2023.08.01
国際大学スポーツ連盟(FISU)が主催するワールドユニバーシティゲームズの陸上競技が、中国・成都において8月1日から6日の日程で行われる。
2年に一度開かれるこの大会。日本では現役学生を対象に選考される。本来であれば2021年に開催予定だったものの、コロナ禍で2度の延期があり23年にようやく開催にこぎ着けた。陸上競技は男子24名、女子17名の若き日本代表が出場する。
男子100mには井上直紀(早大)と中村彰太(東洋大)が出場。井上は代表選考会だった日本学生個人選手権で10秒19をマークして優勝。関東インカレ決勝では栁田大輝(東洋大)に次ぐ2位となり、追い風参考ながら10秒10(+3.1)を出している。中村は学生個人を自己新となる10秒23で2位。関東インカレは準決勝で自己タイの10秒23、決勝は10秒13で3位に入った。2人が中心となる4×100mリレーは15、17、19年大会と3連覇中で、4連覇なるか。
昨年度、学生駅伝3冠を果たした駒大からは、安原太陽(5000m、ハーフマラソン)と篠原倖太朗(ハーフマラソン)が代表入り。ハーフマラソンでは、11年の撹上宏光(※団体金)、13年の中村匠吾(銅)、15年の工藤有生(※団体金)、17年の片西景(金)と工藤(銀)、19年の中村大聖(銀)と、団体を含め5大会連続でメダルを獲得している。伝統を継承していくだろう。
男子110mハードルには豊田兼(慶大)が出場。昨年は13秒44まで記録を短縮し、今季もケガや体調不良などに苦しみながらしっかり代表入り。前回は泉谷駿介(順大)が銅メダルを獲得しており、日本勢2大会連続メダルを狙う。
注目なのが男子やり投の巖優作(筑波大)。今季80mスロワーの仲間入りを果たした大器で、1967年銅メダルの山本久男(順大)以来のメダル獲得に期待が懸かる。
女子の全体旗手を務めるのは400mハードルの山本亜美(立命大)。6月の日本選手権を3連覇すると、7月のアジア選手権では銅メダルを獲得するなど、すでにシニア一線級の活躍を見せている。日本勢初メダルなるか。
女子三段跳には学生記録保持者の船田茜理(武庫川女大院)が出場。日本人3人目の14mジャンプを目指す。棟久由貴、鈴木優花と2大会連続金メダルの女子ハーフマラソンには北川星瑠(大阪芸大)、永長里緒(大阪学大)、原田紗希(名城大)が出場する。
女子投てきにはアジア選手権代表が出場。ハンマー投には銅メダル獲得の学生記録保持者・村上来花(九州共立大)が挑む。昨年はU20世界選手権でも銅メダルと国際舞台に強さを見せている。円盤投には齋藤真希(東海大院)が2大会連続の代表入り。前回予選敗退のリベンジを目指す。
前回は金メダル8、銀メダル6、銅メダル5の合計19個と、過去最多の獲得数だった。パリ五輪を見据える若きホープたちが中国・成都でどんなパフォーマンスを見せるか。
ワールドユニバーシティゲームズ日本代表一覧
●男子(24名) 100m 井上直紀(早大) 中村彰太(東洋大) 200m 西裕大(早大) 稲毛碧(早大) 400m 地主直央(法大) 今泉堅貴(筑波大) 1500m 高村比呂飛(日体大) 5000m 安原太陽(駒大) 石原翔太郎(東海大) 10000m 山本唯翔(城西大) ハーフマラソン 篠原倖太郎(駒大) 吉田礼志(中央学大) 松永伶(法大) 110mH 豊田兼(慶大) 宮﨑匠(中大) 3000m障害 菖蒲敦司(早大) 20km競歩 萬壽春輝(順大) 吉川絢斗(東学大) 立岩和大(順大院) 棒高跳 柄澤智哉(日体大) 古澤一生(筑波大) 走幅跳 鳥海勇斗(日大) やり投 巖優作(筑波大) 鈴木凜(九州共立大) ●女子(17名) 100m 石川優(青学大) 短距離 三浦由奈(筑波大) 三浦愛華(園田学園女大) 井戸アビゲイル風果(甲南大) 1500m 樫原沙紀(筑波大) 5000m、10000m 山﨑りさ(日体大) 村松灯(立命大) ハーフマラソン 北川星瑠(大阪芸大) 永長里緒(大阪学大) 原田紗希(名城大) 100mH 伊藤彩香(福岡大) 400mH 山本亜美(立命大) 20km競歩 柳井綾音(立命大) 三段跳 船田茜理(武庫川女大院) 円盤投 齋藤真希(東海大院) ハンマー投 村上来花(九州共立大) 七種競技 田中友梨(至学館大)
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