日本陸連は4月20日、東京都内の味の素ナショナルトレーニングセンターで、世界リレー(バハマ・ナッソー)に向けた男女4×100mリレーの代表合宿を公開した。
パリ五輪の出場権が懸かる世界リレーに向け、初めて集まった男子4継メンバー。東京五輪リレー補欠で、昨年のブダペスト世界選手権代表の栁田大輝(東洋大)はメンバー最年少ながら最も経験豊富な1人で、ムードメーカーとなっていた。
昨年は10秒02をマークしてアジア選手権で優勝。個人の100mでも世界選手権に初出場した。「久しぶりで、レースも出ていなかったので」と、何度かバトンパス練習で渡らない場面も。「今日の映像は全部カットで」と苦笑い。それでも、「回数を重ねていけば問題ないと思っています。本番までにきっちりつながれば」と堂々と話す。
まだ個人ではレースに出ていないが、この後の米国遠征でリレーと個人100mでシーズンインして世界リレーに向かう。昨年は「7月(アジア選手権)にピークが来てしまった」という反省もあり、ややスロー調整で、その分、トレーニングをしっかり積んだ。「ウエイトトレーニングなどもしっかり上がっている」と言い、臀部周りもガッチリ。「それを走りに生かしていきたい」と、個人でも調子を上げていく構えだ。
昨年から2走を務める栁田。今回も2走を務める見込みで、「リレーを走るからには、僕が2走をずっとやっていきたい思いがあります」と言い、本番では「アンカーにハキームさんもいるので、僕がカギになる」と強い気持ちを示した。
25歳ながら“最年長”になったのは上山紘輝(住友電工)。「まだ代表に入って2、3年なのに…」と笑うが、「自分が入った時も小池(祐貴)さん(住友電工)たちが引っ張ってくださっていたので、僕なりにできることをやっていければ」。栁田とともに、初代表メンバーである木梨嘉紀(筑波大院)、山本匠真(広島大)、三輪颯太(慶大)らと積極的にコミュニケーションを図っていた。
上山は個人の200mでもパリ五輪を狙うが、リスクを負ってでも世界リレーに参戦。「僕はリレーも好きですし、昨年はダイヤモンドリーグ(ロンドン)で出場権を獲得してもブダペスト世界選手権は走れず、アジア大会は銀メダルと、リレーでは悔しい思いをしてきたので」と懸ける思いは強い。
個人200mでは昨年はアジア選手権銅メダル、アジア大会金メダル、と結果を残しているが、22年オレゴン世界選手権予選で出した自己記録(20秒26)は更新できず。パリの参加標準記録(20秒16)を考えれば、世界リレー後のレースでしっかりポイント(5レースの平均)を残していかなくてはならないため「しっかり(残り)3本そろえていきたい」とした。
今回のメンバーに加え、現地では世界選手権100mで2大会連続ファイナリストとなっているサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が合流。パリ五輪での金メダル獲得を想定し、世界リレーでしっかりメダル争いを狙いにいく。
世界リレーは5月4、5日に開催。8月のパリ五輪の出場国選考を兼ねた重要な競技会で、上位14ヵ国(決勝8チーム+2レース目からの6ヵ国)が出場権を獲得する。パリ五輪のリレー出場枠は16で、残り2枠については選考期間中(22年12月31日~24年6月30日)のトップリストの上位から選出される予定となっている。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.26
9月に米国で開催予定だった世界ロードランニング選手権が中止
2025.04.26
【大会結果】日本学生個人選手権(2025年4月25日~27日)
-
2025.04.25
-
2025.04.25
-
2025.04.25
-
2025.04.25
-
2025.04.20
-
2025.04.20
-
2025.04.20
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.26
9月に米国で開催予定だった世界ロードランニング選手権が中止
4月25日、世界陸連は今年9月に開催を予定していた世界ロードランニング選手権を中止することを発表した。 世界ロードランニング選手権は、1992年に始まった世界ハーフマラソン選手権を前身とする大会。2006年に改称し、23 […]
2025.04.26
【大会結果】日本学生個人選手権(2025年4月25日~27日)
【大会結果】日本学生個人選手権(2025年4月25~27日/神奈川・平塚、ハンマー投のみ東海大) ●男子 100m 200m 400m 800m 1500m 前田陽向(環太平洋大4) 4分03秒64 […]
2025.04.25
編集部コラム「どこよりも早い!?アジア選手権展望」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)