陸上競技の世界ナンバーワンを決める世界陸上競技選手権(以下、世界選手権)が8月19日から8月27日まで、ハンガリー・ブダペストの国立競技場で行われている。
日本とハンガリーとの時差は7時間。現地の午前セッションは日本時間の昼過ぎから20時頃まで、午後セッションは深夜から未明にかけて実施される。
Day2(日本時間20日~21日)の注目は、準決勝(日本時間23時35分)と決勝(21日2時10分)が行われる男子100mだ。準決勝1組6レーンには前回、この種目で世界選手権日本人初のファイナリスト(7位)となったサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が入った。同組にはファーディナンド・オマンヤラ(ケニア)やノア・ライルズ(米国)がいる。ほかにも今季9秒台が2人おり、2大会連続の決勝を狙うサニブラウンは、その4人の中に割って入れるか。
予選でシーズンベストの10秒07(-0.4)をマークして組1着通過したが、準決勝では自己記録9秒97や、日本記録9秒95あたりのパフォーマンスが必要となるかもしれない。決勝への進出条件は各組2着までと、記録で上位2番に入ることだ。
予選を組3着で通過した栁田大輝(東洋大)は2組2レーンに登場。クリスチャン・コールマン(米国)、アカニ・シンビネ(南アフリカ)に挑む。
順当に通過すれば、決勝は前回チャンピオンのフレッド・カーリーやライルズら米国勢の争いか。予選で9秒86の自己タイを出したオブリク・セヴィル(ジャマイカ)がどんなパフォーマンスを見せるか。
日本選手が出場する決勝種目は、女子20km競歩(14時15分)と、男子10000m(1時25分)だ。
女子20kmには藤井菜々子(エディオン)に、柳井綾音(立命大)と梅野倖子(順大)の学生コンビが出場。特に前々回の19年ドーハ7位、前回の22年オレゴン6位の藤井には3大会連続に期待がかかる。前日の男子が3大会ぶりの入賞なしと不振だっただけに、競歩チームの流れを変えたいところ。初出場の学生2人は勢いを見せてほしい。金メダル争いは前回覇者のガルシア・レオン(ペルー)やマリア・ペレス(スペイン)、中国勢が中心となりそうだ。
男子10000mには前回に続く代表となった田澤廉(トヨタ自動車)が登場する。今春に駒大を卒業して実業団1年目。20位だったオレゴンよりも順位を上げられるか。レースは世界記録保持者で前回金メダルのジョシュア・チェプテゲイ(ウガンダ)が軸になる。
男子110mハードル予選(20時05分)には泉谷駿介(住友電工)、高山峻野(ゼンリン)、横地大雅(Team SSP)が挑む。6月末のダイヤモンドリーグ優勝など、キャリアを重ねた泉谷は2組、高山は5組、横地は3組に入った。ファイナル進出を目指して、順当に準決勝に進みたいところだ。
前日の予選をシーズンベストの4分04秒36で2大会連続の通過を果たした女子1500mの田中希実(New Balance)が準決勝(0時5分)1組に臨む。世界記録保持者のフェイス・キピエゴン(ケニア)やシファン・ハッサン(オランダ)が2組に入り、超強力な選手はいない。それでも、東京五輪以来の決勝進出(6着)を目指して死力を尽くすレースとなるだろう。
男子走高跳予選(17時35分)には前回8位入賞を果たした真野友博(九電工)、赤松諒一(アワーズ)、長谷川直人(新潟アルビレックスRC)の3人が出場。2m30の予選通過記録を目指すことになる。
このほか、男子400m予選(17時25分)には1組に佐藤拳太郎(富士通)、4組に佐藤風雅(ミズノ)、5組に中島佑気ジョセフ(東洋大)がそれぞれ登場する。45秒0台~1台の記録を持つ3人。通過するのはもちろん、髙野進以来の日本人44秒台はなるか。
男子400mハードル予選(18時25分)には法大現役・OBが出場。児玉悠作(ノジマ)、黒川和樹(法大)、岸本鷹幸(富士通)がセミファイナルを目指す。女子100m予選(19時10分)に君嶋愛梨沙(土木管理総合)、女子円盤投予選B組(17時30分)には初出場の齋藤真希(東海大院)がそれぞれ世界に挑む。
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