HOME 国内

2023.05.02

田澤廉、塩尻和也ら1万mで世界陸上目指す 廣中璃梨佳は3位以内で代表に内定/ゴールデンゲームズ
田澤廉、塩尻和也ら1万mで世界陸上目指す 廣中璃梨佳は3位以内で代表に内定/ゴールデンゲームズ

10000mに出場する田澤廉と廣中璃梨佳

日本グランプリシリーズG3の第34回ゴールデンゲームズinのべおか(宮崎・延岡市)が5月4日に行われる。

長距離に特化した人気の大会。今年の10000mの日本選手権が12月開催となったため、男女10000mはブダペスト世界選手権の代表選考会を兼ねて実施される。参加標準記録を突破した選手で3位以内に入れば代表に内定。注目選手をチェックしていこう。

世界選手権に出場するには参加標準記録を突破するか、もしくはワールドランキングでターゲットナンバー(出場枠=27)に入る必要がある。参加標準記録を突破した選手がターゲットナンバーを超える場合、ワールドランキングでの出場枠はなくなる。

男子の参加標準記録は日本記録(27分18秒75/相澤晃、旭化成)よりも高い27分10秒00。これを切るのは簡単ではない。

最も注目を集めるのは田澤廉(トヨタ自動車)。駒大4年だった昨年はオレゴン世界選手権に出場した。27分23秒44の自己記録は日本歴代2位で日本人学生最高記録。田澤の強さは“一発”だけではなく、これまで5度も27分台をマークしているところにある。

ワールドランキングは期間内の2レースから計算される。学生として最後に米国で出場した3月の「TheTEN」で27分28秒04。選考会でしっかり27分台をマークして優勝しておきたいところ。その上で、7月までに海外などで参加標準記録を狙う可能性もある。

広告の下にコンテンツが続きます

専任コーチを務める大八木弘明コーチは「27分10~20秒を出すための準備をしている」と語っている。田澤のポテンシャルから言えば可能性はある。

他では塩尻和也(富士通)、太田智樹(トヨタ自動車)、羽生拓矢(トヨタ紡織)あたりが上位候補。塩尻は3000m障害でリオ五輪に出場した。今季は3000m障害を“封印”してフラットレースで世界を狙う。太田は4月8日の金栗記念で27分42秒49をマークして日本人トップ。羽生は昨年27分27秒49(日本歴代4位)を叩き出している。

マラソンでアジア大会代表に選ばれた池田耀平(Kao)や林田洋翔(三菱重工)もいる。鎧坂哲哉、村山謙太、茂木圭次郎の旭化成トリオは“地元”で輝けるか。

なお、日本記録保持者で東京五輪代表の相澤は故障のため12月の日本選手権10000mへ照準を絞る。東京五輪&オレゴン世界選手権代表の伊藤達彦(Honda)はこの大会の5000mにエントリーしている。

女子の参加標準記録は30分40秒00。エントリー9名のうち、これを突破しているのは廣中璃梨佳(日本郵政グループ)のみ。東京五輪(7位)&オレゴン世界選手権代表で、日本歴代2位の30分39秒71のベストを持つ廣中。オレゴン以降はやや調子を落としており、アジア室内3000mでもメダルに届かず。左アキレス腱の違和感のため世界クロスカントリー選手権を欠場している。どこまで調子を上げてくるか。

オレゴン世界選手権代表の五島莉乃(資生堂)は、昨年12月に31分22秒38をマーク。3月にはスペインで10kmに出場するなど順調だ。木村友香(資生堂)、マラソンで世界選手権代表を決めた加世田梨花(ダイハツ)らの走りにも注目が集まる。

女子は20時35分、男子は21時15分にスタート。大会の様子はライブ配信される。ブダペスト行きの切符を手にするのは果たして。

日本グランプリシリーズG3の第34回ゴールデンゲームズinのべおか(宮崎・延岡市)が5月4日に行われる。 長距離に特化した人気の大会。今年の10000mの日本選手権が12月開催となったため、男女10000mはブダペスト世界選手権の代表選考会を兼ねて実施される。参加標準記録を突破した選手で3位以内に入れば代表に内定。注目選手をチェックしていこう。 世界選手権に出場するには参加標準記録を突破するか、もしくはワールドランキングでターゲットナンバー(出場枠=27)に入る必要がある。参加標準記録を突破した選手がターゲットナンバーを超える場合、ワールドランキングでの出場枠はなくなる。 男子の参加標準記録は日本記録(27分18秒75/相澤晃、旭化成)よりも高い27分10秒00。これを切るのは簡単ではない。 最も注目を集めるのは田澤廉(トヨタ自動車)。駒大4年だった昨年はオレゴン世界選手権に出場した。27分23秒44の自己記録は日本歴代2位で日本人学生最高記録。田澤の強さは“一発”だけではなく、これまで5度も27分台をマークしているところにある。 ワールドランキングは期間内の2レースから計算される。学生として最後に米国で出場した3月の「TheTEN」で27分28秒04。選考会でしっかり27分台をマークして優勝しておきたいところ。その上で、7月までに海外などで参加標準記録を狙う可能性もある。 専任コーチを務める大八木弘明コーチは「27分10~20秒を出すための準備をしている」と語っている。田澤のポテンシャルから言えば可能性はある。 他では塩尻和也(富士通)、太田智樹(トヨタ自動車)、羽生拓矢(トヨタ紡織)あたりが上位候補。塩尻は3000m障害でリオ五輪に出場した。今季は3000m障害を“封印”してフラットレースで世界を狙う。太田は4月8日の金栗記念で27分42秒49をマークして日本人トップ。羽生は昨年27分27秒49(日本歴代4位)を叩き出している。 マラソンでアジア大会代表に選ばれた池田耀平(Kao)や林田洋翔(三菱重工)もいる。鎧坂哲哉、村山謙太、茂木圭次郎の旭化成トリオは“地元”で輝けるか。 なお、日本記録保持者で東京五輪代表の相澤は故障のため12月の日本選手権10000mへ照準を絞る。東京五輪&オレゴン世界選手権代表の伊藤達彦(Honda)はこの大会の5000mにエントリーしている。 女子の参加標準記録は30分40秒00。エントリー9名のうち、これを突破しているのは廣中璃梨佳(日本郵政グループ)のみ。東京五輪(7位)&オレゴン世界選手権代表で、日本歴代2位の30分39秒71のベストを持つ廣中。オレゴン以降はやや調子を落としており、アジア室内3000mでもメダルに届かず。左アキレス腱の違和感のため世界クロスカントリー選手権を欠場している。どこまで調子を上げてくるか。 オレゴン世界選手権代表の五島莉乃(資生堂)は、昨年12月に31分22秒38をマーク。3月にはスペインで10kmに出場するなど順調だ。木村友香(資生堂)、マラソンで世界選手権代表を決めた加世田梨花(ダイハツ)らの走りにも注目が集まる。 女子は20時35分、男子は21時15分にスタート。大会の様子はライブ配信される。ブダペスト行きの切符を手にするのは果たして。

【動画】2023ゴールデンゲームズinのべおかライブ配信をチェック

https://youtu.be/CVHrxttPlwQ

次ページ:

ページ: 1 2

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.19

800m日本記録保持者・久保凛が400mで54秒68の自己新記録!

大阪高校春季地区別記録会(3、4地区)は4月19日、大阪・ヤンマーフィールド長居で行われ、女子800mで日本記録(1分59秒93)を持つ久保凛(東大阪大敬愛高3)が女子400mで54秒68の自己新記録をマークした。 40 […]

NEWS 中国・韓麒庚が男子砲丸投、円盤投2冠 女子100mも中国の張倩が11秒80でV/U18アジア選手権

2025.04.19

中国・韓麒庚が男子砲丸投、円盤投2冠 女子100mも中国の張倩が11秒80でV/U18アジア選手権

4月15日から18日の4日間、サウジアラビア・ダンマームで第6回U18アジア選手権が行われ、男子円盤投(1.5kg)を63m33で制した韓麒庚(中国)が、砲丸投(5kg)も20m23の大会新で投てき2冠に輝いた。 韓は江 […]

NEWS 男子100m清水空跳、男子110mH髙城昊紀、女子400m今峰紗希が金! 大森恵偉音は走幅跳で7m72w/U18アジア選手権

2025.04.19

男子100m清水空跳、男子110mH髙城昊紀、女子400m今峰紗希が金! 大森恵偉音は走幅跳で7m72w/U18アジア選手権

4月15日から18日の4日間、サウジアラビア・ダンマームで第6回U18アジア選手権が行われ、日本勢は男子100mの清水空跳(星稜高2石川)、男子110mハードルの髙城昊紀(宮崎西高2)、女子400mの今峰紗希(済美高3岐 […]

NEWS 編集部コラム「20年とカツ丼」

2025.04.18

編集部コラム「20年とカツ丼」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

NEWS アディダス アディゼロから「ADIZERO BOSTON 13」が新登場!5月1日より数量限定で発売!

2025.04.18

アディダス アディゼロから「ADIZERO BOSTON 13」が新登場!5月1日より数量限定で発売!

アディダス ジャパンは4月18日、ランニングシリーズ「アディゼロ」より「ADIZERO BOSTON 13(アディゼロ ボストン 13)」を5月1日に限定カラーモデル「ADIZERO BOSTON 13 EQT」を数量限 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top