◇第26回日本学生ハーフマラソン選手権(3月12日/東京・立川市)
篠原倖太朗(駒大2)が圧巻の強さを見せ、1時間2分16秒で優勝を飾った。3位以内の選手には今年8月に中国・成都で開催されるFISUワールドユニバーシティゲームズの代表権が与えられ、初の国際大会出場をつかんだ。
駒大にとって、ユニバ代表を出すことは至上命題だ。旧名称であるユニバーシアード時代の2007年大会から代表を出し続けており、篠原で8大会連続となる。
指導する大八木弘明監督は「今日はタイムは望んでおらず、3位以内にはと思っていました。2月にいい練習ができていたので、本人が自分でトップを取りにいったのでしょう。成長してきましたね」と、教え子の快走を喜んだ。
篠原は2月の丸亀国際ハーフで1時間0分11秒の日本人学生最高記録を樹立したあと、チームメイトでオレゴン世界選手権10000m代表の田澤廉(4年)、10000mで27分41秒68のベストを持つ鈴木芽吹(3年)とともに3週間ほど米国・アルバカーキで合宿を実施。「先輩たちの練習にはついていけない」と話すほどハイレベルなトレーニングを積み、自信を深めていた。
そこに同行したのが大八木監督。米国でのトレーニングについて「向こうでの(篠原の)テーマは『田澤とどれだけ一緒の練習ができるか』です。実際、田澤にはまったく相手になりませんでしたが、『もっと強くなりたい』という思いが芽生えてきました」と総括。
篠原自身も「練習以外のノイズをシャットアウトし、日本代表選手と一緒に練習する最高の環境で充実した1ヵ月を過ごせました」と振り返る。
一緒に練習した鈴木も出場予定だったが、「軽いケガがあった」とのことで今大会は欠場。トラックでの日本選手権出場に向けて練習を再開している。
篠原は4月の金栗記念選抜中長距離の10000mに出場予定で「27分台を目指します」と意欲を見せる。
駒大は4月から藤田敦史ヘッドコーチが監督となり、チームの指揮官となる。大八木監督は総監督となり、卒業する田澤と、在校生のうち世界を狙う鈴木、篠原、佐藤圭汰(1年)の練習を見ることが決まっている。
3冠王者・駒大の新たな挑戦が始まる。
※記事に誤りがあったため修正しました
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.03.28
-
2025.03.28
-
2025.03.28
2025.03.23
女子は長野東が7年ぶりの地元V アンカー・田畑陽菜が薫英女学院を逆転/春の高校伊那駅伝
-
2025.03.25
2025.03.02
初挑戦の青学大・太田蒼生は途中棄権 果敢に先頭集団に挑戦/東京マラソン
2025.03.02
太田蒼生は低体温症と低血糖で途中棄権 「世界のレベルを知れて良い経験」/東京マラソン
-
2025.03.23
-
2025.03.19
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.03.28
【世界陸上プレイバック】五輪ボイコットきっかけに創設!クラトフヴィロヴァが女子400mと800mで今も大会記録に残る2冠 日本は室伏重信ら出場も入賞ゼロ
今年、陸上の世界選手権(世界陸上)が34年ぶりに東京・国立競技場で開催される。今回で20回目の節目を迎える世界陸上。日本で開催されるのは1991年の東京、2007年の大阪大会を含めて3回目で、これは同一国で最多だ。これま […]
2025.03.28
【高校生FOCUS】女子三段跳・山﨑りりや(鳴門渦潮高)日本高校女子初の13m到達、大学で学生記録挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山﨑りりや Yamasaki Ririya 鳴門渦潮高3徳島 高校アスリートをフォーカスするコーナー。年度末を迎えますが、振り返ってみれば、2024年度は高校生による日本記録樹立を […]
2025.03.28
3泊4日の全国高体連合宿終了! 「高め合える仲間がいっぱいできた」 来年度は宮崎で開催予定
大阪・ヤンマースタジアム長居を主会場に行われた2024年度の日本陸連U-19強化研修合宿・全国高体連陸上競技専門部強化合宿が3月28日、3泊4日の全日程を終えた。全国から集まった選手たちは交流を深め、試合での再会を誓った […]
2025.03.28
資格停止中の競歩・池田向希がCASに不服申し立て「一日も早く競技 を再開」
旭化成は3月28日、所属選手である競歩の池田向希が受けたアンチ・ドーピング規則違反による4年間の資格停止処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に不服申し立てを行ったと発表した。 男子20km競歩で東京五輪銀メダリスト […]
2025.03.28
【男子円盤投】福宮佳潤(東京高1) 50m73=高1歴代2位&4人目の50mオーバー
3月28日、東京都多摩市の国士大多摩陸上競技場で第7回国士大競技会が行われ、高校用規格の男子円盤投(1.75kg)において福宮佳潤(東京高1)が50m73をマークした。この記録は高校1年生の歴代ランキングで2位。高1で史 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
別冊付録 2024記録年鑑
山西 世界新!
大阪、東京、名古屋ウィメンズマラソン詳報