2023.06.10
6月9日、フランス・パリでダイヤモンドリーグ(DL)第3戦が行われ、2種目で世界新記録、1種目で世界最高が誕生した。
女子5000mでは、F.キピエゴン(ケニア)が14分05秒20の世界新で優勝。この種目の前世界記録(14分06秒62、20年)保持者でオレゴン世界選手権10000m金メダルのL.ギデイ(エチオピア)が14分07秒94で2位に続いた。
キピエゴンは1500mを主戦場としており五輪で2度(リオ、東京)、世界選手権で2度(ロンドン、オレゴン)金メダルを獲得している。1週間前には1500mで3分49秒11の世界新をマークしており、わずか1週間で2種目の世界記録保持者となった。5000mへの出場は2015年以来8年ぶり3回目だった。「世界記録のことは考えておらず、自己記録を更新したいと思っていただけだった。世界新だとわかったときにはとても驚いた」とコメントした。
男子3000m障害は、東京五輪、ドーハ・オレゴン世界選手権でいずれも銀メダルの22歳L.ギルマ(エチオピア)が独走で7分52秒11の世界記録を樹立した。これまで世界記録はS.S.シャヒーン(カタール)の7分53秒63(04年)。
1000mを2分37秒7、2000mを5分12秒5というペースには誰もついて行くことはできず、ペースメーカーが外れてからは単独走となるなかでの快挙。「幸せで、とても誇りに思う。世界記録はサプライズではなく、今夜のパリで更新するつもりだった」と話した。2位には三浦龍司(順大)が入り、8分09秒91の日本新を樹立した。
男子2マイルでは、J.インゲブリグトセン(ノルウェー)が世界最高の7分54秒10で快勝。インゲブリグトセンは東京五輪では1500m、オレゴン世界選手権では5000mで金メダルに輝いている。
このほか、女子円盤投では東京五輪金のV.オールマン(米国)が69m04の大会新V。男子110mハードルでは世界選手権2連覇中のG.ホロウェイ(米国)が今季世界最高の12秒98(-0.5)で制した。
800mは男女ともに今季世界最高の好タイム。男子は18歳のE.ワニョイ(ケニア)が1分43秒27、女子は東京五輪・オレゴン世界選手権銀のK.ホジキンソン(英国)が1分55秒77で勝ち、いずれも自己記録を更新した。ホジキンソンは英国新も樹立している。
女子やり投は北口榛花(JAL)が65m09でDL3勝目。男子100mは200mで世界選手権2連覇中のN.ライルズ(米国)が9秒97(-0.9)で勝利した。
男子3000m障害、女子5000mの世界歴代10傑をチェック!
男子3000m障害 7.52.11 L.ギルマ(エチオピア) 2023. 6. 9 7.53.63 S.S.シャヒーン(カタール) 2004. 9. 3 7.53.64 B.キプルト(ケニア) 2011. 7.22 7.54.31 P.K.コエチ(ケニア) 2012. 5.31 7.55.28 B.ブーラミ(モロッコ) 2001. 8.24 7.55.72 B.バルマサイ(ケニア) 1997. 8.24 7.55.76 E.ケンボイ(ケニア) 2011. 7.22 7.56.16 M.キプタヌイ(ケニア) 1997. 8.24 7.56.68 S.エル・バッカリ(モロッコ)2023.5.28 7.56.81 R.マテロング(ケニア) 2012. 5.11 女子5000m 14.05.20 F.キピエゴン(ケニア) 2023. 6. 9 14.06.62 L.ギデイ(エチオピア) 2020.10. 7 14.11.15 T.ディババ(エチオピア) 2008. 6. 6 14.12.59 A.アヤナ(エチオピア) 2016. 6. 2 14.12.88 M.デファー(エチオピア) 2008. 7.22 14.12.98 E.タイェ(エチオピア) 2022. 5.27 14.13.32 G.ツェガイ(エチオピア) 2021. 6. 8 14.15.24 S.テフェリ(エチオピア) 2021. 6. 8 14.15.41 G.ディババ(エチオピア) 2015. 7. 4 14.18.37 H.オビリ(ケニア) 2017. 6. 8
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Revenge
泉谷駿介(住友電工)