2023.05.26
◇第100回関西インカレ(T&Fの部、5月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居、ヤンマーフィールド長居)2日目
心配された天候も降雨とはならず、コンディションにも恵まれて、ようやく解禁となった集団応援を背に男女4×100mリレーで好記録が誕生した。
先に行われた女子は、前日の予選で45秒12のトップタイムをマークしていた甲南大が関西学生記録に0.11秒と迫る44秒83で快勝。同校の持つ大会記録を6年ぶりに0.15秒も塗り替え、メンバーは「大会記録更新が目標だったのでうれしい」と口を揃え満面の笑みを浮かべた。
1走には100mを11秒63(±0)で制したルーキーの藏重みうを起用して抜け出すと、同2位の岡根和奏(2年)、奥野由萌(2年)、井戸アビゲイル風果(4年)と危なげなくつなぎ、2位の立命大に0.69秒ものの大差をつけて圧勝を飾った。
ルーキーながら100m、4×100mリレーの2種目を制した藏重は昨年のインターハイ100m優勝者。「高2からベスト(11秒58)を更新できずにいましたが、ようやく更新できそうなところまできました。変えたスパイクにも慣れ、ストライドが伸びたことで2次加速にうまくつながるようになりました」と好調の要因を口にする。愛知・中京大中京高を卒業し、初めて親元を離れて独り暮らしを始めており、「最初は環境の変化に戸惑いもありましたが、5月に入りだいぶ慣れてきました。大学では強い選手がそろっているので、練習から緊張感を持って取り組めています」と話す。
その言葉どおり、甲南大は今回の100mでも2位に岡根、4位に井戸が食い込みトリプル入賞を飾った。ケガのためサポートに回った大エースの青山華依(3年)も控えており、「まだバトンが詰まったところもあったので、まだ伸びしろがあります。日本インカレ、日本選手権リレーで学生記録を更新できるよう頑張りたい」と意気込む。秋にはどんな記録が誕生するか注目が集まる。
男子4×100mリレーも前回覇者の関大が38秒91の大会新、学生歴代9位の好タイムで快勝。100mで1位の宮内和哉(4年)が1走、2位の松井健斗(3年)が2走というオーダーで逃げ切った。
エースで主将の宮内は「関西学生記録(38秒82)の更新が目標だったので悔しい面もありますが、大会記録(39秒05)を塗り替え、ボーナスポイント(5点)も稼げチームの総合争いに貢献できてよかった」と100mと合わせ2年連続2冠に笑顔も見せた。100mでは向かい風(-0.5)に阻まれ0.01秒差でベスト(10秒38)の更新を逃したものの「スタートで出遅れてしまいましたが、その後は焦らず落ち着いて走れた。秋には10秒1~2台を狙っていきたい」と手応えをつかんだ様子。100回記念で得た自信を胸に、チーム力を結集し“打倒・関東”を目指し秋の日本インカレに挑む。
2日目を終えて、男子1部総合争いは関大が2位立命大に10.5点差をつけてリード。宮内は「54年ぶりの総合優勝に向け残り2日間全力で応援します」とこの日で競技を終えた。混戦の総合争いもまだまだ目が離せない状況が続く。
【動画】女子100mは藏重みうが自己記録に迫る11秒63でV
男子4×100mR学生歴代10傑
38.54 中 大(畠山,川面,河合,飯塚) 2010. 5.22 38.57 東海大(宮﨑,末續,藤本,奥迫) 2001. 9.29 38.58 筑波大(中野,山下,東田,齊藤) 2019. 9.12 38.72 日 大(塚口,三田寺,鈴木,一瀬) 2022. 5.19 38.79 法 大(西垣,大瀨戸,矢野,長田) 2015.10.24 38.81 早 大(北村,九鬼,竹下,橋元) 2013. 5.25 38.82 近 大(髙木,川西,山口,上山) 2021.11. 3 38.86 順 大(泉谷,木下,犬塚,北川) 2019. 9.13 38.91 関 大(宮内,松井,濱田,山田) 2023. 5.25 39.03 東洋大(津波,宮本,松尾,大野) 2018. 5.25
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
2024.11.17
不破聖衣来が香港で10kmレースに出場 9位でフィニッシュ
2024.11.20
【箱根駅伝2025名鑑】早稲田大学
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.20
-
2024.11.16
2024.11.01
吉田圭太が住友電工を退部 「充実した陸上人生を歩んでいきたい」競技は継続
2024.11.07
アシックスから軽量で反発性に優れたランニングシューズ「NOVABLAST 5」が登場!
-
2024.10.27
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.11.21
早大競走部駅伝部門が麹を活用した食品・飲料を手がける「MURO」とスポンサー契約締結
11月21日、株式会社コラゾンは同社が展開する麹専門ブランド「MURO」を通じて、早大競走部駅伝部とスポンサー契約を結んだことを発表した。 コラゾン社は「MURO」の商品である「KOJI DRINK A」および「KOJI […]
2024.11.21
立迫志穂が調整不良のため欠場/防府読売マラソン
第55回防府読売マラソン大会事務局は、女子招待選手の立迫志穂(天満屋)が欠場すると発表した。調整不良のためとしている。 立迫は今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで1時間11分16秒の11位。7月には5000m(15分3 […]
2024.11.20
M&Aベストパートナーズに中大・山平怜生、城西大・栗原直央、國學院大・板垣俊佑が内定!神野「チーム一丸」
神野大地が選手兼監督を務めるM&Aベストパートナーズが来春入社選手として、中大・山平怜生、國學院大・板垣俊佑、城西大・栗原直央の3人が内定した。神野が自身のSNSで内定式の様子を伝えている。 山平は宮城・仙台育英 […]
2024.11.20
第101回(2025年)箱根駅伝 出場チーム選手名鑑
・候補選手は各チームが選出 ・情報は11月20日時点、チーム提供および編集部把握の公認記録を掲載 ・選手名の一部漢字で対応外のものは新字で掲載しています ・過去箱根駅伝成績で関東学生連合での出場選手は相当順位を掲載 ・一 […]
Latest Issue 最新号
2024年12月号 (11月14日発売)
全日本大学駅伝
第101回箱根駅伝予選会
高校駅伝都道府県大会ハイライト
全日本35㎞競歩高畠大会
佐賀国民スポーツ大会