2023.12.15
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの)
第38回(1962年/昭和37年)
中大の勢い止まらず!1区から独走で4連覇達成
第38回大会の往路は、10年ぶりに大雪に見舞われた雪中駅伝となった。
中大は1年生の猿渡武嗣を1区に起用すると、1時間7分52秒で区間賞を獲得してトップでタスキをつなぐ。2区はのちに64年東京五輪で5000m代表となる岩下察男。前年も同区間を担い区間4位だった岩下が、1時間19分40秒の区間賞で首位をキープした。
3区の山崎努、4区の南館正行と、後続の日大、法大を引き離す。山上りの5区を任されたのは中島輝雄。1年生ながら冷静な走りで雪の積もった箱根山中をひた走った。中大がトップを譲らず、6時間14分53秒で往路を制覇。2位の法大に3分45秒差をつけた。
法大は6時間18分38秒で往路2位。1931年(第12回大会)に往路優勝して以来の好成績となった。
前年3区で区間賞を獲得した中村健司が6区区間賞の快走。7区は明大が2位に浮上するも、区間2位で粘った千野武久(中大)との差は8分03秒にまで広がった。
8区の黒仁田幸雄も区間2位で後続との差を9分34秒差に広げ、アンカーで最後の箱根路となった横溝三郎は、1時間7分22秒で自身初の区間賞を獲得。中大は復路は5時間59分12秒で駆け抜け、2位の明大に12分08秒の大差をつけ、1区から首位独走の完全優勝で4連覇。総合では12時間14分05秒をマークした。
2位には復路を6時間04分50秒で走った明大、3位は9区で高倉久が区間賞を獲得した日体大が入った。往路2位の法大は復路12位で総合8位。早大は過去ワーストの12位となり、3年ぶりに出場した慶大は14位だった。
参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
第38回(1962年/昭和37年) 中大の勢い止まらず!1区から独走で4連覇達成
第38回大会の往路は、10年ぶりに大雪に見舞われた雪中駅伝となった。 中大は1年生の猿渡武嗣を1区に起用すると、1時間7分52秒で区間賞を獲得してトップでタスキをつなぐ。2区はのちに64年東京五輪で5000m代表となる岩下察男。前年も同区間を担い区間4位だった岩下が、1時間19分40秒の区間賞で首位をキープした。 3区の山崎努、4区の南館正行と、後続の日大、法大を引き離す。山上りの5区を任されたのは中島輝雄。1年生ながら冷静な走りで雪の積もった箱根山中をひた走った。中大がトップを譲らず、6時間14分53秒で往路を制覇。2位の法大に3分45秒差をつけた。 法大は6時間18分38秒で往路2位。1931年(第12回大会)に往路優勝して以来の好成績となった。 前年3区で区間賞を獲得した中村健司が6区区間賞の快走。7区は明大が2位に浮上するも、区間2位で粘った千野武久(中大)との差は8分03秒にまで広がった。 8区の黒仁田幸雄も区間2位で後続との差を9分34秒差に広げ、アンカーで最後の箱根路となった横溝三郎は、1時間7分22秒で自身初の区間賞を獲得。中大は復路は5時間59分12秒で駆け抜け、2位の明大に12分08秒の大差をつけ、1区から首位独走の完全優勝で4連覇。総合では12時間14分05秒をマークした。 2位には復路を6時間04分50秒で走った明大、3位は9区で高倉久が区間賞を獲得した日体大が入った。往路2位の法大は復路12位で総合8位。早大は過去ワーストの12位となり、3年ぶりに出場した慶大は14位だった。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)第38回箱根駅伝総合成績をチェック
●総合成績 1位 中大 12時間14分05秒 2位 明大 12時間26分13秒 3位 日体大 12時間33分57秒 4位 専大 12時間36分39秒 5位 日大 12時間36分40秒 6位 立教大 12時間39分40秒 7位 東農大 12時間41分42秒 8位 法大 12時間42分09秒 9位 東洋大 12時間44分11秒 10位 国士大 12時間51分11秒 11位 順大 12時間51分36秒 12位 早大 13時間03分25秒 13位 東教大 13時間05分50秒 14位 慶大 13時間10分45秒 15位 神奈川大 13時間14分07秒 ●区間賞 1区 猿渡武嗣(中大) 1時間07分52秒 2区 岩下察男(中大) 1時間19分40秒 3区 井出亮司(東洋大) 1時間05分49秒 4区 渡辺苗史(日体大) 1時間08分41秒 5区 川畑理修(明大) 1時間28分47秒 6区 中村健司(中大) 1時間13分20秒 7区 小森照夫(日大) 1時間07分02秒 8区 星野勤(専大) 1時間06分10秒 9区 高倉久(日体大) 1時間21分52秒 10区 横溝三郎(中大) 1時間07分22秒
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.03.28
-
2025.03.28
-
2025.03.28
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.28
【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ
今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]
2025.03.28
【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山﨑りりや Yamasaki Ririya 鳴門渦潮高3徳島 高校アスリートをフォーカスするコーナー。年度末を迎えますが、振り返ってみれば、2024年度は高校生による日本記録樹立を […]
2025.03.28
3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定
大阪・ヤンマースタジアム長居を主会場に行われた2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月28日、3泊4日の全日程を終えた。全国から集まった選手たちは交流を深め、試合での再会を誓った […]
2025.03.28
資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」
旭化成は3月28日、所属選手である競歩の池田向希が受けたアンチ・ドーピング規則違反による4年間の資格停止処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服申し立てを行ったと発表した。 男子20km競歩で東京五輪銀メダリスト […]
2025.03.28
【男子円盤投】福宮佳潤(東京高1) 50m73=高1歴代2位&4人目の50mオーバー
3月28日、東京都多摩市の国士大多摩陸上競技場で第7回国士大競技会が行われ、高校用規格の男子円盤投(1.75kg)において福宮佳潤(東京高1)が50m73をマークした。この記録は高校1年生の歴代ランキングで2位。高1で史 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報