2023.06.18
◇インターハイ中国地区大会(6月16日~18日/岡山・岡山県総合グラウンド競技場)1日目
北海道インターハイを懸けた中国地区大会の2日目が行われ、男子八種競技は河原怜音(岡山商大附3)が自己記録(5649点)を50点更新する5699点で快勝した。
初日の100mを11秒15(+0.9)で滑り出すと、走幅跳は6m80(+0.3)の自己ベストをマークして波に乗った。砲丸投もセカンドベストの11m03をプットし、「岡山県高校記録(5748点)もいけるのでは」と思ったという。2日目のやり投は40m06、走高跳は1m86と思ったよりも得点を伸ばせず、県高校新には届かなかったが自己新をマークし、2位(5539点)の濵良太(玉野光南3岡山)に160点差をつけて中国王者に輝いた。
得点には少し悔しさをのぞかせつつ、「今大会はそれほど記録にこだわらず臨みました」と河原。昨年から課題としていた投てきやスプリントを上げるため、冬季はウエイトトレーニングやスピード練習を重ねてきた。その成果が、苦手だった初日の好記録として表れたことに手応えを感じている。
しかし、自身の現状も的確に捉えている。「今の段階では、技術面を上げてもそこまで記録が出ないと思っています。だから、基礎から根本的に変えていく必要があります」。
この種目で全国2連覇中の高橋諒(桐朋3東京)が、南関東大会を欠場。今年のインターハイに出場することはできなくなった。それについて、河原は高橋の気持ちを慮りつつ「悔しい」と言う。3月の全国高体連強化合宿でともに練習をした際に、「ありえないくらいの差があり、力が及ばなかった」相手だった。最後の夏が王者を欠く戦いになることに、喪失感を隠せなかったのだろう。
もちろん、それで元々の目標が変わるわけではない。基礎から見直し、インターハイは「優勝すること」が目標、6000点突破も見据える。どん欲に成長を追い求める河原は、インターハイを大きな飛躍へのきっかけにするつもりだ。
全国インターハイは8月2日から6日に北海道・厚別公園競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。
文/松山林太郎
写真/米岡伸剛
インターハイ中国地区大会1、2日目の優勝者
●男子 100m 佐藤 旭(就実3岡山) 10秒64(±0) 400m 谷野佑成(岡山工3) 47秒30 1500m 黒田 然(玉野光南3岡山) 3分51秒58 5000m サムエル・キバティ(倉敷3岡山) 13分52秒22 400mH 齋藤誠人(広島井口3) 51秒96 5000m競歩 青木海橙(萩3山口) 21分28秒45 4×100mR 鳥取城北(鳥取) 40秒75 棒高跳 伊藤大輔(近大東広島3) 4m60 走幅跳 岡林弓真(広島翔洋3) 7m21(-0.2) 三段跳 鷲頭慶士(崇徳3広島) 15m30(+0.2) 砲丸投 伊加海璃(玉野光南3岡山) 15m47 ハンマー投 尾濱太陽(西条農3広島) 63m07=大会新 やり投 森澤 知慶(鳥取西3) 61m70 八種競技 河原怜音(岡山商大附3) 5699点 ●女子 100m 木梨光菜(倉敷中央2岡山) 12秒07(-0.1) 400m 江原美月優(神辺旭3広島) 54秒33 1500m ドルーリー朱瑛里(津山1岡山) 4分16秒76=中国高校新 3000m ローズ・ワングイ(世羅2広島) 9分15秒27 400mH 石原涼華(倉敷中央3岡山) 61秒20 5000m競歩 西山こと乃(萩2山口) 24分42秒87 4×100mR 広島皆実 46秒21 走高跳 江角菜子(大社2島根) 1m68 棒高跳 清水 葵(倉吉北2鳥取) 3m50 走幅跳 長谷川沙良(舟入3広島) 6m12(+3.0) 円盤投 迫田明華(西条農2広島) 37m30 ハンマー投 草野沙月(玉野光南3岡山) 48m44 やり投 網本玲菜(宮島工3広島) 49m95
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