2023.12.22
箱根後にはマラソン挑戦も控える
先輩の山﨑がいたこともあり、佐々木は箱根を目指し、神奈川大へ進学する。スピードは決してあるとは言えないが、一定のペースを刻んで走る持ち味は1年生の頃から健在。初のハーフマラソンだった箱根予選会では1時間3分3秒の好記録でチーム内5番手につけた。
ルーキーイヤーの97回大会では10区を任された。「ラスト3kmで足をケイレンし、完全に出し切るレースはできなかった」というが、23.0kmを1時間9分58秒の区間2位で走破した。
2年時は不調に陥り、98回大会箱根本戦はメンバーから外れた。同期からは巻田理空、宇津野篤、小林政澄、大泉真尋、小林篤貴が出場。「テレビで彼らの走りを見て、『あー、がんばらないといけないな』と感じました」と自らの不調を悔やんだ。
3年生になると少しずつ調子は上向いたが、チームは箱根予選会で10位と34秒差の11位。次点で99回大会の本戦出場を逃す。主力の欠場が響き、集団走も崩れた。「集団走ができないと無駄な力を使ってしまいます。後半ゆとりが持てず、公園に入ってからの5kmが全体的に落ちてしまっていました」。
最終学年を迎え、予選会突破が至上命題となった神奈川大。佐々木は5月の関東インカレ2部ハーフマラソンで6位入賞。主将の小林篤も絶好調、他の4年生も充実した走力を蓄えるなか、佐々木は夏合宿で大後栄治監督から「集団走のリーダー」に指名される。ポイント練習では常に先頭を引っ張った。
大後監督は選手たちに「佐々木の後ろ姿を目に焼きつけよう」と指示。佐々木も「ついてきてくれる人たちが、本番でも同じ感覚で楽にリラックスして走ってもらえたらいいなという感じで練習から引っ張りました」。
昨年の予選会で苦い思いをしているからこそ、自分の役割の大きさを知っていた。
結果は無事7位通過。周囲に惑わされず一定ペースを刻んだ佐々木率いる集団は後半も乱れなかった。大後監督も「佐々木のおかげで後輩たちも楽に走れた」とリーダーをたたえた。

23年箱根駅伝予選会で集団走を牽引した神奈川大の佐々木亮輔(145番)
佐々木は予選会後も好調を維持し、11月19日の関東学連10000m記録挑戦会では29分07秒80の自己ベストをマーク。同大会に出場した4年生3人も28分台での自己ベストを刻み、100回大会のエントリーは、4年生が16人中8人を占めた。
「たまたま100回大会という節目の大会。いつも以上に注目が集まります。僕たちが卒業してからも『神大って強かったよね』というような走りがしたいです」と意気込む。
来年2月には小林篤とともに大阪マラソンに出走予定。夏からプラスアルファで練習にも取り組んでいる。
「単独走は得意です。個人的には10区をもう一度走りたいですね」
大後監督は佐々木に絶対的な信頼を置き、復路の柱に据える。総合5位となった93回大会以来のシード権獲得へ、佐々木たち4年生がチームを導く。
ささき・りょうすけ/2002年1月12日生まれ。福岡県福岡市出身。福岡・壱岐中→佐賀・鳥栖工高。5000m14分23秒64、10000m29分07秒80、ハーフ1時間3分03秒
文/荒井寛太
都大路は4区区間4位と好走
神奈川大・佐々木亮輔(4年)は絶対音感の持ち主だ。耳で聞いただけで音程が分かる。5歳からバイオリンを始め、コンクールでも入賞した。 中学校でも吹奏楽部に入る予定だったが、「部活体験であまりしっくりこなくて……」。違う部活を探そうと思い、一つひとつ順番に回った。その中に陸上部があった。 走ることは好きだった。先輩たちはいい人ばかりで、「おもしろそうだな」と思ったのが決め手となり入部した。 とてもスポーツをするタイプの少年ではなかったが、小学校の持久走大会は「楽しかった思い出がある」という。 すると、音楽の影に隠れていた才能が目覚めたのか、練習を重ねるうちに急成長。福岡・壱岐中時代の3000mのベストは8分54秒09。全中にも出場した。 当時の福岡県大会では、同学年の杉彩文海(現・明大)のほか、1学年下に石田洸介(現・東洋大)や太田蒼生(現・青学大)がおり、彼らと上位を争うほどだった。 強豪校から佐々木にいくつか声がかかるが、福岡を離れ、佐賀県の鳥栖工高を選ぶ。「ガチガチの高校は遠慮しました。鳥栖工の練習方針や、監督の人柄で決めました」と振り返る。 高校の1学年上には神奈川大でも先輩となる山﨑諒介(現・戸上電機製作所)がおり、同じ福岡からは杉も入学した。インターハイ路線は高3時に3000m障害で全国へと駒を進めた。全国高校駅伝も3年連続で出場し、1年時に5区区間36位、2年時に2区区間14位、3年時に4区区間4位という成績を残している。 「1年時はすごく外したレースをしてしまいました。これではまずいと感じ、2年生では5区と反対側の2区でリベンジをしようと走りました。3年生の4区は最後だったので、1年間がんばった結果だと思います」箱根後にはマラソン挑戦も控える
先輩の山﨑がいたこともあり、佐々木は箱根を目指し、神奈川大へ進学する。スピードは決してあるとは言えないが、一定のペースを刻んで走る持ち味は1年生の頃から健在。初のハーフマラソンだった箱根予選会では1時間3分3秒の好記録でチーム内5番手につけた。 ルーキーイヤーの97回大会では10区を任された。「ラスト3kmで足をケイレンし、完全に出し切るレースはできなかった」というが、23.0kmを1時間9分58秒の区間2位で走破した。 2年時は不調に陥り、98回大会箱根本戦はメンバーから外れた。同期からは巻田理空、宇津野篤、小林政澄、大泉真尋、小林篤貴が出場。「テレビで彼らの走りを見て、『あー、がんばらないといけないな』と感じました」と自らの不調を悔やんだ。 3年生になると少しずつ調子は上向いたが、チームは箱根予選会で10位と34秒差の11位。次点で99回大会の本戦出場を逃す。主力の欠場が響き、集団走も崩れた。「集団走ができないと無駄な力を使ってしまいます。後半ゆとりが持てず、公園に入ってからの5kmが全体的に落ちてしまっていました」。 最終学年を迎え、予選会突破が至上命題となった神奈川大。佐々木は5月の関東インカレ2部ハーフマラソンで6位入賞。主将の小林篤も絶好調、他の4年生も充実した走力を蓄えるなか、佐々木は夏合宿で大後栄治監督から「集団走のリーダー」に指名される。ポイント練習では常に先頭を引っ張った。 大後監督は選手たちに「佐々木の後ろ姿を目に焼きつけよう」と指示。佐々木も「ついてきてくれる人たちが、本番でも同じ感覚で楽にリラックスして走ってもらえたらいいなという感じで練習から引っ張りました」。 昨年の予選会で苦い思いをしているからこそ、自分の役割の大きさを知っていた。 結果は無事7位通過。周囲に惑わされず一定ペースを刻んだ佐々木率いる集団は後半も乱れなかった。大後監督も「佐々木のおかげで後輩たちも楽に走れた」とリーダーをたたえた。 [caption id="attachment_124000" align="alignnone" width="800"]
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