HOME 国内

2023.02.27

社会人3年目の渡邉桃子がMGC切符!地元大阪で力走「世界で戦える選手に」/大阪マラソン
社会人3年目の渡邉桃子がMGC切符!地元大阪で力走「世界で戦える選手に」/大阪マラソン

大阪マラソンで日本人トップとなった渡邉桃子

◇大阪マラソン2023(2月26日/大阪・大阪府庁前~大阪城公園)

JMCシリーズの大阪マラソン2023が行われ、女子は2時間23分08秒で渡邉桃子(天満屋)が日本人トップの3位に入った。

地元・薫英女学院高出身の渡邉が自己ベストを7分以上短縮。天満屋としては4人目となるパリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を獲得し「思い切ったレースができました」と、笑顔を見せた。

1月末の大阪国際女子マラソンで30kmまで第2集団のペースメーカーを務めた。その時のタイムより30秒以上速い1時間11分20秒で中間点を通過する。「武富(豊)監督からも2時間23分前後ではいけると言われていたので、自信を持って臨みました」と振り返る。

「30kmのペースメーカーを経験していたので今日も余裕がありました」と話すように、エチオピア勢と共に先頭集団を形成。30km過ぎには一度前に出る積極的な走りを見せるなど健闘が光った。

さすがに35km以降はややペースが落ちトップからは離されたものの2位のベイヌ・デゲファ(エチオピア)を猛追。1秒差まで迫ったところがフィニッシュだった。

高校時代は全国高校駅伝のメンバー入りは果たせなかったものの、地元の関大に進んで大学駅伝で活躍。この春で社会人3年目を迎える。練習の一環として臨んだ12月の防府読売を挟み今回でフルマラソンは3走目だ。

初マラソンだった昨年の名古屋後に左脚の大腿部を疲労骨折。9月までリハビリ生活が続いた。その中でも「今やれることをしっかりやろうと思った」と渡邉。武富監督が「水泳選手以上に泳いでいた」と話すほどコツコツと前向きに取り組んだからこその今回の結果だった。

「タイム的には(2時間)25分が切れればと思っていたのでビックリ。監督の予想は当たりますね」とにっこり。「先輩方もしっかりMGC切符をつかんでいらっしゃるので、それに続けるようしっかり準備をしてきました。今回、ラストで海外勢に離されるなど課題も見えてきたので、MGCも出るだけでなく勝負ができるよう力をつけていきたい」と目を輝かせる。

これまで多く選手を世界大会に送り出している天満屋。名古屋で東京五輪に続く代表の座を狙う前田穂南がMGCを獲得すれば、マラソン練習に取り組む5人全員が、その舞台に立つこととなる。

天満屋に入社後、高校の先輩でもある前田らの姿を見て「自分も世界で戦える選手になりたいと目標を描くようになった」という渡邉。伝統を受け継ぐ一員として、大阪をステップにさらなる飛躍を誓った。

レースは2時間21分台のベストを持つヘレン・トラ・ベケレ(エチオピア)が2時間22分16秒で優勝。渡邉とともにMGC切符をつかんだ5位(2時間25分51秒)の西田美咲(エディオン)まで従来の大会記録2時間26分29秒を上回った。

◇大阪マラソン2023(2月26日/大阪・大阪府庁前~大阪城公園) JMCシリーズの大阪マラソン2023が行われ、女子は2時間23分08秒で渡邉桃子(天満屋)が日本人トップの3位に入った。 地元・薫英女学院高出身の渡邉が自己ベストを7分以上短縮。天満屋としては4人目となるパリ五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を獲得し「思い切ったレースができました」と、笑顔を見せた。 1月末の大阪国際女子マラソンで30kmまで第2集団のペースメーカーを務めた。その時のタイムより30秒以上速い1時間11分20秒で中間点を通過する。「武富(豊)監督からも2時間23分前後ではいけると言われていたので、自信を持って臨みました」と振り返る。 「30kmのペースメーカーを経験していたので今日も余裕がありました」と話すように、エチオピア勢と共に先頭集団を形成。30km過ぎには一度前に出る積極的な走りを見せるなど健闘が光った。 さすがに35km以降はややペースが落ちトップからは離されたものの2位のベイヌ・デゲファ(エチオピア)を猛追。1秒差まで迫ったところがフィニッシュだった。 高校時代は全国高校駅伝のメンバー入りは果たせなかったものの、地元の関大に進んで大学駅伝で活躍。この春で社会人3年目を迎える。練習の一環として臨んだ12月の防府読売を挟み今回でフルマラソンは3走目だ。 初マラソンだった昨年の名古屋後に左脚の大腿部を疲労骨折。9月までリハビリ生活が続いた。その中でも「今やれることをしっかりやろうと思った」と渡邉。武富監督が「水泳選手以上に泳いでいた」と話すほどコツコツと前向きに取り組んだからこその今回の結果だった。 「タイム的には(2時間)25分が切れればと思っていたのでビックリ。監督の予想は当たりますね」とにっこり。「先輩方もしっかりMGC切符をつかんでいらっしゃるので、それに続けるようしっかり準備をしてきました。今回、ラストで海外勢に離されるなど課題も見えてきたので、MGCも出るだけでなく勝負ができるよう力をつけていきたい」と目を輝かせる。 これまで多く選手を世界大会に送り出している天満屋。名古屋で東京五輪に続く代表の座を狙う前田穂南がMGCを獲得すれば、マラソン練習に取り組む5人全員が、その舞台に立つこととなる。 天満屋に入社後、高校の先輩でもある前田らの姿を見て「自分も世界で戦える選手になりたいと目標を描くようになった」という渡邉。伝統を受け継ぐ一員として、大阪をステップにさらなる飛躍を誓った。 レースは2時間21分台のベストを持つヘレン・トラ・ベケレ(エチオピア)が2時間22分16秒で優勝。渡邉とともにMGC切符をつかんだ5位(2時間25分51秒)の西田美咲(エディオン)まで従来の大会記録2時間26分29秒を上回った。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.09.07

順大・澤木啓祐氏が名誉総監督を退任 本人の申し出を受け

9月6日、順天堂大学スポーツ健康科学部はホームページに「順天堂大学陸上競技部に関する報道について」と題したリリースを公開。同大学陸上部名誉総監督の澤木啓祐氏が退任することが発表された。 この件は、一部報道で同大学陸上部指 […]

NEWS ヤマダホールディングスが10月のプリンセス駅伝欠場を発表

2024.09.06

ヤマダホールディングスが10月のプリンセス駅伝欠場を発表

9月6日、ヤマダホールディングスは10月20日に開催予定の第10回全⽇本実業団対抗⼥⼦駅伝予選会(プリンセス駅伝)を欠場することを発表した。 チームは11月の全⽇本実業団対抗⼥⼦駅伝(クイーンズ駅伝)での上位入賞を目標に […]

NEWS チェベトが女子5000mで14分09秒52 男子1500mはヌグセがインゲブリグトセンを抑える/DLチューリヒ

2024.09.06

チェベトが女子5000mで14分09秒52 男子1500mはヌグセがインゲブリグトセンを抑える/DLチューリヒ

9月5日、ダイヤモンドリーグ(DL)第13戦のヴェルトクラッセ・チューリッヒがスイス・チューリヒで開催され、女子5000mでは、パリ五輪金メダルのB.チェベト(ケニア)が今季世界最高、パフォーマンス世界歴代7位の14分0 […]

NEWS 田中希実25歳初レース5000m14分49秒95で東京世界陸上の標準突破!!やり投・ディーン3位で初ファイナルへ/DLチューリヒ

2024.09.06

田中希実25歳初レース5000m14分49秒95で東京世界陸上の標準突破!!やり投・ディーン3位で初ファイナルへ/DLチューリヒ

世界最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)シリーズ最終戦となる第14戦・チューリヒ大会(スイス)が9月6日に行われ、女子5000mの田中希実(New Balance)が14分49秒95で7位に入った。この記録で、来年の東京世 […]

NEWS 女子マラソン・ウガンダ代表のチェプテゲイが死去 五輪から1ヵ月経たぬうちの惨劇に悲しみ広がる

2024.09.05

女子マラソン・ウガンダ代表のチェプテゲイが死去 五輪から1ヵ月経たぬうちの惨劇に悲しみ広がる

ウガンダのオリンピック委員会(UOC)は9月4日、パリ五輪女子マラソン代表のレベッカ・チェプテゲイが死去したことを発表した。 チェプテゲイは9月2日、トレーニング先のケニアにおいて交際相手の男と口論となった末に、男からガ […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年9月号 (8月9日発売)

2024年9月号 (8月9日発売)

速報 パリ五輪
大盛況 福岡IH
久保凛 日本新特集!

page top