◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)1日目
ブダペスト世界陸上1日目のアフタヌーンセッションが行われ、男子100m予選6組に出場したサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)は、10秒07(-0.4)で堂々の1着通過。「結構気持ち良く走れました」と笑顔で語った。
前回は日本人で初めてファイナルの舞台に立ち、7位入賞の快挙を成し遂げたサニブラウン。今季は冬季練習は充実の内容をこなしてきたものの、6月の日本選手権は決勝で左脚にケイレンを起こした影響もあって8位にとどまるなど、今一つ調子が上がり切らなかった。
その後、ダイヤモンドリーグなど欧州を転戦。今大会前の最終戦だったスイス・ルチェルンでの世界陸連コンチネンタルツアー・シルバー大会(7月20日)でシーズンベストとなる10秒09(+0.3)をマークし、ぎりぎりでワールドランキングでの出場権獲得を果たし、5大会連続の世界選手権に臨んでいた。
そんな流れにも関わらず、今季一番のビッグゲームにしっかりと照準を合わせてきた。「今日はいい感じに刺激を入れて明日に備える」イメージでスタートを切り、中盤から力強く抜け出す。ここで「いい形で立ち上がった。あとはこのままでいいい」と、余裕を残してフィニッシュ。前回と同様に1着で準決勝進出を決め、充実の笑顔を見せる。
だが、「明日が本番」とサニブラウン。前回、決勝には進んだが、世界のトップが本気を出す唯一の舞台で、自分自身はそこまでに力を使い果たしていた。
「前回は決勝で悔しい思いをしました。今回は、決勝でやるぞという気持ちでメダルを取れるように」。日本のエースが、その本領を発揮する場がやってきた。
準決勝は8日20日の日本時間23時35分、決勝は同日深夜2時10分に行われる。
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