2023.10.09
◇第35回出雲駅伝(10月9日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ)
大会新Vを飾った駒大のフィニッシュから1分43秒後、2番目に出雲ドームに姿を現したのは創価大のアンカー・吉田凌(3年)だった。笑顔でテープを切った吉田の元に仲間たちが駆けつけ、チームの過去最高の準優勝を全員で喜んだ。
初出場となった2021年から7位、6位とステップアップし、3度目の出場で一気に飛躍する2位。榎木和貴監督は「1区から良い流れでつなぎ、1人ひとりが力を発揮してくれました。昨年度の強い卒業生が抜けて不安視されましたが、選手たちがみんなで乗り越えてくれた結果です」と選手たちを讃えた。
1区の石丸惇那(2年)は先頭と35秒差の5位とまずまずのスタートを切ると、2区の小池莉希(1年)もルーキーらしく攻めの走りで区間5位。9月下旬に5000mで13分34秒91と好走した勢いを駅伝でも発揮し、5位をキープした。
指揮官が「ポイント区間」に挙げた3区は駅伝デビュー戦となったリーキー・カミナ(3年)。区間2位の好走で2位に浮上し、後続に勢いをもたらした。
続く4区と5区は「勝負の区間」と位置づけており、任された山森龍暁(4年)と吉田響(3年)が快走を演じる。
4年生ただ一人のエントリーとなった山森は「3区までの選手ががんばってくれたので、自分もしっかり走ろうと思っていました」との強い思いを持って単独2位を疾走。青学大の山内健登(4年)と同タイムながら区間賞に輝き、首位・駒大との差を57秒から45秒まで縮めた。
5区の吉田響も駒大との差を39秒まで詰める力走。「持ち味でもある我慢強さを生かすためにも5区を志願しました」との強い覚悟を走りで表し、山森に続く2区間連続区間トップに輝いた。
アンカーの吉田凌も区間5位でまとめ、終わってみれば全員が区間5位以内という抜群の安定感を見せた。
「4区と5区が勝負と捉えていましたが、山森が攻めの走りをしてくれて、それが5区の吉田響、6区の吉田凌にもつながったと思います」と指揮官は最上級生として好走した山森を評価。
5区の吉田響は今年2月まで東海大に在籍し、1年時の箱根駅伝では5区で区間2位と好走している選手。「一時は引退も考えていたと」という時期に創価大から声がかかり、今年4月に創価大に転入してきた経歴がある。
新天地にも順応し、榎木監督と密にコミュニケーションを図りながら、「順調に練習が積めています」と言う。東海大在籍中だった昨年10月の箱根駅伝予選会以来の公式戦だったが、区間賞という最高の結果で恩返しを果たした。
2021年の箱根駅伝で往路優勝&総合準優勝という成績を収め、一躍強豪校の仲間入りを果たした創価大。出雲路でも過去最高順位を残し、「この勢いを全日本大学駅伝、箱根駅伝にもつなげてほしい」と、榎木監督は選手たちにさらなる飛躍を促した。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.04.28
-
2025.04.28
-
2025.04.28
-
2025.04.28
-
2025.04.26
-
2025.04.28
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.28
ユニバ代表推薦競技者発表! 男子100m栁田大輝、800m落合晃、5000m鈴木琉胤、女子100m山形愛羽ら47人
日本学連は4月28日、今年7月16日から27日にかけてドイツ・ライン-ルール地方で行われるワールドユニバーシティゲームズ代表推薦競技者47人を発表した。今後は日本オリンピック委員会(JOC)の認定手続きをもって、正式に決 […]
2025.04.28
プロスプリンター・末續慎吾がスポーツバックスとマネジメント契約締結 MLBシカゴ・カブスの鈴木誠也らサポート
株式会社スポーツバックスは4月28日、2008年北京五輪男子4×100mリレー銀メダルの末續慎吾(EAGLERUN)とマネジメント契約を締結したことを発表した。 同社は「スポーツでワクワクを作る」を掲げ、米国メジャーリー […]
2025.04.28
【世界陸上プレイバック】―97年アテネ―棒高跳の「鳥人」ブブカが不滅の6連覇!女子マラソンで鈴木博美が金
今年9月、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。 これ […]
2025.04.28
九電工が10月から「クラフティア」に社名変更 パリ五輪マラソン入賞・赤﨑暁や走高跳・真野友博が所属
4月28日、九電工は今年10月から社名を「クラフティア」に変更することを発表した。 同社は電気や空調の設備工事を手がける電気設備大手。1944年に「九州電気工事」として創業し、1989年に現在の社名へと変更した。 新しい […]
2025.04.28
山本有真、樺沢和佳奈、飯澤千翔、青木益未らも欠場/織田記念
◇織田記念(4月29日/広島・ホットスタッフフィールド広島) 日本グランプリシリーズの織田記念の主催者が、4月28日時点での欠場者リストを発表した。 先に判明していた男子100mの山縣亮太(セイコー)、坂井隆一郎(大阪ガ […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)