HOME 海外

2024.04.19

北京ハーフマラソンで優勝した何傑を含む上位4人の成績を取り消し アフリカ選手がフィニッシュ前に順位譲り国際的な問題に
北京ハーフマラソンで優勝した何傑を含む上位4人の成績を取り消し アフリカ選手がフィニッシュ前に順位譲り国際的な問題に

23年世界選手権マラソンに出場した何傑

4月19日、北京ハーフマラソン組織委員会は、14日のレースで優勝した何傑(中国)を含む、上位4人の成績を取り消すことを発表した。

このレースでは何が1時間3分44秒で優勝を飾ったが、フィニッシュ寸前で先導していたケニアのR.ケテル、W.ナンガット、エチオピアのD.ハイルの3人がペースを緩めて、手を招くようなしぐさを見せる行為があった。

この動画が、中国のSNS・微博において批判されたことをきっかけに、問題の動画が世界に拡散され、大きなバッシングとなっていた。

組織委員会の調査結果によれば、北京ハーフには28人の招待選手が招かれ、そのうちケテルら4人が、何のハーフマラソンの中国記録に挑戦するためのペースメーカーとして指定されていたという。

ただ、通常であればペースメーカー役の選手はネームカード(ゼッケン)でペースメーカーであることを示すことが一般的であるにもかかわらず、今大会では他の招待選手と同様に、それぞれの選手名が書かれたネームカードを着用していて出走していた。このことが規定に反するとして失格という裁定が下された。

ペースメーカー役の選手が途中でレースを離脱したりすることは、日本国内でもよく見られる光景でもある。中国でも「ほかのマラソン大会でもペースメーカーが途中棄権することもあり、ペースを落としてフィニッシュすることは珍しくない」と擁護する意見もあり、何に対して処分を科すのは難しいという向きもあった。ただ、あまりにも騒動が大きくなり、大会主催者は事態収拾のために失格処分を下したとみられる。

広告の下にコンテンツが続きます

北京ハーフは、何がスポンサー契約を結ぶ中国のスポーツメーカー「Xtep」がメインスポンサーを務めており、ペースメーカーなど招待選手との契約やネームカードの配布にも携わっていたという。

一連の騒動を受けてXtepは「スタッフが選手登録の際にペースメーカーを指定しなかったため、他の選手たちとの区別がつかず混乱を招いてしまった」と謝罪。「私たちは今回の件について重大な責任を負い、組織委員会の処分決定を真摯に受け止め、深く反省し、関係者に対して真摯に対応いたします」とコメントいしている。

何は昨年のアジア大会の金メダリスト。今年3月の無錫マラソンでは2時間6分57秒の中国新記録を樹立したばかりで、中国マラソン界の新たなスターとして注目を集めていた。

4月19日、北京ハーフマラソン組織委員会は、14日のレースで優勝した何傑(中国)を含む、上位4人の成績を取り消すことを発表した。 このレースでは何が1時間3分44秒で優勝を飾ったが、フィニッシュ寸前で先導していたケニアのR.ケテル、W.ナンガット、エチオピアのD.ハイルの3人がペースを緩めて、手を招くようなしぐさを見せる行為があった。 この動画が、中国のSNS・微博において批判されたことをきっかけに、問題の動画が世界に拡散され、大きなバッシングとなっていた。 組織委員会の調査結果によれば、北京ハーフには28人の招待選手が招かれ、そのうちケテルら4人が、何のハーフマラソンの中国記録に挑戦するためのペースメーカーとして指定されていたという。 ただ、通常であればペースメーカー役の選手はネームカード(ゼッケン)でペースメーカーであることを示すことが一般的であるにもかかわらず、今大会では他の招待選手と同様に、それぞれの選手名が書かれたネームカードを着用していて出走していた。このことが規定に反するとして失格という裁定が下された。 ペースメーカー役の選手が途中でレースを離脱したりすることは、日本国内でもよく見られる光景でもある。中国でも「ほかのマラソン大会でもペースメーカーが途中棄権することもあり、ペースを落としてフィニッシュすることは珍しくない」と擁護する意見もあり、何に対して処分を科すのは難しいという向きもあった。ただ、あまりにも騒動が大きくなり、大会主催者は事態収拾のために失格処分を下したとみられる。 北京ハーフは、何がスポンサー契約を結ぶ中国のスポーツメーカー「Xtep」がメインスポンサーを務めており、ペースメーカーなど招待選手との契約やネームカードの配布にも携わっていたという。 一連の騒動を受けてXtepは「スタッフが選手登録の際にペースメーカーを指定しなかったため、他の選手たちとの区別がつかず混乱を招いてしまった」と謝罪。「私たちは今回の件について重大な責任を負い、組織委員会の処分決定を真摯に受け止め、深く反省し、関係者に対して真摯に対応いたします」とコメントいしている。 何は昨年のアジア大会の金メダリスト。今年3月の無錫マラソンでは2時間6分57秒の中国新記録を樹立したばかりで、中国マラソン界の新たなスターとして注目を集めていた。

【動画】問題となった北京ハーフのフィニッシュ

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.19

クレイ・アーロン竜波が800m1分47秒82 石井優吉は1分49秒79/バージニアチャレンジ

バージニアチャレンジは4月18日、米国・バージニア州シャーロッツビルで行われ、男子招待800mでクレイ・アーロン竜波(ペンシルベニア大)が1分47秒82で全体3位に入った。石井優吉は1分49秒79で全体18位だった。 4 […]

NEWS 800m日本記録保持者・久保凛が400mで54秒68の自己新記録!

2025.04.19

800m日本記録保持者・久保凛が400mで54秒68の自己新記録!

大阪高校春季地区別記録会(3、4地区)は4月19日、大阪・ヤンマーフィールド長居で行われ、女子800mで日本記録(1分59秒93)を持つ久保凛(東大阪大敬愛高3)が女子400mで54秒68の自己新記録をマークした。 40 […]

NEWS 中国・韓麒庚が男子砲丸投、円盤投2冠 女子100mも中国の張倩が11秒80でV/U18アジア選手権

2025.04.19

中国・韓麒庚が男子砲丸投、円盤投2冠 女子100mも中国の張倩が11秒80でV/U18アジア選手権

4月15日から18日の4日間、サウジアラビア・ダンマームで第6回U18アジア選手権が行われ、男子円盤投(1.5kg)を63m33で制した韓麒庚(中国)が、砲丸投(5kg)も20m23の大会新で投てき2冠に輝いた。 韓は江 […]

NEWS 男子100m清水空跳、男子110mH髙城昊紀、女子400m今峰紗希が金! 大森恵偉音は走幅跳で7m72w/U18アジア選手権

2025.04.19

男子100m清水空跳、男子110mH髙城昊紀、女子400m今峰紗希が金! 大森恵偉音は走幅跳で7m72w/U18アジア選手権

4月15日から18日の4日間、サウジアラビア・ダンマームで第6回U18アジア選手権が行われ、日本勢は男子100mの清水空跳(星稜高2石川)、男子110mハードルの髙城昊紀(宮崎西高2)、女子400mの今峰紗希(済美高3岐 […]

NEWS 編集部コラム「20年とカツ丼」

2025.04.18

編集部コラム「20年とカツ丼」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top