のメダル獲得へ突き進むのみだ。

◇2024世界リレー(5月4日、5日/バハマ・ナッソー) パリ五輪の出場権を懸けた世界リレーの2日目が5月5日(日本時間6日)に行われ、男子4×400mは3分01秒20で4位に入った。優勝はバハマで2分59秒11、2位は3分00秒75で南アフリカ、3位は3分01秒16でベルギーだった。 予選を3分00秒98の1着通過してパリ五輪出場権を獲得した日本。2位だった前回に続くメダルを目指し、1走から44秒77の日本記録保持者・佐藤拳太郎(富士通)、日本歴代3位の44秒88を持つ佐藤風雅(ミズノ)、昨年の日本選手権王者・中島佑気ジョセフ(富士通)と昨年のブダペスト世界陸上400mセミファイナリストトリオを配し、アンカーにオレゴン世界陸上4位メンバー(2走)の川端魁人(中京大クラブ)という超攻撃型オーダーで臨んだ。 予選で同じ組だった米国が失格となり、絶対的な優勝候補は不在。予選を終えて、「パリ五輪の金メダルを目指しているので、ここで足を止めている暇はない」ときっぱり語っていた佐藤拳が、約3時間前の男女混合4×400mラウンド2出場(1走/3分16秒03で4着)の疲れも見せず、トップ争いで帰ってきた。 近年のこの種目は、前半から先行したチームが圧倒的に有利な展開に持ち込める。その狙い通りかと思われたが、佐藤風雅へのバトンパスが一発で渡らない。このロスが響き、後手に回る展開となった。 ボツワナが独走するなか、佐藤風は縦長の2位集団最後方の7番手で200mを通過。そのため、3走へのバトンパス位置も7番目となり、ホームストレートで追い上げを図ってもバトンパスで外側に膨らむことになり、3走の中島も再び2位集団最後方の6番手に追いやられた。 中島も終盤に追い上げたが1人をかわすにとどまり、川端へ5番手でバトンパス。バハマ、南アフリカ、ベルギーの背中を追いながら残り100mへ。ここで川端が見事な追い上げを見せ、終盤に失速したベルギーを捕らえたかに見えた。だが、惜しくも0.04秒差で及ばず。2大会連続メダルは果たせなかった。 それでも、米国不在とはいえ、難しい展開の中でメダル争いまで持ち込んだことは収穫と言える。オレゴン世界陸上4位を経て、メダルを目指した昨年のブダペスト世界陸上は予選敗退と悔しさを味わった。五輪では、まずは04年アテネ大会(4位)以来のファイナル、そして初のメダル獲得へ突き進むのみだ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.18

編集部コラム「20年とカツ丼」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

NEWS アディダス アディゼロから「ADIZERO BOSTON 13」が新登場!5月1日より数量限定で発売!

2025.04.18

アディダス アディゼロから「ADIZERO BOSTON 13」が新登場!5月1日より数量限定で発売!

アディダス ジャパンは4月18日、ランニングシリーズ「アディゼロ」より「ADIZERO BOSTON 13(アディゼロ ボストン 13)」を5月1日に限定カラーモデル「ADIZERO BOSTON 13 EQT」を数量限 […]

NEWS 円盤投・湯上剛輝が62m52のビッグスロー!7年ぶりの自己新「まだチャンスはある」

2025.04.18

円盤投・湯上剛輝が62m52のビッグスロー!7年ぶりの自己新「まだチャンスはある」

男子円盤投の湯上剛輝(トヨタ自動車)が4月17日に米国で行われたオクラホマ・スロー・シリーズに出場し、日本歴代2位タイとなる62m52を投げた。 湯上は1投目ファウルのあと、55m71、57m70と序盤は苦戦したが、4投 […]

NEWS やり投・ディーン元気が兵庫リレーカーニバルを欠場 1500mドルーリー朱瑛里らも

2025.04.18

やり投・ディーン元気が兵庫リレーカーニバルを欠場 1500mドルーリー朱瑛里らも

日本グランプリシリーズの兵庫リレーカーニバルの主催者は、男子やり投のディーン元気(ミズノ)が欠場すると発表した。ディーンは昨年のパリで、12年ロンドン以来となる五輪出場を果たし、ダイヤモンドリーグでのファイナルに進むなど […]

NEWS ダイヤモンドリーグ柯橋のエントリー発表!女王・北口榛花が中国で今季初戦!5000mに佐藤圭汰が初参戦

2025.04.18

ダイヤモンドリーグ柯橋のエントリー発表!女王・北口榛花が中国で今季初戦!5000mに佐藤圭汰が初参戦

世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)第2戦の上海・柯橋(中国)のエントリー選手が発表された。 女子やり投には昨年のパリ五輪金メダリストの北口榛花(JAL)が登録。連覇が懸かる東京世界選手権に向けて、これが今シーズン初戦 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top