15日、第1回中京大土曜競技会が愛知県豊田市の中京大梅村陸上競技場で行われ、男子やり投の巖優作(筑波大)が6投目に80m09をマークした。この記録は日本歴代11位、学生歴代で3位の好記録となる。
兵庫・市尼崎高校の先輩でもあるディーン元気(ミズノ)とともに出場した巖は3投目までは70m41が最高。雨が降り、最高気温が15度という難しいコンディションもあり、4投目に72m69まで記録を伸ばしたものの、自己記録の76m41には届かずにいた。
しかし、最終投てきで会心の一投。自己記録を3m以上塗り替えるとともに、学生としては村上幸史、ディーンに続く3人目の80m台の大台に乗せた。
兵庫県出身の巖は中学までは野球のクラブチームに所属し、ピッチャーを経験。中学3年時にジャベリックスローで全国大会に出場したことから、高校入学後から本格的にやり投を始める。
高校2年だった19年のU18日本選手権で優勝を飾ると、翌年7月のセイコーゴールデンGPでは高校歴代2位の74m29をスロー。全国高校競技会でも1位に輝き、翌年3月には74m96とさらに記録を更新した。大学入学直後には76m41を投げ、さらなる躍進が期待されたが、直後に右肘を故障。競技会から1年近く遠ざかり、復帰した22年も72m02がベストと苦しんだ。
それでも昨年のシーズンオフからは順調に冬季練習を消化。ディーンとともに海外でトレーニングを行うなど、大器と言われた逸材がついに開眼した。
また、今季国内初戦となったディーンは75m44をマーク。女子やり投では佐藤友佳(ニコニコのり)が58m66で復調をアピールしている。
男子やり投学生歴代10傑
84.28 ディーン元気(早大3) 2012. 4.29 80.59 村上 幸史(日大4) 2001. 9.30 80.09 巖 優作(筑波大3) 2023. 4.15 79.99 長沼 元(国士大4) 2019. 9.14 79.44 石山 歩(中京大4) 2018.10.27 79.17 小南 拓人(国士大4) 2017. 6. 9 78.77 中西 啄真(大体大M2) 2018. 7. 8 78.54 天野 雅教(東海大) 1986. 6. 1 78.32 植 徹(中京大3) 1996. 9.16 78.32 小椋 健司(日大4) 2017. 9. 8男子やり投日本歴代11傑
87.60 溝口 和洋(ゴールドウイン) 1989. 5.27 86.83 新井 涼平(スズキ浜松AC) 2014.10.21 85.96 村上 幸史(スズキ浜松AC) 2013. 4.29 84.28 ディーン元気(早大3) 2012. 4.29 82.52 小南 拓人(染めQ) 2021. 4.29 81.84 吉田 雅美(大京) 1990. 7.10 81.73 寒川建之介(奈良陸協) 2020. 7.18 81.63 小椋 健司(栃木県スポ協) 2021. 6. 6 81.55 長谷川鉱平(福井陸協) 2016. 5.21 80.51 崎山 雄太(愛媛陸協) 2022. 5. 8 80.09 巖 優作(筑波大3) 2023. 4.15
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