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2023.08.18

世界陸連会長にセバスチャン・コー氏が再選「男女平等推進など、まだやるべき事はある」
世界陸連会長にセバスチャン・コー氏が再選「男女平等推進など、まだやるべき事はある」

世界陸連会長のセバスチャン・コー氏

世界陸連(WA)は17日、WA会長選挙でただ一人立候補したセバスチャン・コー氏(英国)が信任投票で192票を集めて再任されたと発表した。15年から会長を務めるコー氏は3期目で、規定により今回が最後の任期となる。

コー氏は現役時代に中距離で活躍。五輪では80年モスクワ、84年ロサンゼルスで1500m金メダル、800m銀メダルに輝いていた。世界記録更新は12回を数え、伝説的な英雄として知られる。

現役引退後は英国議会の議員を務めたほか、12年ロンドン五輪の組織委員会会長として大会を成功に導いた。世界陸連では07年から副会長を務め、15年の会長選では元棒高跳選手のS.ブブカ氏(ウクライナ)を退けて第6代会長となった。

世界陸連の会長としては前任のL.ディアク氏(セネガル、21年死去)が五輪にまつわる汚職に関わっていたことから、組織の改善を断行。ドーピング問題にも積極的に取り組み、不正行為などを監査する独立不正監査機関(AIU)の設立など、クリーンな競技を目指してさまざまな改革を行ってきた。

また、トランスジェンダー選手の女子競技参加には一貫して反対の姿勢を見せ、「女性アスリートのための公平性を維持しなければならない」と発言している。

コー氏は再選が決まったことを受け、「まだやるべき事はあり、組織内はまだ男性が多く、男女平等を推進していく必要がある。私たちのスポーツの強みはその多様性にあり、それはあらゆるレベルでのガバナンスに反映されるべきです」とコメントした。

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一方で、コー氏は今年1月にIOCの次期会長選(25年改選)に出馬することを示唆しており、任期途中で辞任する可能性があるのではないかという憶測もある。

世界陸連(WA)は17日、WA会長選挙でただ一人立候補したセバスチャン・コー氏(英国)が信任投票で192票を集めて再任されたと発表した。15年から会長を務めるコー氏は3期目で、規定により今回が最後の任期となる。 コー氏は現役時代に中距離で活躍。五輪では80年モスクワ、84年ロサンゼルスで1500m金メダル、800m銀メダルに輝いていた。世界記録更新は12回を数え、伝説的な英雄として知られる。 現役引退後は英国議会の議員を務めたほか、12年ロンドン五輪の組織委員会会長として大会を成功に導いた。世界陸連では07年から副会長を務め、15年の会長選では元棒高跳選手のS.ブブカ氏(ウクライナ)を退けて第6代会長となった。 世界陸連の会長としては前任のL.ディアク氏(セネガル、21年死去)が五輪にまつわる汚職に関わっていたことから、組織の改善を断行。ドーピング問題にも積極的に取り組み、不正行為などを監査する独立不正監査機関(AIU)の設立など、クリーンな競技を目指してさまざまな改革を行ってきた。 また、トランスジェンダー選手の女子競技参加には一貫して反対の姿勢を見せ、「女性アスリートのための公平性を維持しなければならない」と発言している。 コー氏は再選が決まったことを受け、「まだやるべき事はあり、組織内はまだ男性が多く、男女平等を推進していく必要がある。私たちのスポーツの強みはその多様性にあり、それはあらゆるレベルでのガバナンスに反映されるべきです」とコメントした。 一方で、コー氏は今年1月にIOCの次期会長選(25年改選)に出馬することを示唆しており、任期途中で辞任する可能性があるのではないかという憶測もある。

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