HOME 駅伝

2023.10.28

悲願のV狙う大東大・外園隆監督「1年生はみんな度胸がある」 立命大・杉村憲一監督「流れに乗る展開になれば」/全日本大学女子駅伝
悲願のV狙う大東大・外園隆監督「1年生はみんな度胸がある」 立命大・杉村憲一監督「流れに乗る展開になれば」/全日本大学女子駅伝

全日本大学女子駅伝で大東大のアンカーを託された野田真理耶

◇第41回全日本大学女子駅伝(10月29日/宮城・仙台、6区間38.0km)

10月29日に開催される第41回全日本大学女子駅伝の開会式と前日会見が、28日に行われた。

会見に参加したのは、前回1~8位を占めた名城大の米田勝朗監督、立命大の杉村憲一監督、大阪学大の弘潤一監督、大東大の外園隆監督、拓大の五十嵐利治監督、日体大の佐藤洋平監督、城西大の赤羽周平監督、関大の武田夏実監督の8名。それぞれ大会に懸ける意気込みや目標などを述べた。

前回3年ぶりのトップ3となる2位に入った立命大の杉村監督は、「今回の目標は優勝です」と力強く言い切った。「1区に起用したエースでキャプテンの村松灯(3年)が前に出て流れに乗る展開になればいいですし、後半区間にも自信のある選手をそろえているので、後半の勝負に持ち込めれば」と語り、8年ぶり11回目の頂点を見据えている。

15年連続30回目と節目の出場を迎えた大阪学大は、「挑戦」をスローガンに、「“打倒・エンジ(名城大のチームカラー)”で1年間がんばってきた」と弘監督。「5区の永長里緒(3年)までは経験があるので、そこまでにどれだけ貯金を作れるか。そして、全国大会初出場の山中ほの香(4年)がどれだけ粘れるかがカギ」と話し、過去最高順位となる2位以上を目指す。

今季はトラックシーズンで存在感を示し、9月の関東大学女子駅伝を7年ぶりに制した大東大。5区のサラ・ワンジルや6区の野田真理那など、6区間で5人の1年生を起用する大胆なオーダーで決戦に挑む。外園監督は、「1年生はみんな度胸があって、大東文化大学で優勝したいと入学してきてくれた。可能な限り、真っ向勝負で臨みたい」と強気な姿勢だ。悲願の初優勝を果たし、大学創立100周年に花を添えられるか。

広告の下にコンテンツが続きます

前回5位の拓大・五十嵐監督は、「今大会は順位にこだわらず、自分たちが今出せる力をしっかり発揮することを目標として戦います」と語った。2年前に5区で28分00秒という驚異的な区間新記録を打ち立て、前回も区間賞に輝いたエースの不破聖衣来(3年)がコンディションが整わずにエントリー漏れ。それでも「今、チームで1番調子が良い実力者」という2区の岩崎麻知子(1年)や3年連続4区を担う門脇奈穂(3年)らが、「聖衣来に頼らずにシード権を取ろう」とチームが一丸になっている。

昨年は優勝候補に挙げられながら、調整がうまく行かず、ベストなオーダーを組めなかった日体大。「その反省を生かし、9月から慎重に調整してきた」と話す佐藤監督は、「組みたいと思っていたオーダーを組むことができた」と自信を覗かせる。「流れを作るという意味で重要視している」という1区の保坂晴子(4年)や、5000mで15分31秒39を持ち、8月のワールドユニバーシティゲームズ銅メダル、日本インカレ優勝などの実績がある5区・山﨑りさ(3年)を軸に、3年ぶりとなる3位を目標に掲げた。

至近3大会でいずれも7位の城西大は、5位がターゲット。2年生主将の金子陽向を中心に、今年度は部員数が13人と少ないが、就任6年目の赤羽監督は「これまでで一番良い雰囲気で明日の大会を迎えられる。ライバル大学は強力ですが、目標を達成して笑顔で締めくくりたい」と選手たちに大きな期待を寄せる。

前回8位の関大は、選手たちが各自で設定した3段階の目標タイムをもとに、「普通目標3位、チャレンジ目標2位、絶対に死守したい目標は4位ということで1年間やってきた」と武田監督は話す。カギを握る区間として、1区、3区、5区を挙げるが、故障で離脱していたエースの磯野美空(4年)が復帰したのは大きい。

これらの中から、女王・名城大の7連覇を阻止するチームが現れるか。
レースは12時10分、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)発着の6区間38.0kmで、26チームが出場して争われる。

日本テレビ系列で12時00分から生中継され、スタート直前からTVerにて無料ライブ配信も行われる。

◇第41回全日本大学女子駅伝(10月29日/宮城・仙台、6区間38.0km) 10月29日に開催される第41回全日本大学女子駅伝の開会式と前日会見が、28日に行われた。 会見に参加したのは、前回1~8位を占めた名城大の米田勝朗監督、立命大の杉村憲一監督、大阪学大の弘潤一監督、大東大の外園隆監督、拓大の五十嵐利治監督、日体大の佐藤洋平監督、城西大の赤羽周平監督、関大の武田夏実監督の8名。それぞれ大会に懸ける意気込みや目標などを述べた。 前回3年ぶりのトップ3となる2位に入った立命大の杉村監督は、「今回の目標は優勝です」と力強く言い切った。「1区に起用したエースでキャプテンの村松灯(3年)が前に出て流れに乗る展開になればいいですし、後半区間にも自信のある選手をそろえているので、後半の勝負に持ち込めれば」と語り、8年ぶり11回目の頂点を見据えている。 15年連続30回目と節目の出場を迎えた大阪学大は、「挑戦」をスローガンに、「“打倒・エンジ(名城大のチームカラー)”で1年間がんばってきた」と弘監督。「5区の永長里緒(3年)までは経験があるので、そこまでにどれだけ貯金を作れるか。そして、全国大会初出場の山中ほの香(4年)がどれだけ粘れるかがカギ」と話し、過去最高順位となる2位以上を目指す。 今季はトラックシーズンで存在感を示し、9月の関東大学女子駅伝を7年ぶりに制した大東大。5区のサラ・ワンジルや6区の野田真理那など、6区間で5人の1年生を起用する大胆なオーダーで決戦に挑む。外園監督は、「1年生はみんな度胸があって、大東文化大学で優勝したいと入学してきてくれた。可能な限り、真っ向勝負で臨みたい」と強気な姿勢だ。悲願の初優勝を果たし、大学創立100周年に花を添えられるか。 前回5位の拓大・五十嵐監督は、「今大会は順位にこだわらず、自分たちが今出せる力をしっかり発揮することを目標として戦います」と語った。2年前に5区で28分00秒という驚異的な区間新記録を打ち立て、前回も区間賞に輝いたエースの不破聖衣来(3年)がコンディションが整わずにエントリー漏れ。それでも「今、チームで1番調子が良い実力者」という2区の岩崎麻知子(1年)や3年連続4区を担う門脇奈穂(3年)らが、「聖衣来に頼らずにシード権を取ろう」とチームが一丸になっている。 昨年は優勝候補に挙げられながら、調整がうまく行かず、ベストなオーダーを組めなかった日体大。「その反省を生かし、9月から慎重に調整してきた」と話す佐藤監督は、「組みたいと思っていたオーダーを組むことができた」と自信を覗かせる。「流れを作るという意味で重要視している」という1区の保坂晴子(4年)や、5000mで15分31秒39を持ち、8月のワールドユニバーシティゲームズ銅メダル、日本インカレ優勝などの実績がある5区・山﨑りさ(3年)を軸に、3年ぶりとなる3位を目標に掲げた。 至近3大会でいずれも7位の城西大は、5位がターゲット。2年生主将の金子陽向を中心に、今年度は部員数が13人と少ないが、就任6年目の赤羽監督は「これまでで一番良い雰囲気で明日の大会を迎えられる。ライバル大学は強力ですが、目標を達成して笑顔で締めくくりたい」と選手たちに大きな期待を寄せる。 前回8位の関大は、選手たちが各自で設定した3段階の目標タイムをもとに、「普通目標3位、チャレンジ目標2位、絶対に死守したい目標は4位ということで1年間やってきた」と武田監督は話す。カギを握る区間として、1区、3区、5区を挙げるが、故障で離脱していたエースの磯野美空(4年)が復帰したのは大きい。 これらの中から、女王・名城大の7連覇を阻止するチームが現れるか。 レースは12時10分、宮城県仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)発着の6区間38.0kmで、26チームが出場して争われる。 日本テレビ系列で12時00分から生中継され、スタート直前からTVerにて無料ライブ配信も行われる。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.26

日本陸連が暑熱環境下の大会について対応検討 今年は日本選手権、インターハイなど「WBGT31度」目安に「踏み込んだ対策を」

日本陸連は3月26日に行われた理事会で、暑熱環境下における大会運営に対しての考えを示した。 日本陸連の田﨑博道専務理事は、最近の気候変動の大きさに触れたうえで、特に夏の競技会について「暑熱環境下で競技をすることの危険性は […]

NEWS 東京世界陸上へ吉田祐也、佐藤早也伽ら「日本のマラソン界で一番元気のある選手」選考レースの結果重視で選出

2025.03.26

東京世界陸上へ吉田祐也、佐藤早也伽ら「日本のマラソン界で一番元気のある選手」選考レースの結果重視で選出

日本陸連は3月26日に理事会が開催され、東京世界選手権マラソン代表5名を発表した。 男子は選考レースの成績から吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太(三菱重工)が選出。女子は安藤友香(しまむら)、小林香菜(大 […]

NEWS 日本選手権の大会要項と競技実施日が発表! 男子100mは初日に予選、準決勝 2日目に決勝 女子やり投は1日目に実施

2025.03.26

日本選手権の大会要項と競技実施日が発表! 男子100mは初日に予選、準決勝 2日目に決勝 女子やり投は1日目に実施

日本陸連は3月26日、第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)の大会要項ならびに競技実施日を発表した。 今年の日本選手権は9月に行われる東京世界選手権の選考会を兼ねて実施される。昨年まではU20日本選手権 […]

NEWS 東京世界陸上マラソン代表が発表!男子は吉田祐也、近藤亮太、女子は安藤友香、佐藤早也伽、小林香菜の5名 小山直城は資格取得後に

2025.03.26

東京世界陸上マラソン代表が発表!男子は吉田祐也、近藤亮太、女子は安藤友香、佐藤早也伽、小林香菜の5名 小山直城は資格取得後に

日本陸連は3月26日に理事会を開催し、東京世界選手権マラソン代表を発表した。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)、近藤亮太(三菱重工)の2名。女子は安藤友香(しまむら)、佐藤早也伽(積水化学)、小林香菜(大塚 […]

NEWS 日本選手権まであと100日 キービジュアル第1弾公開! 9月の東京世界陸上代表選考会

2025.03.26

日本選手権まであと100日 キービジュアル第1弾公開! 9月の東京世界陸上代表選考会

日本陸連は3月26日、第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場)まであと100日を迎えて、キービジュアルの第1弾を公開した。 日本選手権の国立競技場の開催は、2005年以来20年ぶりで、今秋の東京世界選手権 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top