箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)を主催する関東学生連合は1月5日、次回大会の参加資格について発表した。
冒頭で能登半島地震の被災者へのお見舞いとともに、第100回大会の修了に感謝した同連盟。参加資格については昨年11月2日の代表委員総会で決定したとする。
第101回大会以降の参加資格は「関東学連加盟校所属の男子登録者」とし、出場回数は通算4回未満(予選会のみも含む)となる。なお、エントリーした時点で「出場」とされる。
関東学連所属にした前提の理由として、「関東における学生陸上競技界を統括し、代表する学生自治団体」であることなどを挙げ、「加盟校に所属する学生競技者の強化を第一に考え、普及発展に寄与していく」とした。
出場枠増の議論も挙がるなか、「交通規制時間等の問題」など、安全車両運行の観点により、現状以上の増加は「困難」だという。
また、全国化への意見に対し、「発展の在り方のひとつの方法として参加資格を全国に広げることも考えられますが、それだけが発展の在り方ではありません」とし、「関東の大会として、さらに魅力あるものにしていくことが、相応しい発展の在り方」だとの考えを示す。
箱根駅伝の影響で「関東の大学に選手が集まっていることは、周知の事実」としつつも、それについては「先人たちが箱根駅伝を魅力ある大会に育ててきた結果」「関東の学生長距離界のレベルが向上し、箱根駅伝の魅力も増してきたもの」だと見解を伝え、箱根駅伝が「最初からお正月の風物詩」だったのではないとし、「関東の各大学と本連盟の先輩方の、努力と創意工夫の積み重ねによって、今のような存在になった」のであり、「継承しながら、さらに発展させていくことが、本連盟の責務」と考えを述べている。
その上で、「発展の在り方については、運営方法も含めて今後も議論をして参りたい」とした。
2024年の第100回大会は記念大会として予選会に関東学連加盟校以外の大学も条件を満たせば出場でき、昨年の予選会には他地区から11校が出場していた。
なお、第101回大会の関東学生連合チームの編成については「継続審議中」であることも記されている。
第101回箱根駅伝の参加資格についての関東学連の発表
〇第101回大会以降の参加資格について ・関東学生陸上競技連盟加盟校所属の男子登録者で、本大会並びに箱根駅伝予選会出場回数が通算4回未満である者(予選会のみ出場の場合も回数に含まれる)に限る。 なお、出場とはエントリーした時点で出場とする。 ・当駅伝競走に関する内規第2章「参加資格および申し込み」、第4条~第6条の条件をすべて満たす関東学生陸上競技連盟男子登録者であること。 ※内規抜粋 第4条 参加校は、本連盟の加盟校であり、競技者は所定の通り当該年度の登録を完了していること。 第5条 現在、その加盟校が本連盟より処分を受けていないこと。 第6条 現在、参加申し込み競技者が、本連盟の資格審査委員会によって、処分を受けていないこと。 〇第101回大会以降の参加資格を本連盟登録選手とした理由 (1)前提 本連盟は規約第3条にあるとおり、関東における学生陸上競技界を統括し、代表する学生自治団体です。また、学生競技者精神を遵守して加盟校相互の親睦を深め、互いに切磋琢磨して競技力向上に努め、我が国の陸上競技の普及、発展に寄与することを目的としています。 したがって、本連盟では加盟校に所属する学生競技者の強化を第一に考え、それによって我が国の陸上競技の普及発展に寄与していくものと考えます。 (2) 出場枠との関係 出場校数の決定には交通規制時間等の問題からコース沿道の関係各所にご了解をいただく必要があります。安全な車両運行の観点から、現状以上の出場校数の増加は困難な状況にあります。このように限られた出場枠の中で出場権を獲得するために、関東の多くの学生競技者が、日々、努力を重ねており、その中で出場を果たせる学生競技者は限定された人数になることは言うまでもありません。本連盟としては、この現状を鑑み、関東の学生競技者にできる限り出場枠を提供したいと考えます。 (3) 発展の在り方 発展の在り方のひとつの方法として参加資格を全国に広げることも考えられますが、それだけが発展の在り方ではありません。関東の大会として、さらに魅力あるものにしていくことが、相応しい発展の在り方だと考えます。事実として、これまでの取り組みで多くの普及や発展が成されてきました。 箱根駅伝があることで、関東の大学に選手が集まっていることは、周知の事実です。ただそれは、先人たちが箱根駅伝を魅力ある大会に育ててきた結果に他なりません。その結果、関東の学生長距離界のレベルが向上するとともに、箱根駅伝の魅力もますます増してきたものです。その事実を、否定的に評価する必要はないと考えます。 箱根駅伝は、最初から「お正月の風物詩」だったわけではありません。関東の各大学と本連盟の先輩方の、努力と創意工夫の積み重ねによって、今のような存在になったものです。それを継承しながら、さらに発展させていくことが、本連盟の責務と考えています。 もちろん、発展の在り方については、運営方法も含めて今後も議論をして参りたいと 考えております。
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