HOME 高校

2023.06.18

棒高跳は日体大柏が男女V!村社亮太が5m21、吉澤珠理が3m91/IH南関東
棒高跳は日体大柏が男女V!村社亮太が5m21、吉澤珠理が3m91/IH南関東

23年インターハイ南関東大会の棒高跳で男女優勝を果たした日体大柏(千葉)の村社亮太(右)と吉澤珠理

◇インターハイ南関東地区大会(6月16日~19日/山梨・小瀬スポーツ公園競技場)2日目

夏の北海道インターハイを懸けた南関東地区大会の2日目が行われ、有力選手がひしめく男子棒高跳は村社亮太(日体大柏3千葉)が5m21に成功した。

今季ランキング上位がひしめく千葉勢。県大会は村社と宮嵜裕大(日体大柏3)が5m00で並び、試技差で村社が優勝。U20大会で村社と宮嵜がまたも5m00を跳び、4、5位を占めたが、県大会3位の鈴木拓実(成田3)が5m10で高校生最上位の3位となった。こうした激しいつばぜり合いの中から、村社が大きく抜け出したかたちだ。

「5m30以上を跳びにここに来ました。有言実行の優勝ができたのはうれしいですけど、5m21で終わったのは悔しいんで……」と村社。U20大会で5m10を跳んだライバルの鈴木が、さらに自己記録を伸ばしてくると想定。それを上回る5m30が勝利の条件になると考えていたのだ。

村社は4m90の1回目で身体が「流れる」かたちになり失敗。2回目の際、ポールの反発力を上昇方向へ得られるように「スイング」を意識し、綺麗に成功した。そこで快進撃の流れをつかんだと言う。

5m00の成功が村社1人になり、案外早く最大目標の「優勝」をゲット。しかしそこで気持ちを緩めなかった。「前日の北関東で原口(顕次朗、前橋育英3群馬)が5m07を跳び、負けたくない気持ちが強かったです」と村社。

広告の下にコンテンツが続きます

今季高校トップを狙った5m11。2回目にはバーに胸がかすっただけの惜しい跳躍が出て、成功までに試技を3回使ったとはいえ余裕があった。5m21の成功も、村社には通過点の意識だった。

5m31は使用するポールの硬度を上げて挑戦。疲れが出てきてポールを曲げ切れなかったが、課題を明確につかんでいる。

インターハイの目標は「(宮嵜との)ワン・ツーです。それから『日体大柏』の部旗を上げること。校名が変わって(2016年以前は柏日体)から、まだインターハイ優勝者が出ていないんです」。

続けて行われた女子棒高跳で、吉澤珠理(日体大柏3千葉)が3m91の大会新で優勝。「アベック優勝」を有言実行した2人が笑顔で健闘をたたえ合った。

全国インターハイは8月2日から6日に北海道・厚別公園競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。

文/奥村崇
写真/船越陽一郎

◇インターハイ南関東地区大会(6月16日~19日/山梨・小瀬スポーツ公園競技場)2日目 夏の北海道インターハイを懸けた南関東地区大会の2日目が行われ、有力選手がひしめく男子棒高跳は村社亮太(日体大柏3千葉)が5m21に成功した。 今季ランキング上位がひしめく千葉勢。県大会は村社と宮嵜裕大(日体大柏3)が5m00で並び、試技差で村社が優勝。U20大会で村社と宮嵜がまたも5m00を跳び、4、5位を占めたが、県大会3位の鈴木拓実(成田3)が5m10で高校生最上位の3位となった。こうした激しいつばぜり合いの中から、村社が大きく抜け出したかたちだ。 「5m30以上を跳びにここに来ました。有言実行の優勝ができたのはうれしいですけど、5m21で終わったのは悔しいんで……」と村社。U20大会で5m10を跳んだライバルの鈴木が、さらに自己記録を伸ばしてくると想定。それを上回る5m30が勝利の条件になると考えていたのだ。 村社は4m90の1回目で身体が「流れる」かたちになり失敗。2回目の際、ポールの反発力を上昇方向へ得られるように「スイング」を意識し、綺麗に成功した。そこで快進撃の流れをつかんだと言う。 5m00の成功が村社1人になり、案外早く最大目標の「優勝」をゲット。しかしそこで気持ちを緩めなかった。「前日の北関東で原口(顕次朗、前橋育英3群馬)が5m07を跳び、負けたくない気持ちが強かったです」と村社。 今季高校トップを狙った5m11。2回目にはバーに胸がかすっただけの惜しい跳躍が出て、成功までに試技を3回使ったとはいえ余裕があった。5m21の成功も、村社には通過点の意識だった。 5m31は使用するポールの硬度を上げて挑戦。疲れが出てきてポールを曲げ切れなかったが、課題を明確につかんでいる。 インターハイの目標は「(宮嵜との)ワン・ツーです。それから『日体大柏』の部旗を上げること。校名が変わって(2016年以前は柏日体)から、まだインターハイ優勝者が出ていないんです」。 続けて行われた女子棒高跳で、吉澤珠理(日体大柏3千葉)が3m91の大会新で優勝。「アベック優勝」を有言実行した2人が笑顔で健闘をたたえ合った。 全国インターハイは8月2日から6日に北海道・厚別公園競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。 文/奥村崇 写真/船越陽一郎

インターハイ南関東地区大会2日目の優勝者をチェック!

●男子 400m    武藏大地(板橋3東京)  10秒59(-0.9) 5000m   平井璃空(拓大一3東京) 14分19秒17 400mH   志村 武(日本工大駒場3東京) 50秒92 4×100mR  城西(東京)       39秒95=大会新 棒高跳   村社亮太(日体大柏3千葉) 5m21 ハンマー投 古谷聖人(小田原城北工3神奈川) 61m56 ●女子 100m    杉本心結(市船橋2千葉)  12秒08(-1.9) 1500m   ジェシンタ・ニョカビ(白鵬女2神奈川)4分17秒31 400mH   村松瑠奈(八王子2東京)  59秒77 4×100mR  市船橋(千葉)      46秒13 棒高跳   吉澤珠理(日体大柏3千葉) 3m91=大会新 円盤投   桑原安那(平塚江南3神奈川) 38m43

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.03.27

ミキハウスに東京五輪4×100mR出場の青山華依が入社 パリ五輪4×400mR代表の吉津拓歩が移籍

ミキハウスは3月27日、4月1日付で入社するミキハウススポーツクラブ所属の選手を発表した。陸上では女子短距離の甲南大を卒業する青山華依が加入し、男子短距離の吉津拓歩がジーケーラインから移籍する。 青山は2002年生まれ。 […]

NEWS 小林香菜「楽しかったと思えるようなレースを」23年MGCでの“想像”を実現させ、東京世界陸上へ

2025.03.27

小林香菜「楽しかったと思えるようなレースを」23年MGCでの“想像”を実現させ、東京世界陸上へ

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

NEWS 2度目のマラソンが東京世界陸上!新星・近藤亮太「暑さに勝機を見出して1つでも上の順位を」

2025.03.27

2度目のマラソンが東京世界陸上!新星・近藤亮太「暑さに勝機を見出して1つでも上の順位を」

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

NEWS 北口榛花 みっちり2時間投てき練習「完成度を高めたい」

2025.03.27

北口榛花 みっちり2時間投てき練習「完成度を高めたい」

女子やり投の北口榛花(JAL)が鹿児島県の奄美大島で合宿中に練習を公開した。 パリ五輪金メダリストの公開練習に訪れたのは20社以上。その注目度の高さがうかがえる。この日は午前中にハードルを使ったトレーニングで接地や出力の […]

NEWS 世界初挑戦の吉田祐也「大迫さんの順位を超えたい」東京世界陸上へ独自研究の暑熱対策に自信

2025.03.27

世界初挑戦の吉田祐也「大迫さんの順位を超えたい」東京世界陸上へ独自研究の暑熱対策に自信

ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ・シリーズⅣアワードが3月27日に都内で開かれ、表彰式後の第2部で東京世界陸上代表内定者の記者会見が行われた。 男子は吉田祐也(GMOインターネットグループ)と近藤亮太 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報

page top