日本陸連が将来有望なアスリートが国際人となるべく継続して育成サポートをしていく日本陸連ダイヤモンドアスリートの第10期認定式および修了式が行われた。
第10期(23-24年)ダイヤモンドアスリートには、9期から継続して栁田大輝(東洋大)、佐藤圭汰(駒大)、西徹朗(早大)、北田琉偉(日体大)、澤田結弥(浜松市立高・静岡)に加え、新規認定に3000m障害高校記録保持者の永原颯磨(佐久長聖高・長野)と、合計6人が選出された。
女子1500mで昨年のU20世界選手権6位(高校歴代2位の4分12秒87)となった澤田。1年前に9期(22-23年)で新規ダイヤモンドアスリートとして認定され10期も継続となった。今年はケガや貧血などもあり「思うような結果が出せなかった」と悔しさをのぞかせる。それでも、日本選手権でシニアに交じって10位と健闘するなど、能力の高さを垣間見せた。
来年9月から米国の名門・ルイジアナ州立大への進学を志望している澤田。U20世界選手権の活躍から米国の複数の大学からスカウトを受けたという。以前は「大学で陸上をやるかどうか」という考えだったが、U20世界選手権で活躍し、ダイヤモンドアスリートに選ばれてから意識が変化。
実際に3月に渡米してルイジアナ州立大を見学し、「施設の規模もすごくて衝撃を受けました。大学の雰囲気やコーチとも話をして、日本では経験できないようなことがたくさんできそう」と覚悟を決めた。
それでも、シーズン中は思うようなパフォーマンスができず、「自分に(海外進学は)重すぎるのではないか」と不安になった時期もあったという。その背中を教えてくれたのが、ダイヤモンドアスリートの先輩でも北口榛花(JAL)の存在だった。
1年前の認定式にはプレゼンターとリーダーシッププログラムのゲストとして参加した北口。そこでは「見るだけと実際に行くのとは違う。早いうちから海外に出てみてほしい」アドバイスを送った。それに感銘を受けていた澤田。不安だった夏には、その北口はブダペスト世界選手権で女子やり投史上初の金メダルに輝いた。
「北口さんも自分でチェコ人のコーチに連絡を取って、挑戦して金メダルを取ってかっこいいなって思いました。自分もそういうところを目指して頑張りたい」
卒業後はいつ頃渡米するかどうか、これからスケジュールを立てていく予定。まずは12月24日に全国高校駅伝が控えている。
「将来のことはまだハッキリと決められていませんが、レベルの高いアメリカに行くと決めたからにはそこで必死にしのぎを削り合って、オリンピックや世界選手権で活躍できる選手を目指していきます」
自らの行動力と周囲のサポートで磨きをかけた先輩たちのように、澤田もまた研鑽を積んで輝きを増していくつもりだ。
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Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)